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新生ゲーマー アカリ  作者: ゴーレム
10/43

第十話 奇跡の具現

《魂のカケラを入手しました》

《光属性の魔力を入手しました》

《レベルが上がりました》


お、おぉ!

レベル、ついに、上がったー!

さっきまで触れていた金髪の女性から離れてステータス画面を確認する。


ーーーーーーーーーーーーーーー

アカリ

Lv2(0/200)

HP57/57

【ヒールタッチ】

【   】

【物理耐性】(2/1000)

【無属性弱点】(65/100)

【火属性弱点】(4/100)

【水属性弱点】(16/100)

【風属性弱点】(4/100)

【土属性弱点】(9/100)

【光属性弱点】(1/100)

【闇属性弱点】(1/100)

ーーーーーーーーーーーーーーー


『目が…あぁ、目が見えます。

爺、爺の顔がまた見えますわ』


『お嬢様…よう、ございました』


青い服を着た金髪の女性と灰色の服を着た付き添いの小柄な老人が抱き合いながらオンオン泣いているのを傍目に私は部屋の隅に移動する。

ここは研究所ではない。

数日前に移動した、別の施設だ。

移動の仕方がまさに魔法だった。


だいたい、マンホールほどの大きさがあった正方形をいくつも重ねて描いたようなマークを踏むと研究所とは違う場所に出たのだ。

場所が変わっても同じようなマークが足元に描かれていたので、同じマークに飛ぶ転移魔法なのだろうと当たりをつけている。


うーん、魔法だ。


移動した場所には怪我人や病人が毎日来るから病院なのかもしれない。


移動する際にグラットから正体をできるだけ隠して欲しいと頼まれて、この国のゆったりとした服を着ている。

色は赤を指定された。


私の変身能力はゲームのコスチューム以外にもイメージさえできれば変身できる事をフランクリンとのお勉強で分かった。

だから、今も私の変身能力でゆったりとした赤い服に正体を隠せと言われたから顔には舞台の黒子さんが付けているような感じで顔の前に赤い布を付けている。


うーん、全身真っ赤なんて私の趣味じゃないんだけど。

せめての抵抗として、服は無地じゃなくて、可愛らしいリボンやフリル、紋様なんかを付けてみた。


うーん、単色で、オシャレはきついな。


この国では服の色によって身分、いや職業というべきだろうか、色毎に分かれているらしい。


緑は兵士、紫は研究者、みたいに。

赤の意味は教えてもらっていないが私が求められている事から医療関係ではないかと睨んでいる。


私は壁際に置かれた、正方形のクッションに座る。

柔らかいが、潰れる事なく私の体重を支えきれる優れ物だ。

私は大人しく、抱き合って泣いている二人を見ながらレベルアップについて考え始めた。


レベル。

2に上がって次に必要な魂のカケラが二倍になった。

うん、私、知ってる。

今後、必要な経験値が倍々になって増えていくんだ。


HP。

あまり変化なし。

レベルアップでは上がらないようだ。

うーん、やっぱ自傷行為で気絶していくしか上げる方法はないのか。

…でも、最近、転けたぐらいじゃダメージ受けないしな。


スキル。

ヒールタッチの下には空欄のカッコが確認できる。


あとは、数日前に弱点から耐性に変わったスキルが一つ。

これのおかげでダメージをあまり受けなくなった。

目下の悩みの種でもある。

弱点だった時は手軽にダメージを受けて気絶できたのに。

まぁ、最近だとこの病院に移って大人しいお客さんしか居ないってのもあるのだけど。


新しく光属性の弱点が増えてる。

光と闇は珍しい属性なのかもしれない。

ゲームでも一部の者しか扱えない設定だった事が多かったし。


そうなると金髪の彼女は…聖女か何かかな?

まだ老人と抱き合って泣いてるけど。

うーん、昔は見えていたような口ぶりだったから事故か病気で視力を失ったのだろう。

治って相当嬉しいようだ。


…病院と思われるこの場所だが、私には一切の情報を渡さないからお客さんの事は全然知らないのだけどね。


ステータス画面の空欄のカッコに意識を向けてみる。

するとどうだろうか。

ステータス画面とは別のモノが見え始めた。


ーーーーーーーーー

【ハイタッチ】

【ブライドタッチ】

【救済の手】

ーーーーーーーーー


…この中から選べって事だろうか。

選ばなかったモノはどうなるのだろうか。

消えてしまうのだろうか。

これは慎重に選ばないといけないな。


名前からして…


『あの!』


私は大きな声のする方に顔を向ける。

…うん、連れてこられた時に声も極力出さないでくれと頼まれてしまったのだ。


『目を治して頂いてありがとうございました』


二人とも泣いて抱き合うのをやめて、私の方を向いて首を傾げていた。

あれはフランクリンから聞いたお礼の仕草だったはずだ。

…流石、異世界。

文化が違えば仕草も変わる。

あれを初見で見たら何をぶりっ子アピールしているのだろうと思ってしまうだろう。


私は出口の方を指差す。

そこには直立不動の緑の服を着た男が立っている。

あの見知らぬ兵士が私の護衛兼監視をしている。

治ったのだから早く帰れ。

私は新しいスキルをゆっくりと考えながら選びたいんだ。


『恩人の顔を見せてくれませんか?』


私が明らかに出て行けと伝えているのに女性は私の顔を見たいらしい。

正体を隠せと言われているのだが…相手は強情そうだしこのまま時間を潰されてはかなわない。


私はゆっくりと顔の前にある赤い布をめくる。

まぁ、なぜ正体を隠さねばいけないのか知らないが素顔を見せなければいいのだ。


『まぁ!』


『え!』


女性と出口に待機している兵士が声を出して驚いている。

老人は驚きのあまり絶句していた。


私の変身能力はイメージによって変われる。

それは化粧でも同じ事。

私はどこのサーカスのピエロだと突っ込まれそうな特殊なメイクをイメージした。


真っ白に塗った肌、目の周りにはハートを崩した模様を、頬には薄ピンクの丸いマーク、鼻と真っ赤に、唇は青く太く大きく塗った。


うん、どっからどう見てもピエロ。

これで私の素顔は見抜けまい。

木を隠すなら森の中、可愛い顔を隠すなら派手な化粧、てね。

私は赤い布を降ろして顔を隠した。


『えっと…素敵な顔ね!』


女性は顔を引きつらせてお付きの老人と一緒に部屋から出て行った。


兵士の方から可愛い顔だと聞いていたのに、と小声で呟いていたのが聞こえた。

素顔も可愛いけど、今も可愛いピエロでしょ?

アカリ

Lv2(0/200)

HP57/57

【ヒールタッチ】

【   】

【物理耐性】(2/1000)

【無属性弱点】(65/100)

【火属性弱点】(4/100)

【水属性弱点】(16/100)

【風属性弱点】(4/100)

【土属性弱点】(9/100)

【光属性弱点】(1/100)

【闇属性弱点】(1/100)

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― 新着の感想 ―
[良い点] 独特の世界観 [気になる点] 研究所? 収容所? にいる間で感じた、何を読まされているんだ……感。 [一言] なんか強烈な管理社会っぽいし、タグ(キーワード)にディストピアと言うワードを足…
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