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うんち  作者: うんち!w
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優勝賞金500万!美糞大会開催!

3人は宿をいくつか跨ぎ、なんやかんやでゲリベンの街まで到着した。ゲリベンは交易が盛んな大きめの街で、いろいろな人種がやってくる。ギルドの依頼の量が多いため、魔物と戦う実力の無い者でも達成可能な、雑用的な依頼も多くある。その上、周囲に出現する魔物もさほど強くはないので、この辺りの駆け出しの冒険者は皆この町からスタートし、装備強化や鍛錬を行うのである。建築物や街道は石造りで、街の周囲には5メートルほどの防壁が立っている。


まず、3人は依頼を受けるためにギルドへ赴いた。ブチオ以外もギルドに登録し、壁一面に張り出された依頼書を眺めた。


・「迷いネコを探してください。」

・「未経験歓迎!資材倉庫の警備募集☆ 日給8000ブリット!」

・「俺の宿題やってくれないか? 報酬は俺の全財産」

・「うんちの色、質等のアンケート byうんち研究科」

・「ケツ毛抜いてくれませんか?」

・「廃工場の汚染物質の除去 日当5500ブリット」

・「ケツにささったごぼうが抜けない」

・「一日だけ演技で恋人になってくださいっ!/// by超美少女」


「へぇ~、こんなクソみたいな依頼もあるんだなぁ」

「すごい数の依頼ですね!読んでるだけで日が暮れそうです!」


ずっと王宮で育ってきたフィースは、なんだか楽しそうにしている。鼻歌交じりに依頼書を一つ一つ、まじまじと見つめていた。おっさんはトイレでうんちをしている。


やはり簡単で誰でもできそうな依頼は報酬がかなり少ないようだ、稼ぐなら日給制の警備や、飲食店とかでの時給制のアルバイトが無難なのかなぁ・・・。そう考えながら、ふと依頼書が張られた壁から目をそらすと大会の参加者募集の広告が張り出されていた。


「美糞大会参加者募集! あなたの美しいうんちを見せつけよう! 優勝賞金500万ブリット!」

(500万!? クソするだけで500万!?・・・・・・・これもう出るしかねえな・・・)


募集要項をみると締め切りは今日まで、開催は明日だった。


俺たちは急いで開催者のブリジャスコ夫人の豪邸へ行き、受付を済ました。夫人の家を出ると、一人の男が声をかけてきた。


「へっ!お前らも美糞大会に出るのかよ?」

「ああ、そうだが?お前も申し込みに来たのか?」

「へっ!そうだ!俺の名はウンポッポ!優勝賞金500万の大会があると聞きつけ、はるばるこの街にやってきたぜ!今のうちに忠告しておいてやるが、お前たちは出るだけ無駄だぜ?なんせこの俺は一か月前に出場を決めてから、一キロ5000ブリットの高級ブランド豚しか食ってないぜ!?」

「なん・・・だと・・・」


そうか!仮にも賞金500万の大会だ・・・例え内容が馬鹿げていたとしても、出場者は明日に備えて食事や生活習慣を整え、万全の状態にしている。昨日今日で出場を決めた俺たちに勝ち目なんかあるわけがない!


「へっ!その様子じゃ何の準備もしてねえようだな!まっ、せいぜい俺の強烈なにおいを放つ肉食獣うんちにひれ伏すがいいさwwwwwwwwww」


そう言うと夫人の豪邸の門へ入っていった。


「世の中には嫌な奴もいるもんだなぁ。ブチオ、あんな奴気にするだけ無駄だぜ?うんちをするときに大切なのはうんちの質じゃねえんだ。本当に大切なもの・・・それは出す奴の気持ちなんだ。いらないものを出してくれてありがとう、気持ちよく出てくれてありがとう・・・そういううんちへの思いが、うんちを昇華させるんだ。まぁ、親父の受け売りなんだけどな」


「別に気にしてなんかいないさ。でも、確かに今まで排泄するうんちについて真剣に考えたことはなかった。どんなうんちが良いかなんて全然わからないや・・・でも、ひとつだけハッキリと分かることがある・・・俺、あいつに負けたくねえ!!!」


ブチオは馬鹿な上に負けず嫌いだった。



~次の日~


美糞大会は大きな劇場の貸し切りで行われた。開会式がはじまり、参加者全員が舞台上で整列している。


「さあああああああああ!!とうとうこの日がやって参りました!ブリジャスコ夫人主催!美糞大会!司会はこの私、ブリュワードが務めさせていただきます!集いしは己の糞に魂をかけた92人の排泄者だ!最も美しいうんちをして、栄誉と500万を勝ち取るのはいったい誰なんだああああああああ!?」


わああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ


満席の観客席は大盛り上がりだ。


「へっ!のこのことやって来るとはな!ここはトイレじゃねえんだぜ?」

「ふふっ!この俺を見くびってもらっちゃこまるなぁ?ちびって出場不可になるほどの美糞を見せてやる!」

(へっ!こいつ、眼差しが昨日とは大違いだ!楽しませてくれそうだぜ!)


こうして、切れ痔よりも熱い戦いの火蓋が切られたのであった・・・









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