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ありきたりな物語に花束を  作者: 梅木しぐれ
43/76

一般人の感想-5

 最初は二人だった旅路も、気づけば四人になっていた。


 三人は知らない。ユーリがこの世界ではない場所で生まれて死んだことを。

 三人は知らない。フローリアによって異世界転生を果たしたことを。

 三人は知らない。フローリアライトは、特別でもなんでもない、ただの剣ということを。


 別に知らないままでいい。木島侑利のことは、自分だけが覚えていればいい。

 別に知らないままでいい。フローリアっていう神様が本当にいて、世界を跨げることなんて。

 別に知らないままでいい。この世界ではそうやって信じられていることが大切なはずだ。


 この世界に来てからユーリは生きていることに歓び、なにより楽しんだ。それは前の世界では感じることのなかったものだ。今も魔王のせいで死んでく人が多くいるなか不謹慎なことを考える――この旅が終わらなければいい——それは許されないことだ。

「ほら、行くぞ」

「早く来なさいよ」

「…………はやくして」

 ダン、リリー、ロイの呼びかけに、ユーリは前を向く。


 目の前に聳え立つのは最果ての城。

 魔王が根城にしている城である。

 ここで魔王を倒したら、この世界が、神様が、フローリアを救うことができる。


 ——ダンは世界が平和になった後も、村に帰らないのだろうか。リリーは雪山で生きていくのだろうか。ロイは……やっぱり姉を殺すのだろうか。


 ユーリが憂いたところで、選ぶのは本人たちだ。



 長いようで短いこの旅路の終わりを迎えるために、ユーリは深呼吸をした。


「さあ、行こう!」


 4人は物語の終わりへの一歩を踏み出した。






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