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不死議な姉妹の旅物語  作者: 黒い星
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24話 観光名所リュフカ

「はっはっはっ!そんなことで悩んでいたのか!」


遺跡調査に関して、下手に誤魔化すよりかは正直に伝えたほうが良いのではないかと思い心中を伝えたところ、そんな回答が返ってきた。


「すまない。私の説明不足だったな。遺跡が見つかった山の近くにはリュフカという町があるんだ。そこは我が国随一の観光名所でもあってな、武装していない旅人なんかも多く訪れている。そんな町に遺跡から漏れ出した魔物が襲いに来たらまずいと思い調査依頼をしたのだ。」

「遺跡から発掘された物に関しては、ルル様の判断の下ご自由になさってください。私たちはそれを咎めるつもりなど一切ありません。」


自分たちの思惑が杞憂にすんでよかったと思いつつ、そんなことでいいのかと若干の不安もある。だがそれを言ったところで意味などないだろうし、早く話を切り上げてこの部屋から脱出したい。


「憂いもなくなったことだし、早めに行動してもらう方がこちらとしてもありがたい。二人には申し訳ないけれども明日、東門に集合して欲しい。案内の騎士と馬車を用意しておくよ。」


リュフカの町までは道もしっかり舗装されているため、馬車で2日もあれば着くそうだ。直接北東の山へ登る方法もあるが、リュフカの方角から向かったほうが山の傾斜も緩やかで進みやすいらしい。私たちとしても体力が無限にあるわけではないから馬車の配慮などもありがたい。


「わかったわ。ありがとうグラ。それでは私たちはここで失礼いたします。」


そういってひとまず別れを告げ、足早に王宮を後にした。



翌朝、約束の時間より少し早めに東門へと到着し、案内役の騎士を探していたのだが、馬車に寄りかかるようにして待っていたグラが声を掛けてきた。


「わざわざこんなものまで用意されてしまってね・・・。しばらくの間、またお世話になるよ。」


苦笑しつつ手に持っている紙を見せてきたグラ。そこには案内役としてグラを任命し、遺跡の調査報告などもグラに一任して構わないといった内容が記載されており、文末には国王直々の命令であるとも記載され国印が記されていた。


「まあ、知らない人と旅をするよりかは気が楽でいいわ。よろしくね。」

「よろしくお願いいたします。」


そう言って三人は馬車に乗り込みリュフカの町を目指した。









「グラ、悲報よ。リリムを見失ったわ。」


どこかで聞いたことがある台詞を聞きながら、いなくなったのがリリムの方であることに少しばかり驚愕する。


道中は何事もなく、野宿の際にいきなり収納魔法の中からベッドを取り出しルルとリリムが寝だしたのには戸惑ったが、魔物や盗賊に襲われることもなく無事にリュフカの町にたどり着いた。そしてたどり着いてわずか数分も経たぬ内にこの事件である。


ここリュフカの町は広大な砂糖畑を所有しており、町中は常に甘い香りが漂う甘味菓子の名産地である。そしてリリムは無類の甘味好きのため漂う香りに導かれるままどこかへ行ってしまった。


「まあ大丈夫よ。リリムは探知系の魔法も使えるから、私の居場所はある程度把握出来るわ。」

「そう・・・。なんというか・・・姉妹だね。」


王都にたどり着いた時はルルが同じようにいなくなっていたのを思い出し、この二人は姉妹なんだなと改めて感じた。


宿の手続きを済ませ町観光をしている最中、ときおりリリムが現れてはおススメのお菓子を渡してきて、それに舌鼓を打つことを繰り返し、ルルの気が向くままに進んでいるのをついていったら町の外へと出てしまった。


「どうしたんだい?砂糖畑を見たいというなら反対の方角だが・・・。」

「ん?あぁ、何か懐かしい気配を感じたから・・・つい・・・ね。」

「さすがルルお義姉ちゃん!200年振りだね!」


ルルがそう言った瞬間、どこからともなく風が舞い、目の前で小さな竜巻が出来たかと思うとそこには不思議な雰囲気を醸し出す少年が両手に綿菓子を持って立っていた。

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