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見えざる糸の先  作者: 蒼太
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謎の糸

黒木M:学校への道のりはそう遠くなかった。こうしてみるといろんな子供が学生の時にはいたんだなぁ。懐かしむ記憶もないけれど


黒木:「さて、もう見えてくるころだよなぁ。ここの角を曲がって確か....あ、あった。ここだ。」


N:そこには教員免許証に記されていた『鶴永中学校』という名札がかかっていた。確かにここが正門のようだ。


黒木:「さてと、ここで待つか。はぁー...にしても石井さん遅くないか?ここくるまでにそんなに狭い道なかったはずなんだが...んーー.........」

黒木M:(ここで待ってるか、それともここで待たずに先へ進むか....悩むなぁ....よし!!)」


ーーー


石井:「やっと着きましたよぉ。中学生の登下校中じゃないにしろ堂々と路上駐車するのも考え物なのに...うぅ..またこれは安藤刑事の鉄拳が....ゲッ着信!!!」


安藤:「ゴラァーーーーー!!いしいぃぃぃ!!今どこにいるんだ?現場に戻ったら俺がよこした黒木と二人で仲良く現場を離れたそうじゃねぇか??どういうことだ!?」(叫ぶ)


石井:「ひぃぃぃぃ!!あ、安藤刑事!!お、、お疲れ様です!!え……えっと…ですね?!今、被害者の職場に来ておりまして、も…もんっ…紋章のことや、職場でど……どのような人物だったのか…き……き…聞き取りをしようと思い、校門前にいるのですが.………..」(大いに驚き吃ってくださいby蒼太)


安藤:「とりあえず落ち着け…で?ですがなんだぁ??黒木はどうした??もしかして....」


石井:「.........はっ!....ぃぇ.......その...

安藤:「はぁ...黒木のことだ...すぐに合流する。その場から離れるなよ」


ーーーー

黒木:「さて、とりあえず入ってみたはいいのだが、ここがどこかさっぱりわからん....中学校なんてもう何十年前なんだ..まして、よその学校だからな....これはおとなしく待ってたほうがよかったか..」


N:そんなことを思いながら見てまわっていると


安藤「お前さんは人を待つということができんのか!!」


石井「あぁ!!黒木さん探しましたよ!!」


N:二人の声が後ろから聞こえてきた。


黒木:「あぁ。遅かったですね。もう校舎の周りは見て終わってしまいましたよ。石井さんはいいとして、

安藤筋肉バカはとろいんですから、早く来てください」


安藤:「おーおぉ??お前さんはまたそんな口を利くのかねぇ。俺らがいなければ校舎にも入れねぇくせによぉ。」


黒木:「なら帰ります」(踵を返す感じに)


石井:「ちょっ!黒木さん待ってくださいよ!!安藤刑事もそんな意地を張った子供染みた事言ってないで!!」


黒木:「このお方は帰っていいといったしな。」


安藤:「ふん」


N:そんな二人の険悪なムードを見ていた石井が涙目で安藤と黒木を呼び止める。


石井:「お二人が帰ってしまったら僕一人で調書とか取れませよぉ!!」


黒木M:(確かに...彼一人では...ちっ)


安藤M:(普段は意気揚々と仕事をしとる癖に..)


黒木:「はぁ。今回は石井さんに免じて協力しますが

安藤刑事、借り1なのでよろしく。」


安藤:「はぁ!?なんで俺!?」


黒木:「(安藤を無視して)もう一度言いますが、特に校舎周りに怪しいところはないんです。しかし、あなたたちがいったように校舎の中には入れていないので、先生や生徒には何も聞けていません。」


安藤:「そりゃそうだ。生徒の混乱を防ぐためにまだ公にはしとらん。しかし、無断で欠勤している先生については間で連絡がいく。だから、今回の事件について先生方はしっている。黒木のおかげで随分と時間を食った。早いとこ職員室にいくぞ。」

ーーーーーー

ー職員室ー


安藤:「えーー我々はこういう者です。まぁ、もう先生方の耳には入っておられると思いますが、今朝この学校教員、竹中道久さんが遺体となり発見されました。詳しいことは今捜索中ですが、竹中さんの学校での評判や態度についてお聞きしたいことがあります。」


N:その言葉にどよめきが走る。


安藤:「いえ、決して先生方を疑って話を聞くわけではありませんので。そして秘密は厳守。我々警察官は口が堅いのでご安心ください」


黒木M(よくもまぁ、そんな口がきけたもんだ)


安藤:「えーそれでは前列の先生方から一人ずつ校長室へお呼びしますのでそこでお聞かせください」


N:しぶしぶだが少しずつ先生方が移動を始める。


石井:「黒木さんは少し外でお待ちください」


黒木:「は?私もいっしょに行って話をきく。なぜ外で待たないといけない?」


石井:「この事情聴取は警察の仕事。警察関係者として行動を共にしてもらっていますが、言ってしまえば一般人。でも、今ここに潜入できている黒木さんは学校の中を」(ぼそっと)


黒木:「そういうことか。悪い、トイレはここを出てすぐの角を曲がったところか?」

N:理解した黒木は近くにいた女性教員に尋ね「ありがとうございます」というと職員室からでた。ドアを閉めると同時に安藤の「えー竹中先生の受け持っていたクラスは__」という大声が響いたのであった。

ーーーーー

ー廊下ー

黒木:「まったく!!そうならそうと安藤が言えよ。いや、自分で考えて行動しろってことなのか?だとしたら、さっき怒られた意味が分からない....石井さんもあんな上司には苦労するなぁ。」


N:ぶつぶつと独り言を言いながら廊下を進み、各部屋をのぞく。が、安藤がいった竹中の教室へはどう行くのか、今どこを歩いているのかさえわからない。


黒木M:(どうしたものか....このままだと何の収穫もないまま戻って、酷く からかわれるに違いない。それだけは避けないと。しかし....うーーーーーん)


匠:「あのー??お姉さん??」


蓮:「ここの学校の先生じゃないよね??」


黒木:「!!っと、大人を驚かせるんじゃない。えっと...君たちは??」


蓮:「それ、人の名前聞く前にまずお姉さんの名前を教えてくれるべきだと思うんだよねぇ?」


匠:「ちょっと、蓮君、年上の人に向かってその口の利き方駄目だよぉ」


蓮:「だって、どう考えても不審者じゃん!」


黒木M:(ふ、不審者....確かに、こそこそと教室をのぞいていたのは不審者の何物でもないのかもしれない)


匠:「あ!ほらぁ!蓮のせいでお姉さんが動揺してぶつぶつ、呟いてるじゃないか!」


蓮:「いや、俺は本当のことをいったまでで!痛い痛い!」


黒木:「あ、あぁ!私は大丈夫だから友達を叩かないでやってくれ;そうだな。君たちからしたら不審者っていうのは分かる。変な誤解をさせてしまってすまないね。私の名前は黒木零だ。君たちの言うようにこの学校の先生でもなければ、関係者でもないわけだが、少し調べることがあってね。校舎の中を探索していたら迷ってしまったというわけなのだが、君たちの名前を聞いていいかな??」


蓮:「いやだね(ツン)」


匠:「蓮!!君はまたそうやって!ごめんなさい。僕の名前は平岡 匠っていいます。で!こっちが..」


蓮:「頭は痛いっていってんだろ!!ったく!!俺は...天草 蓮..です..」


黒木M:(どうやら天草君にはかなり警戒されているようだなぁ。)


黒木:「二人とも警戒させちゃってごめん。いきなりなんだが、2年3組の教室ってどこにあるかわかるか?こうも校舎が多いとたぶん二階なんだろうと推測できても、どの棟なのか、までは分からなくてね。」


匠:「なんだ!そういうことだったんですね!僕たちの棟の下が2年生のクラスがある階なんです!僕もそこにいたので!あ!僕らでよければ途中までいっしょに行きましょうか?意外とこの学校広いのでw」


黒木:「本当か!それはありがたい。予想以上に広くて私でも、流石に迷子になるんじゃないかとひやひやしていたんだ。でも、えーと..天草君はいいのかな?」


蓮:「匠が言い出したら聞かないので、不本意ながらお付き合いします」


匠:「蓮?(にっこり) さ、行きましょう!」


黒木M:(予想以上に平岡君は怒らせないほうがよさそうだ....まぁ、これでクラスにはたどり着ける..が、この学校...やはり何か感じる..まだはっきりとは何かまでは見当がつかないが...探っていくうちにわかるだろう...さてと)


黒木:「案内よろしく頼む」


教室までこの学校のことを二人から聞いた。


どうやら二人はお化けなどのホラーが好きだとか。この学校の七不思議も調べてはいたらしいのだが、夜遅くまで残っていて危ないという意見で禁止になったこと。実は今回もこっそりと七不思議について調べようとしていたところ、廊下でこそこそ怪しい動きをしていた黒木に出くわした、ということだった。


匠:「さて!着きましたよ!ここが2年3組です!ってどこも変なとこのない普通な教室ですよ??七不思議に関係あるとは....」


黒木:「七不思議に関係あるとは言ってないがww私はこの教室を調べたかったんでな。大いに助かった!ありがとう!」


蓮:「なら俺らの役目はここで終わりだ。匠、もう遅いから帰るぞ。」


匠:「あぁぁ!ちょっとまってよ!!っとに!!黒木さんさよなら!」


蓮M:(あの人にこれ以上関わるのはやめたほうがいい......)

ーーーーーー


黒木M:(二人と別れてからこのクラスの壁や机、目につくところはくまなく探した。至って不自然なものは見当たらないが、あるとすれば壁の所々剥げて傷がある。普段から子供たちが遊んでいる場所なのだ。しかし、


「この大きな傷はどうすれば?」というものも存在していた。ポスターで隠してはあるがこの学校に限らず、学年が変わる頃には教室は移動になる。その時にこんな大きい傷はばれてしまうだろう...修理費すごそうだよな...ん??そういえば....いや..でもそれでは...)


安藤:「おーーい。何辛気臭い顔してんだ?幽霊でも見えたかよww」


黒木:「今あなたの顔を見た瞬間この顔になったまでですが??」


安藤:「っとに口が減らねぇなぁ。それで、なにか見つけたか??」


黒木:「いえ...見つけたということではないが...ちょっと気になること、と調べたいことが...って、それはそうとそちらはどうなりました??」


N:安藤は黒木のその言葉を待ってましたと言わんばかりに頷き話を始めた。


安藤:「俺のほうも収穫があった。の前に、検死の結果からだ。遺体は頭部を大きい鈍器のようなもので殴られ倒れたところを滅多打ちにされたようだ。だが、殴られていたときは生きていたのだろう。少量だが肺から川の水が検出された。昨夜のあの雨だ。多少なり水位は上がってたということだな。そしてぐしゃりと曲がった手足については、俺ら警察の中でも優秀な検死官が分からんのだ...お手上げらしい」


黒木:「そうですか。」


安藤:「そして竹中さんについてはこんな情報が得られた。」


黒木:「それはなんですか?」


安藤:「まぁまて。この学校の先生方に聞いたところ、学校での評価は高かったらしい。明るく生徒にも人気の先生だったのだとか。しかし、ある出来事が起きその評価は徐々に落ちていったらしい。」


黒木:「ある出来事。それは生徒関係ということですか??」


安藤:「あぁ。そうだ。しかし、詳しいことまではさっぱりわからん。どんなクラスだったのか、当時何があったのか、そのことと今回のことがどう関係しているのか。それともこの線には載っていない人物なのか....」


黒木:「.......先程言ったように私も引っかかることを独自で調べてみたい。3日間ほど時間をくれって石井さんは??」


安藤:「あぁ、あいつには車を回すように言ったんだが遅いな。どこで道草食ってんだ。」


黒木:「あ、あれぢゃないか?」


N:黒木の言う方向を向くと一台のクラウンが向かってくるところだった。


安藤:「お前さんは乗って帰らないのか?」


黒木:「この私がパトカー嫌いなの知っていて言ってるなら、一回小学生からやりなおしますか?」


安藤:「夜も遅い。人が親切に言ってやりゃこの可愛げのない口だからなぁ。まぁ、お前さんにはあいつがあるからいいだろう。気をつけて帰れよ??」


黒木:「ご忠告どうも。」


石井:「安藤刑事!!お待たせいたしました!あ、あれ??黒木さんは??」


安藤:「あいつはいつものあいつで帰るとさ。」


石井:「そんなあー!!」


N:半場引きずられる様に釣れていかれる石井を眺めながら今回の事件を見つめる。


黒木:「この事件...ちょっとばかり重たいかもしれないなぁ。今回は君の登場があるかわかんないけど、私の力で解決できるのなら、使わず解決したいものだね。」




続く

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