STORIES 083: 暗いのはお好き?
STORIES 083
都会暮らしを卒業して、実家に帰ってきた頃。
こっちで遊べる友達を増やしたかったので、友達の友達と知り合える飲み会に参加したり、合コンに参加したりで、交友関係を広げていた時期がある。
その中で意気投合したグループがあった。
飲みに行くだけじゃなく、テニスに行ったりビリヤードしたり。
楽しい仲間たち。
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その中のメンバー4人で、横浜方面に遊びに行くことになった。
男女2人ずつだけど、残念ながらダブルデートみたいな雰囲気ではない。
でも、1人…
年下でメチャメチャ可愛いコが混ざっていた。
ああ、もう1人も面白いコで、仲は良かったよ。
「なんだよ、私だけ扱いがちがーよ」
なんてボヤいてたけど、ね。
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何かと行動を共にしていた友達…親友と言っても良い、が車を出してくれた。
そして…
往きと帰りのどっちで助手席にするかとか、キチンと打ち合わせもした。
可愛いそのコを…いや、面白いコをね。
おんなじことか、女性は2人しかいないし。
とはいえ、もうみんな仲良くなっていたので…
↑男男↑
↑女女↑
…という席順でも、ホントは構わないような感じだったんだけれどね。
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そんなこんなで、ワイワイと騒ぎながら八景島シーパラダイスに着いた。
ここは、マリーナや水族館のほか、遊園地っぽいアトラクションもあったりして、当時も人気のスポット。
期間限定で、お化け屋敷もあった。
割と昔ながらの感じだったかな?
入ってみようか、そんな流れになる。
当時、我々は20代半ばを過ぎた頃。
可愛いコのほうは19歳。
面白いコのほうは同い年。
まぁ、もうオバケが怖いという歳でもない。
ましてや遊園地の中の作りもの、時間帯も昼過ぎ。
でも男女で入るお化け屋敷って、何であんなに楽しいんだろうね。
ジャンケンして2人ずつ入っても良かったんだけど…
なんか余計な波風を立てなくてもいいかな、なんて。
僕を先頭にして、4人でゾロゾロ入ることになった。
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ゆっくり進んでいく…
意外と本格的でちょっとドキドキ。
ところどころで、ビクゥッ!うわっ!!
フゥーっ、たたたいしたことないじゃんね…
なんて。
ふと気付くと。
後ろを歩いていたコが、僕の服の背中をギュッとつかんで、恐る恐るついてきている。
オオォォォ〜ッ♪
お化け屋敷、楽し過ぎる!!
今日イチのドキドキがキタァッ!!!
やだこわ〜い、なんて言わずに黙って歩いているのがまた、ホントに怖がってる感じでいい!
女子のそういうの、ちょっと弱いです、ハイ。
だいぶドキドキ…
そんなこんなで、とても楽しい1日だった。
みんなで撮った記念写真もまだ残ってる。
「コラ、私が真ん中に写ってないじゃん!」
なんてツッコミもあったりね。
え?
背中を掴んでたのはどちらのコだったかって?
ふふふ…