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終末の異世界紀行  作者: 佐倉美羽
『人形の国』

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エピローグ 誰かの未来

 ベッドの上で、少女が微笑んで言いました。つやつやの、絹のような黒髪の少女。

 長く病床に伏せて、ひとりぼっちだった女の子。

 その手には真っ白な美しい人形が、大切そうに抱かれていました。


 ――ただいま。


 どうして、少女の様態が急激に良くなったのか。どうして、手術に耐えられる体力が残っていたのか。誰にもわかりません。でも、“私”は思うのです。あの時、あの瞬間、世界は少しだけ、優しさに満ちていました。


『人形の国』(完)

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