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祝福の世界
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『わぁ・・・』
『・・・な。』
『うん・・・・』
『・・・・・・』
美しい景色、なんて。
そんな言葉じゃ足りない。
雪の明かりと、海の光と。
冬のましろな太陽と。
それは、光の精霊の、祝福。
『きれい・・・』
『・・・な。』
雪の粉が舞い、銀色に広がる、光。
寒さも。
疲れも。
痛みも。
愛も。
全ては溶けて、銀に輝く。
『・・・・・・・』
開く、口。
小さく、強く。
大事に、呟く。
『・・・・ねぇ。』
『・・・・あぁ。』
『一緒に、なろう?』
『・・・・・・・・ふっ』
『・・・・何?』
『・・・・先を、越された。』
山を下る。
・・・その時のことなんて。
頭には、残ってなんて。
ただ、白銀に。
ふわふわと。
残ってるのは、それだけ。




