第4話 紅魔館組攻略戦
問題:次回まで続く戦闘があります。どれでしょう?
1 霊夢VS美鈴
2 魔理沙VSパチュリー
3 キョウVS咲夜
答えは本編で!
Side 霊夢VS美鈴
「はぁ...はぁ...」
「そろそろ降参したらどう?」
「いえ...まだまだです!」
霊夢と美鈴の戦闘は最初は拮抗していたが、徐々に霊夢が押してきている。それもそのはず、霊夢が相手の戦闘スタイルに慣れてきているのだ。
「やあああっ!」
「甘いわ!」
「グッ!?」
一方、美鈴は霊夢に攻撃が届かなくなってきたことに焦りを感じていた。
「終わりにしましょう。アンタに勝ち目はもう無いわよ。」
「それでも...紅魔館の門番として.......最後まで!!」
「華符『彩光蓮華掌』」
美鈴が最後のスペルカードを使用する。
次の瞬間、霊夢の近くの弾幕が、色を変え、霊夢を妨害するように動き始めた。
「はあああっ!」
そして、妨害され動きが鈍った霊夢に対して、美鈴が渾身の発勁を放つ---
その瞬間だった。
霊夢の姿がブレた。
「だから言ったじゃない。『甘い』って。焦りで御札で出来た偽物を見抜けないようじゃ、まだまだ未熟よ。」
そして---
「がはっ!!」
霊夢の弾幕が、美鈴に直撃した。直撃を食らった美鈴は、そのまま気絶してしまった。
「やっと終わった...思ったより手強かったわ。スペルカードも2枚使っちゃったし。さて、黒幕はどのくらい削れてるかしら?まぁ、削れてなくても私が倒すけど。」
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Side 魔理沙VSパチュリー
「うおっ!今のは危なかったのぜ...」
「ちょこまかと...面倒くさいわね...。」
魔理沙は今、スペルカード3枚の弾幕ごっこをパチュリーとしている。しかし、パチュリーの攻撃手段が多すぎて、迂闊に手を出せない状態である。
「一気に弾幕をぶっ飛ばす!」
「恋符『マスタースパーク』」
「土符『レイジィトリリトン』」
魔理沙がスペルカードを使用すると、パチュリーもスペルカードを使用して対抗した。
(くそ!このままじゃ攻められないのぜ...。)
パチュリーに攻撃する有効な方法を魔理沙は模索する。
(私の使えない『光』と『星』の属性を使う人間の魔法使い...興味深いけど...攻撃方法が威力に全振りしててダメね...。これじゃ研究する意味は...)
「恋符『ノンディレクショナルレーザー』」
パチュリーがそんなことを考えていると、魔理沙が2枚目のスペルカードを切る。次の瞬間、魔理沙から様々な方向にレーザーが放たれ、回転する。
「!弾幕が...」
魔理沙のレーザーにパチュリーの弾幕がかき消され、パチュリーにレーザーが迫る。しかし、
「舐めないで頂戴。」
相手も魔法使い。しかも、7属性の使い手というとんでもない天才。
「火符『アグニシャイン』」
炎を上手く使い、レーザーを避けながら攻撃してくる。驚くべきなのは...
(コイツ、全然動かない!常に最小限の動きで私の攻撃を避けてくるのぜ!)
パチュリーが全然動かないことだった。それもそのはず、パチュリーに届く弾幕はかなり少なく、ほとんどが途中でパチュリーに撃ち落とされている。そうなると、パチュリーはあまり動かなくても弾幕を避けれてしまう。
「もう2枚使っちまった...」
「諦めなさい...貴方では無理よ...」
「まだ終わってないぜ!」
(そうは言ったもの、今のままでは勝つどころか攻撃を当てるのも厳しいのぜ…。何か方法は.......!!)
「早く落ちるか降参してくれないかしらね...私は本の続きを読みたいのよ...ただでさえ魔法の維持で疲れてるって言うのに...。」
「残念ながら、私は諦めが悪いのぜ!」
(まだ開発段階だけど、流れを変えるにはコレしかないのぜ!!あとはタイミングを...)
その時、攻撃が一瞬弱まった。よく見ると、パチュリーは咳をしていた。
魔理沙はこの瞬間を見逃さなかった。
「彗星『ブレイジングスター』」(開発途中ヤケクソver.)
「??????????」
パチュリーは困惑した。それもそのはず、魔理沙がいきなり自分に向かって突っ込んでくるのだ。しかし、パチュリーが天才であるが故に、突然の魔理沙の攻撃に反応が遅れた。
「火水木金土符『賢者の』」
「うおおおおぉ!!」
パチュリーがスペルカードを唱え終わる前に、魔理沙がパチュリーに激突した。
「きゃああああっ!!」
パチュリーは軽く吹っ飛ぶが、近くにいた赤髪の女性に受け止められる。
「パチュリー様!?大丈夫ですか!?」
「大...丈夫よ...油断...したわ...まさか...あんな...」
「!?パチュリー様!!」
「やべぇ!!やり過ぎたか!!おい!しっかりしろ!」
「むきゅぅ.....」
どうやら気絶しただけのようだ。しかし、
「パチュリー様!!起きてください!!」
「いや、そいつ気絶してるだ
「それに!なんなんですか貴方!パチュリー様にとんだ無礼を...」
「仕方ねぇだろ!」
「パチュリー様は喘息持ちなんです!もしもの事があったらどうするんですか!」
「喘息...!だからあんなに動かなかったのか!」
弾幕ごっこどころではなくなってしまった。
――――――――――――――――――――――――
「んぅ...ここは...えっと...」
「パチュリー様!!目が覚めましたか!」
「こあ...そうだ...私...あの魔法使いにやられて...」
「あんなのは無しです!だってパチュリー様が圧倒してたじゃないですか!」
「こあ...負けは負けよ。それにこの感じ、霧の魔法が解けてしまったわ...。完全に私達の負けよ...。」
「!!目、覚めたのか!すまん!あの技、まだ開発途中で、威力が...」
「私は大丈夫よ...威力を抑える結界と時間差で発動させる治癒魔法をギリギリかけれたから...。でも...まさか突っ込んで来るとは思わなかったわ…。」
「霊夢にも同じようなこと言われたのぜ...。」
「霊夢...?博麗の巫女が...ここに居るの?」
「ああ。今門番と戦ってるぜ。もう終わってるかもしれないけどな。」
「そう...あの博麗の巫女に通じる技なんて...貴方、何者?」
「私か?私は普通の魔法使いだぜ!」
「そう...ふふ...。」
「ああっ!また気絶した!!」
パチュリーは少し笑うと、再び目を閉じた。
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Side キョウVS咲夜
「くそっ!マジで当たんねぇ!」
キョウは、瞬間移動して弾幕を避ける咲夜に苦戦を強いられていた。
(何か能力を当てるヒントは...やっぱりあのレーザーの挙動...)
実は、この後もレーザーを使ってキョウは実験をしていた。また、水の弾幕も光の弾幕に変えた。すると、咲夜が瞬間移動した瞬間、弾幕の場所が少し変わるのだ。
(ただの瞬間移動じゃあ、絶対にあんなことは起きねぇ...。何か種があるはず...。)
と、その時---
「幻在『クロックコープス』」
咲夜が2枚目のスペルカードを発動した。
咲夜の姿が消え、現れたと思ったら、ナイフを投げた瞬間に消える。
(ちょっと待てよ?アイツ、あの量のナイフをどこに隠し持ってる?)
辺りを見ると、あるはずのナイフの残骸が消えている。
(ナイフは回収している...?いつ...?そんな時間は...っ!!まさか...!!)
キョウの中で、ひとつの考えが浮かぶ。しかし---
(そんなことが出来るのか?もしそうだとしたらどうやって倒す?)
キョウは依然不安だった。なぜなら予想した咲夜の能力が---
(超高速移動か時間停止。どっちもチート過ぎる。とりあえず絞り込むことを最優先したいが、どちらにしよ勝つ方法が浮かばねぇ...。)
咲夜のスペルカードが終了する。既にキョウの鏡のストックはスペルカード用と咲夜の攻撃を防ぐためにあと4枚にまで減っている。
その時、キョウはあることに気づいた。
(ナイフの動きが揃いすぎてる。高速移動じゃ、こんな軌道にならない。それに、レーザーや光の弾幕は『光』だから能力の影響を受けにくいと考えると辻褄が合う!!だとすると---)
「時間停止か!」
「っ!?」
「その反応!どうやら当たりのようだな!」
「...。私の能力を見抜きましたか。少しはやるようですが、それもここまでです!」
咲夜が、大量のナイフを投擲する。
「そのナイフ、銀が塗ってあるってのがさっき観察してて分かった!!つまり!」
キョウはレーザーをナイフに向けて放つ。レーザーはナイフを鏡面として跳ね返り、不規則な軌道で咲夜を襲った。
「なっ!?」
意外なキョウの反撃が、咲夜を掠める。
「惜しっ!あともうちょいだったんだけどな...。だが、これで分かった。お前は時間を止められるけど、反応速度は普通の人間レベル。それなら、勝機はある。」
「...。」
咲夜は内心、驚愕していた。時間を止められる自分に攻撃を当てるなど、自身が忠誠を誓った主にしかできないと思っていたからだ。そして、この男は自分に『勝てる』と言ったのだ。
(この男、異常に頭が回る!能力もそうだが、私の攻撃を応用するとは!)
一方、キョウは手応えを感じていた。
(アイツに対して『意外な攻撃』は時を止める前に当てられる可能性がある...そして、それを当てられれば勝てる!時間停止中に俺を直接叩かない理由は後で考えるとして、問題は『意外な攻撃』をどうやって出すかだな。...そうだ。これを使えば...。)
キョウはポケットに手を突っ込み、目的のものがあるかを確認する。
(よし...あるな。それじゃあ後はタイミングを...)
キョウは咲夜の行動やナイフの軌道をこれまでの動きから計算する。
(さぁ、反撃開始だ!!見せてやるよ!!科学の奇術をな!!)
キョウと咲夜の戦いは、いよいよ終盤に差し掛かる。
はい。正解は3でした。時止め?これでどうやって戦えばいいんだ(絶望)。次回は決着+黒幕登場です。と言っても、霧は既に消えてますけどね(パチュリーが負けたので)。面白いと思って下さったら、お気に入り登録・ブックマーク登録お願いします。作者が狂うように喜びます。また、これからも『東方水鏡華』をよろしくお願いします。




