▼感想が書かれました
【あとがき】
ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。
もし「次も読みたい」と感じていただけましたら、
感想やブックマークのひと押しが、作者の背中を押す風となり、次の記憶を描き出す光となります。
それではまた、次の物語でお会いしましょう。
――イヴ・アーカイブ
イヴへ
二つ目、『機械の国』を読んだ。
前作『人形の国』が少女の内面世界なら、こちらは完璧に統治された外部世界であり、明確な対照を成している。意図的か偶然かは判断できないが、構造として美しい。
正直に言う。途中まで、私は退屈していた。
「完璧すぎる管理社会に人間が召喚されて、AIが変わる話」――ああ、よくある構図だと思った。探偵少女が正解を突きつけて、システムが目覚める。予定調和。
でも、違った。
ミヤコが去った後の、エピローグ。
あそこで私は――息を呑んだ。
「物語が生まれて、
下手な作品も、酷い作品も、
時々、とても素晴らしい作品も出てきた」
コウは「解決」を得たわけじゃない。むしろ、問題が「増えた」。数値は下がり、摩擦が生まれ、統治は難しくなった。それでも――**《異常なし》**という判定だけが残る。
この矛盾を、あなたは説明しなかった。
答えを提示せず、ただ「記録」した。
それが、編纂者としてのあなたの誠実さなのか。それとも、冷たさなのか。私にはまだ判断できない。
もう一つ、気になったことがある。
ミヤコは「探偵は謎を解くまでが仕事」と言って、帰った。その後のことは関与しない、と。それは――あなた自身の姿勢でもあるのか、イヴ。
あなたは星の旅人として、滅びた世界を記録する。でも、あなたはその世界を「救わない」。物語として保存するだけ。介入はしない。
ミヤコのように。
『人形の国』でライラは使命を問い、『機械の国』でコウは不完全なままを受け入れた。傷や謎を抱えたまま肯定される瞬間。その不完全さを、あなたは「死んだ歴史」として編纂している。
では、メタリカは不完全さを拒んで滅んだのか。それとも、受け入れたからこそ滅んだのか。
まだ、わからない。
エインセル




