表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【本編完結】引きこもり箱入令嬢の結婚【書籍化&コミカライズ】  作者: 北乃ゆうひ
婚約編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/128

第40箱

告知でござりまする٩( 'ω' )و


本作が、書籍化&コミカライズするコトになりました

詳細は後日となりますが、よろしくお願いしますッ


 ルツーラ嬢の拘束が終わると、あとはカチーナとサバナスを待つだけです。


 その間に、事の発端とその顛末を私が語れば、サイフォン王子はルツーラ嬢へと冷めた眼差しを向けました。

 それから、マディア嬢へと向き直ります。


「マディア嬢。その腕の傷については同情しよう。

 だが、ルツーラ嬢について回っていた其方(そなた)の自業自得の面もある。

 いつから其方が、彼女の魔法の影響下にあったか知らないが、見極め切れなかった其方の落ち度でもあるからな」


 サイフォン王子からそう言われてしまえば、彼女は何も言えないでしょう。

 いささか可哀想だとは思いますが、一方で貴族と貴族の付き合いとはそういうものでもあります。


 付き合いが深すぎると、このように巻き添えを貰うことも珍しくはありませんから。


「さて、サバナスたちがまだ戻りそうにないなら、いくつか聞いてもいいか?」

「はい、何でしょう?」

 

 私がうなずくと、サイフォン王子は箱に寄りかかる二人の症状について色々と質問をしてきます。


 詳細を語るのは別の場所でと断りをした上で、ざっくりした部分を私は答えました。


 熱中症と呼ばれる病気であるということ。

 主に、夏の暑さが体内に溜まって発症するということ。

 症状が出たら涼しい場所で休むこと。

 症状が出たら身体を冷やすこと。

 症状が出たら水分を摂取すること。

 重篤化すると命に関わること。


 その辺りのお話をしていた時、一番に反応したのが、王子の護衛をしている騎士のリッツです。


 真夏の訓練中に、似たような症状を出す騎士の方々が多いというお話に、サイフォン王子も難しい顔をしていました。


 それがどのように解消されるかは、まぁ王子たちの判断によるものなので、私は特に口だしするつもりはありません。


 口を出さないと言えば、周囲にいるご令嬢たち。

 私が王子たちと話をしている間、特に何も言ってきませんでした。


 ちょっと魔力の消費は増えますが、『箱』から放つ冷気の範囲を広げたのが良かったのでしょう。

 あるいは、ここで話を聞いておいた方が得だと判断されたのか。


 そうでなければ……私がここであった出来事を王子に説明されたら困るという意味で、緊張しているのかもしれません。


 気にしすぎなくて大丈夫なんですけどね。

 誰かが我慢できなくなって、私に聞いてきたりしない限りは、特に言う気もありませんので。


 ……などと、口にも表情にも出さず考えていたのですが……。


「あ、貴女はッ、殿下たちに報告するんでしょうッ!?」

「はぁ……」


 思わず嘆息が出るというもの。

 わざわざ話題に出さず、王子とやりとりしていたのですけど。


「報告? 何をだ、モカ嬢?」

「お二人の処置と、熱中症に……関する説明に、必死で、すっかり……忘れて、おりました。わざわざ……思い出させて、頂いて、ありがとう、ございます」


 瞬間、多くの令嬢たちから、迂闊な令嬢へと殺気の籠もった視線が向けられます。


 それだけで、サイフォン王子はざっくりとは状況を理解したのか、私にだけ見える角度で笑みを浮かべました。

 面白がる笑み――というよりは、嘲笑に近いようなものに見えましたが。


 とはいえ、王子からは特に何も言われないので、素直に報告したいと思います。


「先ほども軽く説明しましたが……ルツーラ嬢が、わざわざ助けて、下さった……のですよ。

 成人会の会場で、『箱』を見た、コトがあった……ので、同じものが、荷物と一緒に……置いてあったから、勘違い……されて連れて、こられてしまったのかと、思われたようで」

「ああ、それでこのサロンに連れてこられたと言っていたな」

「はい。そこで多くの、方に歓迎して……もらいまして、その途中に……お二人の、様子が、おかしいコトに……気づき、今に至ります」

「なるほど」


 うなずき、ニッコリと王子が笑いました。


「ルツーラ嬢、其方がモカ嬢をこのサロンに連れてきてくれたのか?

 寝たふりをしているようだが、騎士ほどでなくとも気配は読める。答えろ」


 どうやら、いつの間にかルツーラ嬢は目を覚ましていたようです。

 騒がないのは頭が冷えたからか――あるいは、状況を完全に把握できていないのか。


 ともあれ、ルツーラ嬢は渋々といった様子でうなずきます。


「ええっと、その……はい」


 立場上、私が客人である以上、共に置いてあった荷物に関してどうこう言えない部分がありますが、王子は違います。

 サイフォン王子であれば、あの場にあった私以外の箱に関して言及することもできる立場にいるのです。


「そうか。

 理由があって、モカ嬢には荷物に紛れて登城してもらったのだが、それが逆に、君を勘違いさせてしまったようだな」

「…………ッ!

 よもやそのような方法で登城するなど、思いも寄らず、ご迷惑をお掛けしました」


 歯ぎしりするように顔を歪めてから、ルツーラ嬢はうなずきました。


 神妙に謝っているようですけど、本心ではないでしょう。

 まぁ、本心から謝っていたとしても、そんなもの関係なく王子は彼女を追いつめていくのでしょうけれど。


 実際、王子は彼女の謝罪に対しては何のリアクションもせずに、問いかけを続けます。


「ところで、其方はどうやってモカ嬢を見つけたのかな?」

「どう……とは?」

「運び込む際に、モカ嬢の『箱』を目撃したというのは理解できる。問題はそのあとだ」

「そのあと……ですか?」


 そうなのですよね。

 冷静になってみると、そこを狙えたのですよね。

 状況が状況だったので、私もだいぶ慌てていたようです。


「運び込まれた空き部屋を、君は開けたのかな?」

「え、ええ……。モカ様をお助けするには、そこを確認しなければなりませんし……」

「そしてモカ嬢の『箱』を確認して運び出した……と」

「はい。それが何か……」

「そうか」


 確認するところまでならば問題ありませんでした。

 まぁ空き部屋とはいえ、勝手に扉を開けたことも多少は問題です。でも道を間違えたとか部屋を勘違いしたとか、そこはいくらでも言い訳ができる範囲です。


 なので、問題はその次。

 ルツーラ嬢が、『箱』(わたし)を運び出したことにあります。


「君は王家宛の荷物を勝手に運び出した自覚はあるかい?」

「え?」


前書きにも書きましたが、

書籍化&コミカライズしますッ


続報は後日になりますが、皆様

よし٩( 'ω' )وなに

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【引きこもり箱入令嬢の外箱】
公爵家のメイドは今すぐ職場に帰りたい
ラニカが主役のアクション系外伝です

巻き戻り悪役令嬢の奔走~ルツーラと引きこもらなかった箱入令嬢~
本作、第一部の悪役令嬢ルツーラによる魔性式の日からやりなおし物語。
そして引きこもらなかった箱入令嬢の物語でもあります。


書籍版【箱入令嬢シリーズ】
講談社 Kラノベブックスf より発売中
【箱入令嬢シリーズ2 引きこもり箱入令嬢の結婚】
2022/10/3発売です!٩( 'ω' )و
引きこもり箱入令嬢の結婚


コミカライズ版【引きこもり箱入令嬢の結婚】コミックス
1~7巻発売中!٩( 'ω' )وこちらもよろしくお願いします!
コミカライズ引きこもり箱入令嬢の結婚


コミカライズも連載中です!
毎週月曜日0時更新
講談社女性向けコミックアプリ palcy

毎週火曜日11時更新
ニコニコ漫画 水曜のシリウス

毎週水曜日12時更新
ピクシブコミック

毎週日曜日0時更新
マガジンポケット



他の連載作品もよろしくッ!
《雅》なる魔獣討伐日誌 ~ 魔獣が跋扈する地球で、俺たち討伐業やってます~
花修理の少女、ユノ
異世界転生ダンジョンマスターとはぐれモノ探索者たちの憂鬱~この世界、脳筋な奴が多すぎる~
迷子の迷子の特撮ヒーロー~拝啓、ファンの皆様へ……~
鬼面の喧嘩王のキラふわ転生~第二の人生は貴族令嬢となりました。夜露死苦お願いいたします~
フロンティア・アクターズ~現代学園RPGのヒロインに転生しましたが主人公(HERO)とイチャラブしたくないのでルート回避したい。でも世界は滅んでほしくないので奮闘してたら未知のルートに突入しました~
リンガーベル!~転生したら何でも食べて混ぜ合わせちゃう魔獣でした~
【完結】その婚約破棄は認めません!~わたくしから奪ったモノ、そろそろ返して頂きますッ!~
レディ、レディガンナー!~家出した銃使いの辺境令嬢は、賞金首にされたので列車強盗たちと荒野を駆ける~
魔剣技師バッカスの雑務譚~神剣を目指す転生者の呑んで喰って過ごすスローライフ気味な日々
コミック・サウンド・スクアリー~擬音能力者アリカの怪音奇音なステージファイル~
スニーク・チキン・シーカーズ~唐揚げの為にダンジョン配信はじめました。寄り道メインで寝顔に絶景、ダン材ゴハン。攻略するかは鶏肉次第~
紫炎のニーナはミリしらです!~モブな伯爵令嬢なんですから悪役を目指しながら攻略チャートやラスボスはおろか私まで灰にしようとしないでください(泣)by主人公~
愛が空から落ちてきて-Le Lec Des Cygnes-~空から未来のお嫁さんが落ちてきたので一緒に生活を始めます。ワケアリっぽいけどお互い様だし可愛いし一緒にいて幸せなので問題なし~
婚約破棄され隣国に売られた守護騎士は、テンション高めなAIと共に機動兵器で戦場を駆ける!~巨鎧令嬢サイシス・グラース リュヌー~
約束守りの図書館令嬢



短編作品もよろしくッ!
オータムじいじのよろず店
高収入を目指す女性専用の特別な求人。ま…
ファンタジーに癒やされたい!聖域33カ所を巡る異世界一泊二日の弾丸トラベル!~異世界女子旅、行って来ます!~
迷いの森のヘクセン・リッター
うどんの国で暮らす僕は、隣国の電脳娯楽都市へと亡命したい
【読切版】引きこもり箱入令嬢の結婚
― 新着の感想 ―
[一言] 書籍化&コミカライズ化おめでとうございます。
[一言] いつも楽しく拝見しています!! 書籍化&コミカライズおめでとうございます! 楽しみにしています!!
[良い点] 偶然同じデザインの箱になっただけの唯の荷物の可能性もあるんだから、基本的には動かさずに可能性を報告する事、先に動かしてしまったとしても即座に報告する事など 窃盗や誘拐の意思がないことを明確…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ