18/76
魔術師の初恋-3
雪山 外 少し前
ダンはユーリを探していた。
突然天気が崩れ偶然見つけた洞窟に避難をしたダンだったが、振り返ったさきにユーリの姿はなかった。音も無く消えてしまったのだ。
あれからすぐに吹雪は止み、松明片手にユーリを探していた。
「ユーーーリ!!どこだーーっ!」
どれだけ叫んでも、声は響くことなく白い世界に吸い込まれていく。松明を握る力が焦る気持ちに比例してどんどん強くなっていく。
——とにかく、無事でいてくれよ……!
ダンが一歩踏み出したとき、地面を踏みしめることはなく体は沈んでいった。
「!!」
月光により青白く輝く冷たくも美しい世界だけがそこにあった。




