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リノアの魔道具トリップ   作者: とと


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ルナ王国でのお買い物

読んでいただきありがとうございます。


数日後、私とイオ様はハムちゃん1号の改良に成功しお掃除魔道具を完成させた。


「見た目はだいぶ、ハムスターとはかけ離れてしまいましたね」


「またアンナに叩き壊されたら困るからな」

ハムちゃん1号は、魔石入れの帽子、耳と尻尾がつけてはいるが胴体は四角い形にして動物らしさがなくなった。


「大きなネズミが床をガジガジとかじりながら向かってきたんですよ。本当に怖かったんです。でもこの形ならみんなもネズミに間違えることは無いし、ゴミの回収も楽になりました。ありがとうございます」

アンナが恭しく頭を下げる。


「では、さっそく利用させていただきます」そういいながらアンナはハムちゃん1号を抱えて去っていき、入れ違いにグレース様が部屋に入ってきた。


「リノアおはよう。魔道具完成したのですってね♪それなら今日は私に付き合ってくれるわよね~」


「グレース様おはようございます」


「母上。リノアは今日、俺と魔道具の資料館に行く予定なんです」

イオ様が私とグレース様の間に割って入る。


「イオはもう何日もリノアを独占してるでしょ。そろそろ働かないとアクセル(お父様)に怒られるんじゃないかしらね~?」


「ちゃんと仕事はしていますよ!」


親子げんかに挟まれて、私があわあわしていると家令のサムエルさんが現れた。


「イオ様、公爵様がお呼びです」


「サムエル、今忙しいんだ」

イオ様が振り向かずに答える。


「イオ様!」

サムエルさんの低い声が響きイオ様の肩が揺れた。


「んー。わかった!

リノア。出かける前に渡したいものがあるから必ず声をかけてくれ」

プリプリ怒りながらイオ様が去っていく。


「あー。やっと邪魔者が居なくなったわね、今日は私とお買い物よ。さあ支度しましょう」

いつの間にかアンナさんを含め、4人の侍女さん達がグレース様の後ろに控えていて早々に私の支度を整えた。


「リノア様、街に出るのは初めてですよね、楽しんで来て下さい」


「ありがとうアンナさん」


「もう。私の事はアンナとお呼びくださいリノア様。それとこれは扉の前をうろうろしていたイオ様から預かりました」

そういってアンナは私の首にダークブルーの石が輝くネックレスをつけた。

「イオ様がそばに居られない時は、必ず身につけていて欲しいとの事です」


「わあ。綺麗な青ね~。イオ様の瞳の色みたい、それにイオ様の魔力も感じる」

なんだか石がポカポカ暖かい。


「まあまあ。イオったらネックレスなんて準備してたのね。

私も負けていられないわ~行きましょう♪リノア」

グレース様と馬車に乗り込み買い物に繰り出す。


「わー。グレース様。海がきれいですね~近くで見てみたいです」


「あらあら、今度連れて行ってあげるわね。そのためのワンピースや帽子も買いましょうね」


馬車は進み、ルアナ王国で一番大きな商業街に到着した。その中でも一番大きなお店を見上げながらグレース様について入る。


「いらっしゃいませバーンズ公爵夫人。今日はどのようなものをご用意いたしましょう」

店員さんが深々と頭を下げる。


「今日は、リノアのドレスを仕立てに。他にもワンピースや装飾品も見せてもらえるかしら」


「畏まりました。こちらのご令嬢は?」

店員さんが私に頭を下げながらグレース様に尋ねる。


「私の娘になる予定なの」

私を見る店員さんの顔がパッと輝く。


いやいやいや!

「グレース様。勘違いされてしまいます」


慌てる私をよそに、店員さんは話を続ける。

「それはそれは、おめでとうございますバーンズ公爵夫人。正式な発表を心よりお待ちしております。しかしかわいらしい令嬢ですね」


店員の声がホールに響き、ホールに居た令嬢達が騒めく。


「まあ。イオ様の婚約者ですって」

「どちらのご令嬢かしら、見たことが無いわ」

「そもそも、イオ様は誰がアプローチしても断っていらしたのに、婚約者がいらしたのね」


ほらやっぱり誤解されてる。


「あの冷淡なイオ様が婚約とわね~」

「ジール侯爵令嬢の耳に入ったら大変ね」


「私が、なんですって……。」

ホールの空気がピリッとし、店の奥から一人の令嬢が出て来た。


プラチナブロンドでサラサラの髪をハーフアップにしたその綺麗な令嬢は、グレース様を見つけると直ぐに笑顔になり挨拶にやってきた。


「バーンズ公爵夫人。お久しぶりでございます、こんなところでお眼にかかれるなんて嬉しですわ」


「まあ。ジール侯爵令嬢、久しいわね」

ジール侯爵令嬢は、グレース様の後ろに控えている私の方をちらりと見た。


あれ?今 睨まれたかしら?


「バーンズ公爵夫人。そちらのご令嬢をご紹介いただいてもいいでしょうか?」


「あらそうね、リノアこちらにいらっしゃい」


「はい。グレース様」

私はグレース様の横に出て、礼を取る。


「お初にお眼にかかります。コアナ王国、エバンズ伯爵が娘、リノアと申します」


「コアナ王国の?ご親戚のご令嬢でしたか……。私はジール侯爵が娘ソフィアと申します」

ソフィア様のあいさつが終わる前に、グレース様が話し始める。

「違うの違うの、リノアは私の娘になる予定よ」


!!!


「グレース様!」

さすがに誤解を解かなければと割って入るがグレース様は止まらない。


「皆さんも(バーンズ公爵家)のリノアをよろしくね~。さあさあ時間がもったいないわ!リノア試着しに行きましょう。それではジール侯爵令嬢、失礼するわね」


グレース様に腕を掴まれ店の奥に連れて行かれる。

その光景を見ているジール侯爵令嬢の手に握られた扇子が、ギシギシと音を立てる。


この噂はこの後起こる出来事と共に、瞬く間にルアナ王国の社交界に知れ渡った。



誤字脱字などいつもありがとうございます。

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