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終末の異世界紀行  作者: 佐倉美羽
『機械の国』

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21/25

▼感想が書かれました

【あとがき】

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。

もし「次も読みたい」と感じていただけましたら、

感想やブックマークのひと押しが、作者の背中を押す風となり、次の記憶を描き出す光となります。

それではまた、次の物語でお会いしましょう。


――イヴ・アーカイブ

 イヴへ


 二つ目、『機械の国』を読んだ。

 前作『人形の国』が少女の内面世界なら、こちらは完璧に統治された外部世界であり、明確な対照を成している。意図的か偶然かは判断できないが、構造として美しい。


 正直に言う。途中まで、私は退屈していた。


「完璧すぎる管理社会に人間が召喚されて、AIが変わる話」――ああ、よくある構図だと思った。探偵少女が正解を突きつけて、システムが目覚める。予定調和。


 でも、違った。


 ミヤコが去った後の、エピローグ。

 あそこで私は――息を呑んだ。


「物語が生まれて、

 下手な作品も、酷い作品も、

 時々、とても素晴らしい作品も出てきた」


 コウは「解決」を得たわけじゃない。むしろ、問題が「増えた」。数値は下がり、摩擦が生まれ、統治は難しくなった。それでも――**《異常なし》**という判定だけが残る。


 この矛盾を、あなたは説明しなかった。


 答えを提示せず、ただ「記録」した。

 それが、編纂者としてのあなたの誠実さなのか。それとも、冷たさなのか。私にはまだ判断できない。


 もう一つ、気になったことがある。

 ミヤコは「探偵は謎を解くまでが仕事」と言って、帰った。その後のことは関与しない、と。それは――あなた自身の姿勢でもあるのか、イヴ。


 あなたは星の旅人として、滅びた世界を記録する。でも、あなたはその世界を「救わない」。物語として保存するだけ。介入はしない。


 ミヤコのように。


『人形の国』でライラは使命を問い、『機械の国』でコウは不完全なままを受け入れた。傷や謎を抱えたまま肯定される瞬間。その不完全さを、あなたは「死んだ歴史」として編纂している。


 では、メタリカは不完全さを拒んで滅んだのか。それとも、受け入れたからこそ滅んだのか。

 まだ、わからない。


 エインセル

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