第7話 ここはどこ?私は翔悟
病院の受付に行くと紙切れを一枚渡された。
手術やら入院の費用らしい、なになに、全部で3000万?
ん!?
全部で3000万!?
払えねーよ!
やべー
保険掛けてて良かったー
「治療費はこの口座にお振込下さい」
受付の姉さんがなんか悲しそうな感じで言ってきた。
適当に返事をしつつ俺は俺のものになってるであろうマイホームへ帰った。
病院の前に止まってるタクシーを拾い家へ帰った。
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家がない。俺の家があったはずの場所には工場が建っていた。
なぜだ。俺の家はどこだ?
色々考えたが結局分からず運ちゃんにその工場前でタクシーを降ろさされた。
しばらくして自販機でジュースを買おうと思った時、あ、免許証に書いてあるんじゃね?
っと思い免許証を見ると裏に来た方と逆の住所が書かれていた。
他に当てもないのでとりあえず行ってみることにした。
自宅に着いた。
俺は今猛烈に感動している。
またかよっと思うだろうが、本当に素晴らしい。
驚異的肉体だ。途中で走ったりもしたが全然息が上がらないし腕も痛くならない
ホント便利な体になったものだよ。
家の鍵は財布を一緒に見つけてたのですんなり入る事が出来た。
しかし家がボロい高校の寮みたいだ。
~荘って感じの名前がよく似合いそうだ。
家に入って俺は荷物を置き現金と通帳、印鑑あと保険の契約書を探した。
家に帰ってやることがいきなりこれって…
泥棒にでもなった気分だ。
一応、通帳と印鑑は見つかった。
預金が3000万ちょっとある。最高で1億8千万まで増えてるところをみると親が死んだのと立ち退きでお金入ったんだろうなっと思った。俺の金になるはずだったのに豪遊しやがって…
もし保険入ってなけりゃギリギリじゃねぇか!
保険の契約書はなかった。
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俺は保険に入っていなかった。
国民保険も滞納してた。つまり病院代は全て自腹。
3000万の数字は3割つまり俺は1億払わにゃならんって事か…
足りない。全然足りない!
今通帳に3000万ある。あと7000万必要だ。どうする?
1.逃げる
2.自己破産する
3.死ぬ
ヤバいどれも選びたくねぇ
まず一つずつ考えよう。
1の逃げる。これはキツいなあと何年あるのか分からんけど死ぬまで逃げるぐらいならここで死んだ方がマシだ。
2の自己破産する。これはよく分からんが楽な気がする。最低限の暮らしは出来るはずだからな。
3の死ぬ。これも勘弁して欲しい。せっかく面白くなりそうなのにいきなり死ぬとかバットエンド過ぎだろ。
って事は2の自己破産だな、少し調べるか、パソコンもあるし。