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リノアの魔道具トリップ   作者: とと


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リノア ドラゴンと出会う①

読んでいただきありがとうございます。

「行ってまいりました~」

送ってくれたマエルの馬車から飛び降りた私は一目散に作業場に向かう。


「お嬢様!制服は着替えて下さいよ~。

しつれいしましたマエル様、何時もお嬢様がお世話になっております」

侍女のミラが頭を下げる。


「ミラ。気にしないで、僕は親愛なる幼馴染の面倒を好きで見ているんだから。それより少しの間子爵家の馬車を停めて置いても大丈夫かな?

リノアが、ついに新作魔道具が完成したと話していたから見てみたいんだ」


「はい。大丈夫です。従者の方はどうされますか?」


「そのまま待つように言ってあるよ」


「畏まりました」


「ミラ。ミラ~。リノアは帰ってきたの?」


「はい。奥様。お戻りになり既に裏庭の作業場に向かわれました」


「エバンズ伯爵夫人。お邪魔しています」


「まあ。マエルいつもありがとう。リノアは迷惑をかけなかったかしら?」


「大丈夫ですよ。僕も少し作業場にお邪魔させていただきます」



✿ ✿ ✿



「今日はこのミラ特性、ピタッとズボンが必要ね~」

作業場について制服からワンピースに着替え、侍女のミラが作ってくれた膝までのズボンを穿く。


「よし。なんでもポシェット OK。髪の毛もちゃんと結んだ OK。準備完了」

身支度を整え、新作魔道具のリックサックを背負う。


私の住むコアナ王国は、北にノアナ王国、南にルアナ王国、西に砂漠のウルーゾ王国、東にイルーゾ王国の四つの王国の中心にある。

国同士は争いも無く人の行き来も自由にできる、王都の距離はお互い離れているが交流も盛んだ。

この五つの国に住むほとんどの人は多かれ少なかれ魔力を持ち、魔力の多い者は魔道師団に入ったり魔道具作りを行うものが多い。


エバンス伯爵家の末っ子に生まれた私も父譲りの強い魔力を持ち、魔道具作りに夢中である。


準備が整うと、マエルが作業場に顔を出した。


「リノア、僕にも見せてよ。

て言うか、壁がさらになくなってけど大丈夫?」

魔道具作りに使用している作業場は、裏庭の隅にあり時々私の魔道具が暴発し壊れてしまう。


「大丈夫よ。ちょっと床拭きの試作魔道具が暴れて壊れかけの壁に当たったの。一面きれいになくなっただけよ。この方が作業しながら外のお花も見えていいでしょ」


作業場の小屋は以前庭師が住んでいたが、高齢になり通いの庭師に変わったタイミングで私が魔道具の作業場としてゲットした。

ゲットしてから数回?ちょっとした失敗を経て庭に面した壁が一面無くなり風通しが良くなった。

「それよりみて!これが新作」

ジャジャーンと振り向いてリックサックをマエルに見せる。


「ん?これなんの魔道具?なんでもポシェットの大きいバージョン?」


「違うの。見てて」

魔道具を作動させ、大きな翼を開く。

翼は銀色に近い白で羽先だけ可愛くピンク色。


バサ。  バサ。

私の背中で羽が大きく動く。


「なにこれ!もしかして飛ぶの?」


「うん」

私は翼を動かし空に舞い上がった。

マエルが小さくなっていく。


「お~い。危ないから下りて来いよ~」

「お嬢様!何してるんですか!」

「お嬢!どこか行くなら俺を連れて行くのが奥様との約束だろ~」


ミラと従者のテオもマエルの横で口々になにか言っている。


「ちょっとだけお試しに飛んでくるね~。

ポシェットにいろいろ入れてあるから大丈夫よ~」

翼をさらに強く動かし、私は遠くに見える山のてっぺんを目指した。


「身体防護もうまく作動してるわね。寒さも大丈夫。これは成功じゃない♪」

伯爵家からだいぶ離れてご機嫌に空の散歩を楽しんでいると、突然何かに両肩をガシリと掴まれた。


見上げると大きなドラゴン。

銀色の胴体に大きな翼の先は赤く、お腹の部分が青色。鋭い瞳は金色に輝いている。

「はぁ~。なんてきれいなの」

ドラゴンの前足に囚われていることも忘れ、しばしその美しい姿に見とれていた。


「クゥワーーー。」

大きなドラゴンの鳴き声に驚いて私はハット気がつく。


や。ややややや。これはもしかして餌なの?

私は美味しく食べられてしまうの?


「キャー。助けて~」





新しく連載を始めます。

今日は3話投稿してその後はできるだけ毎日更新したいと思っています。

誤字脱字などいつもありがとうございます。


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