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エピローグ(真)
「んん~~~。今回はとても楽しかったですわ」
どこか馬鹿にしたような、軽蔑するような声を混ぜた女は満足そうに笑っている。夜を思わせる艶やかな髪の毛を、後ろ三つ編みでまとめ、真っ黒なスーツ。腰から太もも、そしてお尻のラインがくっきりとわかるタイトスカート。ストッキングも真っ黒であり、履いているパンプスも黒い。上から下まで黒で統一されている。その効果なのか女の肌は雪のように白く見えた。けど、一番目を引くのは女の紅い目だ。こちら見ているような、今ではないもっと先を見ているような目を細め、自身の唇をペロリと舐めた。
「鈴木優也様の物語で50年は退屈せずにすみそうですわ。今は幸せな終わりでも眺めながら、また退屈で死にそうになるのを待つことにいたしましょう」
——また彼のような人間がいればいいのですけど
女は次の話を心待ちにしながら、その紅い目を閉じた。
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