終結-4
「優也様」
赤い花が咲く。
「はい。フローリア様」
「優也様」
黄色い花が咲く。
「はい。フローリア様」
「鈴木優也様」
青い花が咲く。
「なんでフルネーム?」
「優也様」
ピンクの花が咲く。
「は、い」
「ゆーうーやーさーまー」
紫の花が咲く。
「ふふ、はい」
「優也様」
白い花が咲く。
「ふろー……り、ぁ」
「……ゆうや、さま」
白い光が窓から降り注ぐ。
部屋を埋め尽くすように咲き乱れる美しい花。床が見えないほどぎっしりと詰まっている。
「どうです?名前に恥じぬほどの美しい花々ではございませんか?」
氷のように冷たくなった手を強く握る。返事なんて期待していなかったが、返ってこない事実にフローリアは困ったように笑う。
「……これは餞ですわ」
フローリアは永い眠りについた優也の唇に————
それから間もなくして、鈴木優也が存在した痕跡を轟音、熱、衝撃が消し去った。




