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不死議な姉妹の旅物語  作者: 黒い星
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30話 遺跡の攻略

「それじゃ、元気に行ってみよー!」


数時間の休息の後、すっかり元気になったシールを先頭に罠感知のためグラが続き、最後尾にリリムが付いてくる。


冒険者は基本的に前衛の盾役が一人、後衛の回復補助が一人、後衛の主火力が一人、そして幅広く立ち回る遊撃が一人の四人一組で行動することが多い。役回りを当てはめるならルルが後衛でリリムが前衛、グラとシールは遊撃に当たるのだが、先の例もあり、ルルとリリムが先頭に行って罠に掛かった場合の対処が難しいのと、グラが先頭だといざというときの盾にならないため、シールが先頭を歩いている。


「矢とかの物理的な物は風で押し返せるし、炎とかもまあ何とかなるけど、石化の罠とかあったらさすがに防げないからね。グラっち見落とさないでねー。」

「見落としてほしくないなら、もう少し慎重に進んでほしいんだけどな・・・。」


彼らの歩く速度は草原でも歩いているかのような速さで、とても罠だらけの遺跡を歩いているとは思えない。だがそれでも、グラの罠感知の優秀さと感知された罠は残りの三人が早い者勝ちと言わんばかりの速度で無効化したり破壊しているため、多少の緊張感こそ戻ってきたが相変わらずのほほんとした雰囲気で進んでいる。


「今の所シール君が4つ、私が9つ、リリムが16個ね。やっぱり反射神経ではリリムには到底及ばないわねぇ。」

「そんなこといったら、竜神の得意魔法より発動が早いルル姉の魔法もたいがいだけどね。」


破壊に利用している魔法はそれぞれの得意魔法らしく、シールが風、ルルが炎、そしてリリムが光魔法で行っている。もともとの反射神経の良さと光魔法の速度も相まってリリムが一番罠を破壊している状況だった。また、魔法の発動はわずかにルルのほうが早いのだが、距離の都合と放たれた魔法の速度の関係でシールに軍配が上がることもあった。


ちなみに道中は何度か分かれ道などもあったのだが、グラがしっかりと感知魔法を発動させ、分かれ道先の罠や部屋なども確認している。普通なら宝の一つでもあるんじゃないかと探しにいくところだが、それをする必要がないらしい。


曰く、制御室には大抵設計図があり、そこに何がどこに置かれているかも大体記されている。さらに制御室に行けば全ての罠を無効化したり、逆に復活させることも出来るというのだから、古代遺跡を作った人の技術の高さが伺える。


「んで、ここが最深部かな?こういうのって制御室前の広間に守護魔獣的なのがいるのがお約束だよね。」


シールが呑気にそんなことを言った瞬間、獰猛な咆哮と悲痛な叫びが混じったような声が広間全体に広がった。そして、おそらくはここを守る魔獣の核だったであろう魔石が落ちてきた。


「・・・やっぱりルル姉には情緒ってものが足りないよー。なんで姿を現す前に倒しちゃうのさ!つまんない!」

「なんでわざわざ出現を待たなきゃいけないのかしら?」

「姉様の意見には同意しますが、どんな姿の守護魔獣かも調査するべきだったのでは?」


確かに今後この遺跡を攻略するであろう人たちにとっては、最後の門番がどんな姿で、どんな攻撃をしてくるのかは喉から手が出るほど知りたい情報だろう。だが、それすらわざわざ今調べる必要はないという。


「制御室に行けば守護魔獣も普通に出現する魔獣も設計図があると思うし、何なら書き換えてしまえばいいじゃない。そのくらいのことは出来るわ。」


つまるところ、分からなければ分かるものにすればいいと。さらと言った古代遺跡を支配できるというルルの発言にはもはや驚かなくなってしまっている。たった一月で随分と感覚が麻痺してしまったようだ。



広間を通り抜け、大きな扉をシールが開けると、目の前には壁に複雑な魔法式が隙間なく表示されており、その前には赤い水晶が5つほど等間隔で並べられていた。


「この壁に表示されているのが遺跡の設計図。それでこの赤い水晶が制御珠と呼ばれていて、これに魔力を流して無効化したり書き換えたりするのよ。」

「最も通常は設計者の登録がされており、設計者以外が触れてもそういった操作は出来ないのですが。」

「まあルル姉なら余裕だよね。」


ルルが制御珠に触れ何かをしている間、特にやることもなく暇だったため三人で制御室の中を探索していた。


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