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不死議な姉妹の旅物語  作者: 黒い星
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25話 風の竜神シルフィード

「いやあ、お義姉ちゃんにもとうとう春が来ていたとはねぇ・・・。あ、はいこれ。僕おススメの綿菓子。」


とりあえず目の前の少年がルルとの関係を勘違いしていることは理解したが、この少年のことが気になりすぎていて言葉が出てこない。


「これ・・・砂糖の味そのままじゃない。それにお腹にもたまらないし・・・」

「もー、風情がないねぇ。」


綿菓子をもしゃもしゃと食べるルルはとてもかわいらしいが、目つきと発言がかわいくなかった。


「それよりシール君、リリムもこの町に来てるわよ。」

「もちろん知ってる。さっき会って揉んできた。」


このエロガキと返され笑っている少年。200年振りという発言に加えルルが彼を呼んだ名前、シール君というのは聞き覚えがあった。だが、それが確かならこの少年はとんでもない存在であることになる。


「ルル、もしかしてなんだけど、彼は・・・」

「風の竜神シルフィード。愛称はシール君。かわいらしい顔をしてるけど、リリムのことが大好きなエロガキよ。」


何故竜神がここに・・・というより、これでアガレス国内に竜神が二人いることになる。巷では伝説の存在なんて言われており、死ぬまでに一度お目にかかることができれば幸運とまで言われている存在に、一月もしない内に二人も会ってしまっている。衝撃と疑念で混乱してしまいそうだし、ここはルルに任せておこう。


「ところでシール君はなんでここにいるのかしら?あなた確か・・・。」

「うん。天空都市で色々研究していたんだけどさ、寝ている時にうっかり空から落っこちちゃって、地面に当たる前に風魔法でなんとか勢いを殺して無事だったんだけど、その時になんか封印的な物を壊しちゃったみたいで、遺跡から魔物が出てこないように入り口を風で塞いでるんだ。」


待て待て待て情報量が多すぎる。天空都市?寝てて空から落ちた?封印を壊したのは彼で魔物を抑えているのも彼?もはや訳が分からない。幼いころに神話を聞かされた時はおとぎ話だと思って笑えていたけど、現実目の前で神話のような会話をされても困惑でしかない。


「あー・・・エリアスも寝相のせいで私に迷惑を掛けてきたのだけど、あなたもなのね。」

「いふぁいいふぁい!」


ほっぺがもげる!と言って距離を取った竜神の少年は責任は感じているらしく、ちゃんと封印を掛け直すまではこの町で見張っているとのことだった。


「それで、こっちのお兄ちゃんは誰?」


突然話を振られ驚いたが、名前と彼女たちを遺跡まで案内している騎士だということを伝えた。正体に関しては隠した方がいいと思いそう話したのだが、ルルによって簡単に正体をバラされてしまった。


「へー。王様の子供なんだ。てことは、あの遺跡の封印に来たとか?あ、自己紹介がまだだったね。僕はシルフィード。風の竜神なんて呼ばれていることもあって、風魔法が得意なんだ。あと、リリムに結婚しようって言って4回振られている最中。今はリリムが好きそうな大人の色気って奴を身につけるために勉強中なんだ。」


見た目も声も無邪気な子供が大人の色気を勉強中というのは少しおかしく感じるが、本人は至って本気なのだろう。ルルにエロガキと称される行動もその一環なのかもしれない。と思ったのだがそちらは単なる趣味だそうで、なるほど間違いなくエロガキなんだなと感じた。


「私たちは明日あの遺跡に行くのだけれど、シール君も一緒にくるかしら?」

「行くー!」


どうせなら戦力は多いほうがいいということで、竜神シルフィードを誘っているらしいのだが、どう考えても過剰戦力ではないだろうか?遺跡攻略において、この姉妹に足りないのはせいぜい罠感知を行う者だろうし、そこは自分がどうにかできる。むしろ竜神も加えた三人でなお勝てないような魔物がいるのならば、それはもはやおとぎ話に出てくる魔王とかそんな存在くらいだろう。



こうして、風の竜神シルフィードを加え、四名での遺跡調査を行うことになった。

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