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エロスは激怒した。必ず、エロ本を抹消しようとする王を除かなければならぬと決意した

作者: 黒豆100%パン

エロスは激怒した。必ず、この国からエロ本を抹消しようとする王を除かなければと決意した。

メロスには政治がわからない。メロスは、村の牧人で、笛を吹き、大好きなエッチな本を読んでで暮して来た。けれども邪悪と少しエッチな画像に対しては、人一倍に敏感であった。



「なんというひどい王だ!!これは言ってやらないと!!!」



エロスは、王城に向かった。白い壁に青の栗のような形のオブジェが置いてある。中に入ると白を基調とし壁や床にシャンデリアがぶら下がっている。



「おい、お前!何してる?」



たちまちエロスは、警備の者に捕縛された。エロスを調べると、エッチな本が出てくる。ピンクの表紙にいかがわしい女性のイラストが描かれており周りにはハートマークがある。

いくつもそれが騒ぎをさらに大きくしてしまう要因となっていた。




「この本何をするつもりであったか。言え!」



「暇な時に読もうと思っていたのだ」



「読もうと思っていた?この国ではエッチな本は禁止されていると知っていてのことか?」



王の眼が本からエロスに向く。冷徹なその眼で見られてもなお、エロスは表情を変えずその凛々しい顔つきで王を見ていた。



とメロスは悪びれずに答えた。



「仕方の無いやつじゃ。おまえには、わしの思想がわからぬ。まあわからなくても良いだろう。お前は今から処刑されるのだからな」



「わからなくても結構です。ただ処刑までに三日ください。私は村で妹の結婚式を挙げさせ、必ず、ここへ帰って来ます。」



それを聞いた王は嘲笑うように「ばかな」と言い放ち、こう続けた。



「とんでもない嘘を言う。逃がした小鳥が帰って来るというのか?」



「そうです。帰って来るのです。」



「まあいい。帰って来なければこの本を燃やす」



王はエロスからエッチな本をふんだくり掲げた。その本はエロスが命の次に大事にしている物で「わかりました」と渋々承諾した。









 エロスは休むことなく歩き、妹のいる村に着いた。妹は元気そうだった。



「なんだか疲れているの?」



「いや大丈夫だ」


妹は心配そうな顔をする。妹にまで疲れた顔をするわけには行かないと笑顔でそう答えた。



エロスは結婚式を終え、また来た道を戻るために歩き始めた。だが、エロスの足が止まった。轟々と音をたてて流れる濁流が目の前に広がっていた。

橋は濁流のよって壊され、無残なすがたになっている。



「しかたがない」



そう呟くとエロスは濁流の中に飛び込み、対岸へ泳ぎ始めた。大きな音とその勢いに流されてしまいそうだがなんとか泳ぎ切ることができた。全てはエッチな本のため。そう思うとエロスは力が湧いてくるような感覚だった。



ほっとした時、突然、目の前に山賊が現れた。茶色い服に刃物を持っていて口ヒゲを蓄えたその山賊はエロスにこう言った。



「持っているものを置いていけ」



「嫌だと言ったら?」



「死んでもらう」



断続たちは襲いかかってきた。力を振り絞りそれに立ち向かう。足や頰に切り傷ができようと戦った。全てはエッチな本のために。




「ち、ちくしょう!おぼえてろ!!」



そんなような雑魚キャラの決まり文句を言いながら山賊は去っていった。

エロスはその場に倒れた。はぁ...はぁ...と息を切らせ空に手を伸ばす。「ああ、ここで終わりなのか」

灼熱の太陽がジリジリとエロスを焼いていく



「ん、この音は...」



エロスは何かの音を聞いた。それは水が流れるような音。あたりを見回すと石の間から水が流れていた。それをすくい上げ飲む。喉から沸き立つような感じがした。



「私は戻らなくてはならないのだ」



そう決心しさらに歩き出した。歩いて、歩いて、歩き続けた。そしてたどり着いた。

街の人に聞くとエッチな本を燃やそうとしているところだった。急いで城に行きこう叫んだ。


「戻ってきたぞ!!」



体がボロボロになったエロスを見て王は驚いた表情を見せた。



「まだか戻って来るとは!!」



「言ったであろう。もどってくると!」



「そうか....」



王は感銘を受け、今までの謝った。これで、エッチな本は助かったのだ。人質にしていたエッチな本を手に取り、こうつぶやいた。



「すまなかった....すまなかった...」






いつものように命の次にエッチな本を読もうとするが、そこのないことに気づいた。



「母上、部屋にあった本を知らないか?」



その時はエロスの母が来ていた。顔のパーツなどはエロスに似ている。

エロスの母はその質問にこう答えた。



「ああ、あれなら昨日ゴミに出しちゃちゃったけど...」




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― 新着の感想 ―
[一言] 微妙にパチモン臭かったですが面白かったです。
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