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この異世界で魔導騎士になる!  作者: ABC_D
第2章:闘技大会
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第15話

 



 第二回戦、アース対ルミスの試合が終わってしばらく経った頃、ある部屋では話し合いが行われていた。

 そこは闘技場の中にある、関係者以外立ち入り禁止区域内にある部屋のうちのひとつ。

 部屋の中には魔石を特殊加工してつくられたあの巨大スクリーンの小型版が壁に設置されていて、その前には長いテーブルといくつもの椅子が並んでいる。

 その2メートル四方のスクリーンにはフィールドの様々な場所が多分割で映っていて、今、その中の1つが大きく拡大されていた。

 そこには綺麗に整った顔立ちをした少年が物凄い勢いで相手に突撃をかける姿があった。



「彼をどう思う?」



「かなり強いですね。実力の半分も出していないといった感じでしょうか」



「あら? カルスさんがそこまで他人を評価するなんて珍しいですね」



「エトラ、お前の評価はどうだ?」



「私もカルスさんと同じ意見です。それにあの可能性についても脈ありだと思います。ライバさんはどうお考えなんですか?」



「わたしもそう思う。少女たちを守った時、あれはおそらく魔法で防いだのだろう。しかし属性がわからない。お前たちには見えたか?」



 2人の男女が首を傾げ、うーんと唸った。



「映像管理室に少年をもっと沢山の録画石で撮ってもらうよう命令を出しておくべきだったな。注目しておけとしか言わなかったのは失敗だった」



 ライバという明らかに2人より年上の男は眉間に皺を寄せる。



「これ以上は良くないですよ、ライバさん! ただでさえわたしたちのせいでこんなに目立ってしまったというのに……」 



「わたしたち? カルスさんがあの少年が気になると言ったからでしょう? ライバさんはわざわざ映像管理室まで行って下さったんですよ?」



「子どもなのにただならぬものを感じたんだ。気になってしまったのは仕方ないだろう。でもまさかあの少年が魔導騎……」



「カルス!」



 ライバはカルスの言葉遮り、叱責する。



「……申し訳ありません。禁句でしたね。それにしても魔剣を意図的に隠してるのはやはり、銀色ではないからですかね?」



 カルスは2人に頭を下げ、そして少年の持つ魔剣について言及する。



「銀色でない魔剣で剣術を使うのはあの可能性を示してしまいますからね。しかし何故そんな面倒なことするのでしょう。最初から魔法だけを使っていれば普通に戦っていてもばれないのに……」



「そこだ。何か魔法を使わない理由があるのだろう。しかし、少女たちを守った時のあれが剣術によるもので、本当に魔法が使えないという可能性もある。……なんにせよ探ってみるしかない。わたしが動く。エトラ、その時の少年の様子をよく観察しておけ。そして可能なら接触しろ。なるべく人目につかない方がいい。観客の疑いが確信に変わってしまうおそれがあるからな」



「わかりました。でもライバさんは出場登録をしてないのでは……?」



「それについては問題ない。……ではこれにて解散する。いつもの通り人に見られないよう十分に注意を怠るな。それでは……」



 3人はドアを開けると、一瞬で部屋から消えた。







 ◇◇◇◇◇◇







 試合後、ノアたちは怪我をしているバルトの代わりに決勝戦を棄権することを報告するため、受付に向かっていた。

 その途中で沢山の者たちから頻繁に話しかけられているのは言うまでもないだろう。

 そしてそれをよく思わない者たちがいた。



「それにしてもノア、随分と女性からモテますのね……?」



「ほんとよね。なんなの……まったく……」



「別にそんなことはな……」



「ありますわ!」「あるわよ!」



 ウェルシーとエマは2人で同時にノアの言葉を遮った。

 そして先ほどから話しかけてこようとする女性たちを防ぐかのように立ち回り、2人で連携して睨みを利かせている。



(なんだなんだ……? さっきまで試合であんなに言い争ってたくせにもう仲直りしたのか? 女ってよくわからんな……)



 ノアは華麗な連携プレーを見せる2人に首を捻る。

 ジークやルルは2人を見て何か考えるような顔をしていた。

 そこへいきなり爆弾を放り込んでくるお淑やかなお嬢様がいた……。



「少し気になったのですが……ウェルシーさんとエマさんはノアのことを好いていらっしゃいますの?」



「リ、リリーさん!?」



 リリーの爆弾発言にルルが慌てておどおどし始めた。

 普段落ち着いている彼女がこんな状態になるのは珍しい。



「そんなわけないですわ。ふふふ、おかしなことを仰いますのね……リリーさんったら何を勘違いなさっているのかしら……」



「…………そ、そうよ! 全然そんなんじゃないんだからね……」



 ウェルシーは平静を装っているみたいだったが、笑顔が少し引きつっている。

 エマは少し時間をおいてから否定したが、相変わらずわかりやすかった。



「リリー……わざとか? それとも天然なのか……?」



「何がですの? 気になったから聞いてみただけですけれど」



 何を聞いているのかわからないあたり、リリーはしっかり者に見えて意外と天然らしい。

 ジークは深くため息をついた。




 そんなこんなで慌ただしく受付に到着し、ノアは係員に声をかけた。



「……はい、なんでしょうか?」



 係員はノアたちを見て一瞬固まったが、なんとか普通に対応してみせた。

 しかし、ノアたちから見れば無理して平静を取り繕ってるのがばればれだ。



「……僕はランク13~15の集団戦アースの代表としてここに来ました。決勝戦のことについてなんですが……こちらの損害が激しく、まともに戦える状態ではないので棄権させて下さい」



「は、はい! ではご本人確認のため証明カードを台座にかざして下さい……はい、確認できました。大会本部には伝達しておきます。それと賞金の方も入金しておきましたのでご確認ください。そちらの皆様も出場選手の方がですか……?」



 今日の試合ですごく目立っていた彼らを知らないはずはないのだが、係員は確認の言葉を投げかける。



「はい。みんな、ちょうどいいから入金してもらって……あれ? エマとウェルシーは?」



 受付に決勝戦辞退の報告を済ませ、皆に賞金の受け取りを勧めようとした時、ノアは2人の不在に気付いた。

 何故かウェルシーとエマがどこかへ行ってしまっていたのだ。

 受付付近でしばらく待っていると、2人は一緒に戻ってきてそれぞれノアたちに突然の不在を詫びた。

 2人の入金も済み、皆が揃ったところで一行は観客席へと向かう。

 もちろんここでも、2人のボディーガードが目を光らせていた。

 その様子を見て、ノアは以前より何故か2人の仲が良くなっていたことに気付く。







 ◇◇◇◇◇◇







 ウェルシーは悩んでいた。




(わたくしったら本当にどうしてしまったのでしょう……。なんで彼を見るだけでこんなに胸が張り裂けそうになってしまうの……?)



 今日出会ったばかりの少年。

 彼は容姿端麗で魔導書を何冊も読破してしまうほどの聡明さを持つ。

 それに彼の剣術はこの会場の誰もが度肝を抜かれるほどのものだし、例の光属性魔法に関してはもう想像のつかない領域だ。

 いずれ彼は魔導騎士になるのだろう。


 しかし、彼を気になっているのはそれだけの理由ではない。

 彼はなにより性格が良かった。

 強さを持つが故に驕った態度をとったりはしないし、高位家の者でありながら地位の低い家の者を見下したりもしない。

 相手を気遣うことが出来る人間なのだ。

 しかし一見完璧に見える彼にも実は大分抜けているところがあり、支えてあげたくなってしまう。



(わたくし……本当に彼のことが……いえ、違いますわ! きっと一時の気の迷いというやつです! でも……)



 ウェルシーの視線の先には彼に話しかける数々の女性たち。

 試合を観てファンになってしまったんだろう。

 確かにあの外見であの強さ、さらにはその優雅な立ち振る舞いを見れば誰でも虜になってしまうのも無理はない。



 これはある意味なるべくしてなった状況だ。

 自分には関係のないこと。

 放っておけばいい。

 それなのに……。



(何故こんなに嫌な気持ちになってしまいますの……。やめてください……ノアと話さないで……もっと彼にわたくしを見てもらいたい。わたくしだけを……)



「それにしてもノア、随分と女性からモテますのね……?」



(先ほどから一体どれだけの女性に話しかけられているのかしら! まったく、少しは自制して欲しいものですわ! ……別に彼が悪いわけではないのかもしれないですけれど、あんなに優しそうな笑みを向ける必要はないと思いますわ! わたくしだけに……やだ何を考えているのわたくしったら……恥ずかしい……)



「別にそんなことはな……」



「ありますわ!」「あるわよ!」



(なに!? 彼は今そんなことはないとでも言おうとしたのかしら!? 信じられませんわ! あんなに沢山の女性に囲まれておいてまだ全然モテていないとでも思っているのかしら!? どれだけ欲張りな方なの!? しかし男性とはそういう生き物だとお母様も言ってましたし……これはわたくしが彼に女性を近づけさせないようにする必要がありますわね)



「少し気になったのですが……ウェルシーさんとエマさんはノアのことを好いていらっしゃいますの?」



(え!? ちょっとリリー!? 彼の前でなんてことを……!? べ、別に彼のことなんて……彼のこと……好…………やだ……恥ずかしい……ん~もうっ! リリーのお馬鹿さん! と、とりあえず毅然として答えてやりますわ! わたくしはこんなことでは動揺なんてしません!)



「そんなわけないですわ。ふふふ、おかしなことを仰いますのね……リリーさんったら何を勘違いなさっているのかしら……」



(はっ!? ノアの前で好きじゃないと断言してしまいましたわ……つい負けず嫌いな性格が出てしまいました……これでは彼に嫌われてしまわないかしら……? 不安ですわ……。ですがエマも……いえ、彼女の場合は好きと言ってるようなものよ……あの態度を見ていれば一目瞭然だわ! でも一応聞いてみようかしら……)







 ◇◇◇◇◇◇







 エマは悩んでいた。




(もー!! 最近ノアの近くには女の人が多すぎるわよ! 最初からいるのは私なのにー! むぅぅ!!)



 7年前からずっと一緒にいる少年。

 彼は最近どんどん外見が良くなってきていて、魔力の知識や扱いに関しても昔とは比べものにならないほどすごい。

 剣術だって全然追いつけなくて、光属性魔法との併用になるともう想像もつかないくらいに威力が跳ね上がる。

 もう絶対に魔導騎士間違いなしだ。



 しかし、彼を好きなのはそれだけの理由ではない。

 彼はなにより性格が良かった。

 正直思い返してみれば今まで自分は彼に対してあまりにひどい行動をとってきた。

 彼が初めて村に来た時、ただ早歩きで村中連れまわして、きちんと説明もしてやらなかったと思う。

 魔力の扱いを教えてもらう時には、彼の説明があまりにもわからなくて頭に血が上ってしまい、魔剣を彼に向かって振り回して追いかけてしまったこともある。

 自分でもなんであんなひどいことをしたのかがわからない。

 反対の立場なら自分みたいな奴は相手にしないで無視するだろう。


 けれど彼は違った。

 全然まともではなかったはずなのに、楽しかったからまた案内して欲しいと言ってくれた。

 自分の教え方が悪かったと私に謝ってくれた。

 それからの授業はわかるように工夫してくれたみたいで、結構すんなり入ってきた。

 今の自分が剣術を使えるのは全て彼のおかげだろう。

 彼は剣術の他にも算術や剣の振り方など様々なことを丁寧に教えてくれた。


 今の私を形成する大半は彼によるものだと言ってもおかしくないくらいだ。

 恩返ししたいと思っている。



(……ノアのこと好きだもん! 他の人には負けないんだから! ノアは私だけのものよ!)



「それにしてもノア、随分と女性からモテますのね……?」



「ほんとよね。なんなの……まったく……」



(ウェルシーの言う通り、本当にさっきからノアに話しかけてくる女が多いわね! なんなのよいきなり! 今日の試合でちょっとノアのことを気に入ったぐらいのあなたたちに気安く話しかけないでもらいたいわ! それにノアもノアよ! 少しは話しかけられないように努力しなさい……まあそれは無理にしても、そんな相手を見惚れさせちゃうような笑顔をそこらの女に向けるのは駄目! ほら、さっきから女たちの目がおかしなことになってる……いつもは私だけに向けてくれるのに……。ノアのばか!)



「別にそんなことはな……」



「ありますわ!」「あるわよ!」



(ノアのばかばかばかー!! こんなのモテたうちに入らないってこと!? 信じられない! ノアには私だけで十分って言ってもらいたい……きっとノアがこんなだから他の女が寄ってくるんだわ。私が女たちを追い払わないと!)



「少し気になったのですが……ウェルシーさんとエマさんはノアのことを好いていらっしゃいますの?」



(いや……だめよそんなこと聞いたら……。言えるわけないじゃない……好きに決まってるわ。ずっと……ずーっと前からだもん。でもノアに直接なんて恥ずかしくて無理よ……ん~もう! リリーのばか! なんて答えればいいの!)



「そんなわけないですわ。ふふふ、おかしなことを仰いますのね……リリーさんったら何を勘違いなさっているのかしら……」



(ウェルシー、あなたはそう答えることにしたのね。でも私から見たらあなたがノアのことを気になり始めてるのは一目瞭然よ! ……好きじゃないなんてあまり言いたくないんだけどウェルシーもそうしてるし、好きとは言えないから私もそうしようかな……)



「そ、そうよ! 全然そんなんじゃないんだからね……」



(あーあ、ほんとは違うのに…………まあ行動で示せばいつかはわかってくれるよね? でもノアはすごく鈍感だからな……。不安だわ……。それよりウェルシーはほんとにノアのこと気になってるのかな……? 私の勘違いかもしれない……聞いてみようかな……)







 ◇◇◇◇◇◇







 今、ノアは受付で決勝戦を棄権するための手続きを行っている。



(チャンスですわ!)

(チャンスよ!)



「ねえ、エマ?」

「ねえ、ウェルシー?」



(なんですの!? 彼女もわたくしに何か話したいことがあるのかしら……?)

(なに!? ウェルシーも私に話したいことがあるの……?)



 ノアが受付で手続きをし始めたと同時に、2人はお互いに声をかけ合った。



「お話ししたいことがありまして……ちょっといいかしら?」



「うん、いいわよ。私もちょうど聞きたいことがあるの。場所を変えましょう?」



 そう言って2人は休憩所のある方の通路まで戻っていく。

 2人の間には何か気まずい沈黙が続いていた。

 そしてノアたちから見えない場所までたどり着くと2人ばっと向き合う。



「きっと話したいことってノアについてのことなのでしょう?」



「そうよ。やっぱりわかってたのね。それで……ウェルシーはどうなの?」



「…………」



 エマの質問は他の人が聞いたらきっと「何が?」と返されてしまうだろうが、ウェルシーにはちゃんと伝わっていた。

 ウェルシーは黙ったまま俯き、頬を赤く染める。

 そしてその行動こそが質問への答えになっていた。



「やっぱりね……。ウェルシーわかりやすいんだもん。すぐにわかったわ」



「ええ!? そ、そんなにわかりやすかったでしょうか……? ど、どうしましょう……わたくしはてっきりばれていないと……うぅ……」



 ウェルシーは恥ずかしさが限界に達し、涙目になってしまっていた。



「え、ええ!? だ、だいじょうぶよ、ウェルシー! ノアはとても鈍感だからきっと何も気づいていないわ! だから泣かないで? よしよし」



 エマはウェルシーの頭を優しく撫でて落ち着かせる。

 しばらくしてウェルシーは泣き止んだ。



「はしたないところを見せてしまいましたわね……ごめんなさい。それと……エマ、ありがとうございました。あなたは本当に優しいのですね」



「いいのよ。私こそごめんね? まさかウェルシーが泣いちゃうなんて思わなくて……」



「わたくし……恋をするのが初めてで……。気持ちのコントロールが上手く出来なくなってしまって、自分でもよくわかりませんの……」



「じゃあ私と一緒ね! 私も初恋の相手がノアなの……ノアのことになるといつもの自分じゃなくなっちゃうみたいで……」



「そう……やはりエマもノアのこと好きだったんですわね。それも今も変わらずに……」



「うん……ウェルシーみたいに、初めて会った日からかな……気になり始めたの」



 エマは昔のことを思い出しているようだった。

 その様子を見て、ウェルシーは目を伏せる。



「ではそんなに前から彼のこと……わたくしには叶わぬ恋だったのですね……」



 ウェルシーは幼い頃からずっとノアのことを慕い続けてるエマに対して引け目を感じていた。

 それでこの恋は許されないものだと思い込んでいるのだ。

 彼女はすごく落ち込んでしまう。



「ウェルシー? 恋敵にこんなこと言うのもあれだけど……全てはノアが誰を選ぶかじゃない? 私が許さないとかそういうのは少しだけ違う気がするわ。それに、そんなに簡単に諦められるの?」



「エマ……でもいいんですの? 私はあなたにとって邪魔な存在でしかないのよ……?」



 本当ならばウェルシーが遠慮をして、彼のことを諦めるならばそれに越したことはないはずだ。

 しかしエマはその悲しげな表情を浮かべるウェルシーを見て、例え自分にデメリットしかないことだとしてもそのまま放っておくことなんて出来なかった。



「いいの! ノアに選ばれたら勝ち。恨みっこなしよ! ふふふ、それでいいじゃない?」



 エマはにっこりと笑みを浮かべ、ウェルシーにそう告げた。



「あなた、お人好しにもほどがありますわよ。ふふふ、ありがとうございます」



 ウェルシーはエマに礼を述べる。

 本来ならばそんなに長い間想い続けてる人をぽっと出の女が横取りしてこようとすれば、大変不快に思い、罵声のひとつでも飛び出してきそうなものだ。

 彼女は本当に心根の優しい人物だった。



「それにノアはモテるから恋敵の一人や二人増えたところで大差ないわ。でも……」



 エマは深刻そうな顔をしている。



「見ず知らずの人たちだけにはノアを譲れませんか? ふふふ、それはわたくしもですわ……!」



 ウェルシーの表情には怒りや嫉妬の成分が含まれていた。

 2人ともノアに気安く話しかけてくる女性たちが気に食わないらしい。



「だからね、私とウェルシーで協力してノアに近づけさせないようにしましょう?」



「先ほども2人でそうしていましたしね。いいですわよ!」



「じゃあそういう場合に限り協力し合いましょうね。だけど私たちが恋敵なのは変わらないわ! 負けてあげるつもりなんてこれっぽっちもないんだから!」



「わかっていますわ! わたくしたちはライバルですものね。わたくしも負けませんわ!」



 こうしてエマとウェルシーは協力して共通の敵を排除する協定を結んだのであった。

多分次から色んなことが大きく動き出します。

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