第5話 新しい手足
手術が終わった。
手術が終わったばかりだと言うのに俺の身体は一切痛くない。
もしかしてこれこそ俺のチートじゃね?
っと思って頬をつねってみたが普通に痛い。
たぶんこれも魔法とかなんだろう。俺が知ってる手術はどんなに上手くても普通に痛えからな。
動いて気づいたがなんか身体が重い、まだジョイントしかついてないからそう変わらないと思うんだけど…
コンコン
「入るよ」
「どうぞー」
「小鳥遊君、手術は成功だ!」
「はあ」
「なんだよ、もっと喜びたまえ、18時間を超える大手術だったんだぞ!」
「18時間!?そりゃすごいどうしてそんなにかかったんですか?」
「いや、早い方だよ神経を一つ一つ繋いで言ったんだから、ちなみにこれレントゲンの画像ね」
俺は手渡された画像をみて正直びびった。
俺の上半身に針のようなものがいくつも入っていた
いや、針ではないんだが、普通上半身には内臓が詰まってるだろ?
でも俺の身体にはそれを無視して何本も直線や曲線があるんだ。
「肩につけるだけだと負荷が集中するから分散出来るようにしたんだ、どうだい?悪くないだろ?」
「どうなってるんですこれ?俺の知ってる身体はここに肺があると思うんですけど」
「ああ、それは肺が邪魔だったから形を変えたんだよ。機能的には問題ないはずだよ。
他のところも同じように形を変えたり場所を変えたりしてるが問題ないはずさ」
こりゃ本格的にサイボーグ化してるな、手足と共に胴体に変な装甲まで出来た感じか。
「まあ今日は疲れてるだろう、明日からはリハビリ頑張りたまえ」
確かに、今日はおとなしく寝る事にしよう。
明日出来ることは今日しないが俺のモットーなのでな
今日は何も考えず寝る事にしよう。
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眠れん…
色々気になって眠れん!当たり前だろ一体俺の体どうなってんだよ!
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翌日
「普通に寝たな…」
何考えてたか全部忘れたわ、確か昨日ジョイント付けたんだよなそんで、
バンッ
「小鳥遊君!完成したよー早く付けてみて!」
文華ちゃん!?久々のご登場な気がするな
「あ、藤原さん!ありがとうございます」
「あーでも自分じゃつけにくいか、私が付けますね」
そう言って文華ちゃんはトレーニング用の義肢を俺に付けた。
「特に問題ない感じですね、なんか物凄く重いし動きにくいけど」
ヤバい、文句しかない。文華ちゃんだから言わないがコスプレ医師がこんなの持ってきたら即叩き返す自信あるわ
肩も足も重いし指もほとんど動かないおまけになんか力が抜けていく感じすらする。
初めて付けるからってこれはひどいんじゃねえか?
俺がすごくショボいんだろうか?
「うんうん、いい顔してるねー
どう?想像と全然違うでしょ、これはね、トレーニング用だから重量も重いし魔力の使用量も多くしてあるの、ついでに私のサービスで今回のは魔力を自然放出する!しばらくこれ付けて生活してねーそれじゃ!」
そう言いながら即行で去って言った。
文華ちゃんなんか前回とキャラ違ったような…
あれ?俺これずっと付けとくの?
外し方は?ヤバい、このままじゃ死ぬ。
義足をつけたので歩けるだろうと思いベットから立ち上がったが全く動かず盛大にコケた。