表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ありきたりな物語に花束を  作者: 梅木しぐれ
16/76

魔術師の初恋-1

 少女は世界を嫌った。

 ——どうして、


 少女は生きているものを嫌った。

 ——どうして、アタシだけを、


 少女は自身さえも嫌った。

 ——どうして、アタシだけを置いていくの……!




        △△△

雪山


 それは一面の白の世界。前を向いても白、後ろに振り返っても白、右を見ても白、左を見ても白、白、白、白、白、白いだけならよかっただろう。

「さむい!!!」

 ユーリの叫ぶ声が白い世界に吸い込まれ響くことはなかった。

 ユーリとダンは、アンポス村を出発してクリスに教えられた雪山を突き進んでいた。雪山はまるで世界から隔絶されたように白く美しい。しかし、二人は生きているもの感じさせない冷たさにじわじわと心が、体が、追い込まれていくのを感じていた。

「はー寒い、寒いけど吹雪いてなくてよかった!」

「山の天気は変わりやすいから、いつ吹雪いてもおかしくない。早く洞窟を見つけないとな」

 吹雪いたり、このまま陽が落ちてしまえば二人はこの美しい世界に殺されてしまうことだろう。次の瞬間、ユーリとダンを認識したかのように突然吹雪いてきた。雪山は二人を殺すという意思があるかのように強さを増していく。

「あったぞ!」

 ダンが叫びながら指をさした先には洞窟があった。

「ユーリ!急げ!!」

 洞窟に飛び込んだダンがユーリを急かす。

「わかってる!」

 ユーリが洞窟へ向かって足を踏み出した、その時。

「———」

 すぐにユーリが温めるように焚火を起こしたダンが外を見た時、

「ユーリ?」


 そこには誰もいなかった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ