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滅亡ウィルス

作者: 鴨鷹カトラ

20XX年。病院。

顔や手足などが腫れた男性が荒い息をしながらストレッチャーに乗せられ、運ばれていた。


新型ウィルスだ。

増殖力が非常に強く、感染した際の重症化する可能性も非常に高い。

感染の原因は飛沫感染、空気感染、接触感染。


初の感染者はアメリカで発生、その後も海を渡りユーラシア大陸にも広がった。

すぐに緊急事態宣言が発表された。

人類は滅亡の危機に瀕していた。


動物にも感染しうる事が研究により分かった。

感染した牛などのニュースが何度も報道された。


十年が経った。

あの後ウィルスは爆発的に増え、僕たちは特別なシェルターに逃げ込んだ。

シェルター生活が始まってから100年もたつ頃にはシェルターにも木などが生えて地上と見分けがつかない程になった。


10年ごとに地上の様子を見る案が可決され、僕は生まれて初めて「外」に行くことになった。

軋む様な音をたて、鉄製の重い扉が開かれる。


見えにくい防護服のガラス越しの視界でも、町が荒廃している事はよく分かった。

「ウィルスが広がって、汚染されているな。全く人類は愚かだよ、自ら作った文明を自らの実験で作ったウィルスで滅亡させるなんて」

年長のオスが言った。

「え?自然に発生したウィルスでは無いんですか?」

「そうだ。国家機密である国が研究していたウィルスが漏れ出してしまったんだ・・・俺たちは地下で暮らしていたから何とか助かったがな・・・」


人類はすでに滅亡していた。

生き残っているのは眼は小型で体毛に埋まり、鼻面には触毛を除いて体毛はない生き物。

即ち・・・モグラのみであった。

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