WBCのお話
2023年4月に作成したお話です。
WBCが終わりましたね〜☆
普段、野球中継など見ない私でも、ついついテレビの前に齧り付いて見ていました(*^^*)
3月8日、台湾から始まったWBC本戦ですが、その前の宮崎キャンプから盛り上がっていました〜♪
そして3月9日には日本が登場(^▽^)
翌日の会話の内容は、WBCの話題で盛り上がりました(*^^*)
予選で印象に残った対戦相手は、私はやっぱり『チェコ』ですね〜♪
チェコにおける、最も普及しているスポーツは、国技と言われる『アイスホッケー』で、野球はマイナーなのだそうです。
チェコは、あまり野球が普及しているとはいえないヨーロッパの国々においても”弱小チームの1つ”(地元メディア)で、予選では、優勝候補であるスペインに7対21と完膚なきまでに叩きのめされたのですが、その後、フランス、ドイツを破り、もう一度対戦したスペインを今度は3対1で奇跡的な勝利を収め、WBC本戦への出場権を獲得しました。
今大会、チェコは日本に 2−10 で負けましたが、全世界から国を挙げてプロ選手を送り込んできたこのWBCで負けはしましたが、オーストラリアには 3-8、韓国には 3−7 と善戦し、そして中国には 8−5 で勝利しています。
御存じかと思いますが、チェコにプロ野球選手はおらず、所属する選手はすべて他に職業を持っているアマチュア選手なのです。
選手たちは、この大会のために休暇を取り、終わればすぐに仕事に戻らなければならないのだけれど、「アマチュアがプロに勝つというのは、またいいものですね」と述べています。
そして、アマチュア選手であるチェコ代表をWBCで待っていたのは、メジャーリーガー級の待遇でした。
高校教師(体育と地理)でもあるアルノシュト・ドゥボビー選手は、この待遇をこう振り返っています。
控室は「まるで不思議の国のアリスのよう」
汚れた服は翌日には洗濯されていて、また練習に使うボールは無限にあり、選手には最高級の木製バットが30本ほど配られ、ヘルメットはさまざまな種類の中から自分の頭に合ったものを選ぶことができました。
本業は、セールスマンである捕手のマルティン・チェルベンカ選手は、
「普段は自分で荷物を運ぶのですが、ここではみんなが私たちを囲んで、部屋まで持ってきてくれるんです…。もう冗談みたいだろ、変な話だろ、むしろ冗談なんだよ!」
と驚きを隠せなかったそうです。
キャプテンのペテル・ジーマ内野手(チェコでは金融アナリスト)も
「日本の応援スタイルが好きでした。ブーイングが起きることもない。日本の観戦文化は尊敬に値するもので、私たちが好プレーをすると評価してくれるのです」
本業は「KPMG社勤務」というフィリップ・スモラ内野手は、同じ背番号16番をつける大谷翔平選手との思い出を振り返る。
「大会前、世界でもチェコでも、私たちはこの大会にふさわしくない、私たちは遊び半分でプレーしている集団だという意見が多かった。
しかし、私たちは、このスポーツに対する情熱とプレーで、自分たちがこの大会にふさわしいことを証明できたと思っている。
日本のファンもそれに気づいてくれて、その後、毎試合、ファンが増えて、みんなが応援してくれたんだ。
私と大谷さんは同じユニフォームの背番号、つまり2人とも16番を持っていることしか、大谷さんに話す良い方法が思いつかなかった。
それで、私が16番に手を伸ばし始めたら、彼は私がユニフォームを欲しがっていると思ったんだ。
私は、ユニフォームはいらないけど、サインしてくれたらうれしいと言ったんだ……
大会後にサイン入りのユニフォームが送られてくると聞いた」
帰国を前に私服で侍ジャパンの練習を訪れたスモラらチェコ代表は、ユニホームやバット、サインボールなどをもらったそうですよ(^-^)
また、日本代表戦後にチェコ代表選手5人とともに大谷の元を訪れた際、代表選手のひとりが野球帽のツバにサインを求めたところ、色の濃い箇所に黒いマジックでは描けないと見た大谷は「白いペンをもらってくるので待っていてください」と告げて神対応したといいます。
さらに大谷が「チェコ代表の帽子かっこいいよね」と気さくに話しかけると、チェコ代表のコーチがその場でキャップをプレゼント。
その後に大谷はマイアミ空港の到着ゲートで“チェコ帽”をかぶった姿を披露して、脚光を浴びることとなりました。
あと、ほのぼのとニュースで取り上げられていたのが、佐々木朗希投手がチェコの選手にお菓子を持って行った話です♪
佐々木朗希投手の時速162kmの豪速球が、チェコのウィリー・エスカラ選手の膝に直撃してしまいましたが、膝に強い衝撃を受けた後すぐに立ち上がり、痛みを克服してプレーを続けたことで、観客から多くの賞賛を受けていました。
その後、チェコの選手団が宿泊していたホテルを出て、WBCグループステージ最終戦のオーストラリア戦に向かうバスに乗り込むそのタイミングで、デッドボールを謝罪しにきた佐々木朗希選手からお菓子の詰め合わせを渡されました。
このお話には、その後のちょっとしたエピソードがありました(^m^)
記載されていた表現をそのまま引用しますと・・・
佐々木朗希投手からの謝罪のお菓子をチームのみんなで分けて食らったチェコの選手達。
「今度は自分が佐々木朗希投手からのデッドボールを食らうのか?」 なんて冗談を言っていた人がいたそうですよ(^^)
さて、WBCの中での『名言』と言えば、大谷選手の試合前の言葉ですよね〜(*^^*)
「僕から一個だけ。
憧れるのを、やめましょう。
ファーストにゴールドシュミットがいたりとか、センター見たらマイク・トラウトがいるし、外野にムーキー・べッツがいたり…
野球をやっていれば、誰しもが聞いたことあるような選手たちがいると思うんですけど、
今日1日だけは、憧れてしまっては超えられないんで。
僕らは、今日、超えるために、やっぱりトップになるために来たんで。今日1日だけは彼らへの憧れを捨てて、
勝つことだけを考えていきましょう
さあ、行こう!!」
何度も何度も取り上げられており、試合前の士気を上げる言葉としては、本当に最上の言葉です。
実は、2006のWBCでのイチローさんも似たような事を言っていたと、とある情報番組で取り上げられていました。
「絶対に浮ついちゃダメ。俺らが一番だ。胸を張ってメジャーリーガーに臆することはない。」
この時、アレックス・ロドリゲス、デレク・ジーター、ケン・グリフィーJr.など、メジャーのスター選手が揃ったアメリカに臆することなく立ち向かい、第1回のWBCで優勝することが出来ました。
また、今大会の決勝で、9回 2アウト、大谷選手とトラウト選手の対戦でも、興味深い統計を見つけました。
一発出れば同点の場面で、昨季ロサンゼルス・エンゼルスで本塁打ランキング2位の40本塁打を記録したトラウト選手が打席に立ち、空振り三振となり、日本の優勝が決まったあの場面ですが、あるメディアによると、トラウト選手がMLBで打席に立った6174回のうち、ストライク3球を全て空振りの三振は、わずか24回、率にして 0.39% だそうです。
これは12年間のプロキャリアにおいて、1シーズンあたり平均2回しか発生しないことを意味します。
つまり、滅多に3回も空振りしないトラウト選手を、投手・大谷が仕留めたことになる。
そのメディアは「トラウトが、これほどまでに圧倒された表情で打席に立つのは、そうそうあることではない」とし、「大谷がトラウトから奪った三振は、伝説的な瞬間だったが、この統計が、さらに信じられないものにしている」と伝えました。
あの9回表の最後のバッターに、こんな奥深い意味があることを知らなかったけれど、
それを知って、固唾を呑んで見守っていたあのシーンは、とんでもなく凄いことをやってのけたんだと知りました。
これだけでもどれだけ凄いことなのかがわかりますが、実は大谷投手よりも凄い投手がいます(^^)
この24回のうち、複数回(2回)も記録した唯一の投手がいるのですが、それがダルビッシュ投手です。
WBC 決勝で、8回表にダルビッシュ投手、そして9回最終回表に大谷投手、最後に迎えたバッターがトラウト選手。
このことを踏まえてこのシーンを回想すると、どれだけ「胸熱」な事が起こっていたのか・・・。
やっぱり、あのシーンは最高です\(^▽^)/
さて〜☆
やっぱりここまでくると、栗山監督のお話は欠かせませんよね〜(*^^*)
監督のインタビュー記事のお話の中で、記載されていたことがありました。
吉田松陰の言葉に「人間たる者、自分への約束を破る者がもっともくだらぬ」とあります。
この言葉を栗山監督はひいて、「くだらない人間にだけはなりたくない」といっています。
自分との約束。
これを守るのは、簡単なようでいて、実は最も難しいものかもしれません。
人には欲があります。その欲に流されてしまうのが人間の性だからです。
早起きしようと思っても、もっと眠りたいという「欲」が勝ちます。
ダイエットのために「食べないぞ」と決めても、もっと食べたいという「欲」が上回ってしまいます。
欲に負けて「自分との約束」を破ってしまう弱さが人にはあります。
日本ハムの監督時代、札幌ドームの監督室にあるホワイトボードに大切にしたい言葉を、栗山監督は書いていました。
「至誠にて動かざるは未だ之あらざるなり」
「負けの99%は自滅である」
「夢なき者に理想なし 理想なき者に計画なし 計画なき者に実行なし 実行なき者に成功なし ゆえに夢なき者に成功なし」
「至誠にて動かざるは未だ之あらざるなり」
この言葉は、中国の古典『孟子』にあるもので、「誠を尽くして、心を動かなかった人はいない」という意味です。
吉田松陰がいった言葉としても有名です。
「夢なき者に理想なし 理想なき者に計画なし 計画なき者に実行なし 実行なき者に成功なし ゆえに夢なき者に成功なし」
これも、吉田松陰の名言です。
こうした言葉を大切にし、監督室でいろいろな決断をしてきたのが栗山監督です。
こんな言葉も記しています。
やるかやめるか、それで言えば、やめるのは一番簡単な決断だ。
難しいからやめよう、不安だからやめよう、そうしていればたしかにリスクは回避できるかもしれない。
でも、決して前には進めない。
迷った時は、難しい道を進め。
上の言葉につづけて、栗山監督は、こう書きます。
「やめるのは簡単だけどやれる努力をしよう」
「困難な選択肢を選んで、無理してでもやれる形を作るのも我々の仕事なんだから」
やめて何もせずで後悔するか。
やって失敗して後悔するか。
後悔するのは同じようですが、後悔がずっと続くのは、何もせずの後悔です。
なぜなら、やって失敗の後悔は、行動したことで見えてくる事柄があり、次につながる財産となるものの、何もしなかった時には、次につながるものがなく、「○○しておけば・・・」 とずっと悔やみ続けるからです。
WBC準決勝のメキシコ戦。
9回裏、大谷選手の2塁打の後、吉田選手の四球があり、この後栗山監督は吉田選手に代わり周東選手を代走に向かわせました。
「韋駄天」の異名を持つ、足の速い選手です。
そして、ずっと不振に喘いでいた村上選手にコーチから伝えた伝言も、有名な話となりましたね。
結果、村上選手はセンターオーバーの打球を飛ばし、周東選手はその飛球を見て判断し、アナウンサーに 「完全に“スピード違反”」 と言わしめた走塁を見せ、逆転サヨナラのホームへスライディングしましたが、そのあまりのスピードに驚いた外野選手のホームへの送球が大きく反れてしまいました。
あの走塁も、周東選手だったからこそホームへ帰って来れたと言われていますし、ここぞ!! の場面での村上選手への信頼も、あの場面では並大抵の気持ちの持ち方では出来ない判断です。
決戦が終わった後のインタビューやシャンパンファイトの中でも、栗山監督は
「野球って素晴らしいと感じてもらえれば・・・。」
と言っていましたが、「素晴らしい」 よりも 「凄すぎ」 でした。
さてさて〜☆
熱く盛り上がったWBCも終わり、プロ野球シーズンが開幕し、WBCで活躍した選手たちも、通常に戻りました。
今もスポーツニュースでプロ野球情報が聞こえてくるたび、WBCで活躍した選手達を中心にその活躍が放送されていますが、やっぱり、ついつい見てしまいますよね〜(*^^*)
今年は例年以上にプロ野球が熱く盛り上がっているようです(*^-^*)
実は、WBC決勝の番組を録画しているのですが、ネタ探しで見つけたこれまでのことを思い浮かべながら見返してみると、未だと〜〜〜っても胸熱になります。
今年は私の中でもプロ野球熱が上がるかもしれません(*^m^*)