第3話 悪魔の遊戯
忙しくて投稿が遅れました。完結まで書く予定なので長い目で見守ってくださると幸いです。
「禁忌『恋の迷路』」
「また迷路系かよ!?」
フランドールによる怒涛のスペルカードラッシュは続いていた。
「弾幕が速えんだよ！」
次のスペルカードは大量の弾幕を速いスピードで撃ち続けるもの。1部穴が空いていて、そこから抜けれるようになっているが---。
「うおっ!!危ねぇ!!」
動きの素早い美鈴、時を止めれる咲夜は問題無いとして、現在ストック切れで新たに鏡を出せない状況のキョウは避けるのがやっとである。
「クソ！」
キョウは隠してあった銃を取り出しすぐさま発砲した。打った弾は---爆裂弾。
ドカアアアアアアン!!
爆裂弾がフランドールの弾幕に当たると弾は爆発し、フランドールの弾幕をかき消す。
「今だ！」
「了解しました!!」
「チャンスですよ！」
フランドールの弾幕が消えたことによって、美鈴と咲夜の2人は前に出てそれぞれ技を打つことが出来た。
「幻世『ザ・ワールド』」
「虹符『烈虹真拳』」
「わっ！」
フランドールに初めて攻撃が当たる。
「お兄さん達すごい！まだまだいくよ〜！」
しかしフランドールは攻撃の手を緩めない。
「禁弾『スターボウブレイク』」
(6枚目！マジでどんだけあるんだよ！)
今度は先程と変わってカラフルな弾が上に上がった後、落下してくる。しかも、落下してくる速さが弾ごとに違う。
「キョウ!!能力は？」
「後1分ピッタ！これを耐えきりゃ反撃できる！」
一応、鏡の破片を動かして攻撃することも出来るが、それだと決定打には至らない。ましてや、スペルカードも使うことが難しい。
「痛っつ！」
「あ！当たったぁ！」
「キョウさん！」
フランドールの弾幕がキョウの右足を掠める。幸い直撃はしていないが、動きに影響が出るのでこれ以上ダメージを負う訳には行かない。
「咲夜！美鈴！目瞑れ！」
「「!!」」
キョウが閃光弾を発砲する。次の瞬間、空中に強い光が現れる。
「まぶしっ！…あ！」
「能力復活!!ギリ間に合った！」
「武符『虛影の兵』」
キョウはスペルカード(今作った)を使用する。すると、光の剣と鏡の盾がキョウの手に現れ、さらにキョウが分身した。
「「もういっちょ！」」
キョウがさらに分身する。合計4人。先程のフランドールのスペルカードと同数だ。
「「「「数の暴力ほど怖いもんはねぇよなぁ!!!」」」」
4人に分身したキョウが鏡で出来た盾を掲げながらフランドールに向かって走る。こうすることで、避けられない攻撃にも対応しようとしたのだ。
キョウの目論見は見事に当たり、フランドールの攻撃を上手く跳ね返せている。撃った弾が垂直に落下する『スターボウブレイク』とは相性が良い。
「きゃあっ!!」
跳ね返った弾幕がフランドールに命中した。
「「「「このまま押し切る!!特攻だ!!」」」」
「はい！」
「承知しました！」
このまま押し切れればキョウ達の勝ちが見える。しかし、フランドールも負けてはいない。
「禁弾『カタディオプトリック』」
7枚目のスペルカードを使用。
それを見たキョウは---
「「「「反射屈折光学系!?」」」」
驚いていた。それもそのはず。
『カタディオプトリック』は科学用語で『反射屈折光学系』を指す。つまり、キョウの能力と通じるものがあるのだ。
フランドールが放った大きめの弾幕は壁や天井に当たると小粒の弾幕をばら撒きながら跳ね返ってくる。
不規則な動きと小粒の弾幕は分身状態では避けられないとキョウは判断し、分身を解除。すぐさま大きめの弾幕の弾道を計算し避ける。
それを見た咲夜と美鈴は、キョウが幻想郷で何とか生きていけている理由がこの判断力と計算力にあるのだろうと感じた。
「私達も、負けていられませんね！」
「そうですね!!」
「彩符『極彩颱風』」
「奇術『ミスディレクション』」
美鈴と咲夜がそれぞれ周りの弾幕を打ち消すスペルカード、避けるスペルカードを放つ。
「まだまだいくよ〜!!」
「禁弾『過去を刻む時計』」
「8枚目!!」
次にフランドールが放ったスペルカードは弾幕と共に時計の針の様なレーザーを放つもの。
「レーザーは俺の得意分野でね！」
そのレーザーをキョウが反射させ軌道を変える。
「それはさっきみたよ!!」
フランドールはレーザーを避けると、キョウに狙いを定め弾幕を放った。
「俺狙いかよ!?」
「だってぇ〜。お兄さんが一番遊んでて楽しいもん〜。」
「俺は楽しくないよ!?」
「あはははは！」
「笑い事じゃねぇ!!」
フランドールの猛攻を必死に耐える。
その時だった。
フランドールの姿が消えた。
「秘弾『そして誰もいなくなるか？』」
「いやアガサ・クリスティじゃん。」
明らかに似ているスペルカード名にキョウはツッコミを入れてしまう。
「てか『いなくなるか？』じゃねぇのよ。怖すぎんだろ。それよりもだ。フランドールが消えた。これが『耐久系』か？」
「そうですね。私達は制限時間が来るまで耐えなければなりません。」
事前に霊夢にスペルカードの種類について聞いていたので、キョウはこれが『耐久系』のスペルカードだと判断できた。
――――――――――――――――――――――――
「スペルカードには種類があってね、『耐久系』ってのがあるのよ。」
「『耐久系』？」
「その名の通り一定時間相手を倒すんじゃなくてスペルカードを避け続けないといけないスペルカードの事よ。『逃げ切り型』とも呼ばれるわ。」
「へぇ。」
――――――――――――――――――――――――
(事前に霊夢が教えてくれて助かったな。)
外側からキョウ達を中心として周りを囲み、迫ってくる弾幕をキョウは跳ね返していた。
「やっぱりそれチート過ぎません？」
美鈴がキョウに言う。しかし---。
「んな悠長なこと言ってらんねぇよ。後3枚しか出せねぇし。」
「!!」
「分身用に2枚。攻撃を防ぐ用に2枚。攻撃する用に3枚。残り3枚だ。回復は15分後くらいだから期待はすんなよ？」
そう言いながら、キョウは銃を空中に向け、
「ぶっ飛びやがれ!!」
爆薬が詰まった弾丸を放った。
ドォォォォォン!!
爆薬が爆発し、辺りの弾幕が掻き消される。
すると、どこからかフランドールが現れた。
「お兄さんすご〜い!!次で最後だよ！」
「QED『495年の波紋』」
「カプレカ数、か……。悪魔の数字……最後の技にピッタリだな……。」
「カプレカ数？なんですかそれ？」
キョウが聞き慣れない言葉を言ったので、美鈴が質問する。
「ある3桁の整数の桁を入れ替えてできる最大の数－最小の数っていう作業を繰り返すと必ず495になるってやつな。QEDは証明に使うし……ってこんなこと言ってる場合じゃねーわ。」
フランドールが放った青色で円型の弾幕は、壁に当たるとまるで波紋の様に広がる。
「こりゃ避けずれーな。さっきみたいに爆薬で消し飛ばしたいが……。」
キョウが銃に視線を落とすと、そこには空っぽの弾倉。
「……ッ!!リロードする隙もねぇな!!」
「495……妹様が地下にいた年月です……。」
「さらっと重要なこと言うのやめてもらっていいですか!?」
「幻幽『ジャック・ザ・ルビドレ』」
「無視すんなよ!?」
「後で話しますから今は妹様に集中を。」
「わかってるよ!!波紋の動きなら計算するから任せろ!!」
その時だった。
フランドールが突然攻撃を止めた。
「……!?」
その事に、キョウは驚くが、フランドールの視線の方向を向くと、その理由が分かった。
「……お姉様。」
フランドールの視線の先には、フランドールの姉である---レミリア・スカーレットが居た。
咲ゆき：１ヶ月も遅れるってどういう事ですか。
NOVE：本当に申し訳ない限りです。
咲ゆき：章と章の間とかではなく戦闘中の話で止めるのやめてもらっていいですか。
NOVE：( ゜ཫ ゜)ゴフッ
咲ゆき：忙しいにしても期間が開きすぎです。処しますよ？
NOVE：ᐟ( ˆᵒˆ )ᐠ オワタ
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