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プロローグ

 



 今日も相変わらず暇な高校生活を送っている。



 俺は新井 光彦。

 現在高3の春をちょっと過ぎたじめじめした季節だ。



 朝気怠い体を起こし、見慣れた道を歩いて学校へ行き、

 そして面白くもない授業を延々と受けて帰宅する。

 今も帰宅途中だ。



 高校に入学した頃の俺は毎日ワクワクしていて、

 楽しい高校生活が始まるんだと思っていた。

 事実1年生の中頃まではなかなか楽しんでいたんだと思う。



 しかし2年生へと進級してしばらく経ったある日、

 気付いてしまったのだ。

 自分は友達が少ない上に避けられているということに…

 何故進級するまで気付かなかったかというと、

 やはり親友である翔太の存在が大きな理由となるだろう。



 彼とは入学してすぐに仲良くなった。

 俺の前の席だった彼はすごく気さくな奴で、

 ちょっと話している間に仲良くなっていたのだ。

 いつも一緒にいてくだらないことで笑いあって、

 本当に楽しくやっていたと思う。

 だから進級してクラス替えになって、

 翔太と違うクラスになった時初めて自分が孤立していることに気付いた。



「そういえば俺って友達が全然いないんだな」



 そんなことを1人呟いてしまうほどだ。

 それからはもう周りのことばかりが気になって仕方なかった。

 周りの奴らは友達も沢山いて、彼女もいて羨ましい。



 それでも俺と話してくれる奴もいた。

 光彦はある日そのことについてちょっと聴いてみたことがあった。



「俺ってなんか避けられてるような気がするんだけど、なんか周りの人に嫌なことしちゃってるのかな~。なんで?」



 直球で聞いちゃうあたり、コミュニケーション能力の低さも原因の1つであるに違いない。

 そしてその数少ない話相手の彼は申し訳なさそうに答えてくれた。



「光彦くん、言っちゃ悪いかもしれないけど……君ってちょっと怖いよね」


「え!? なにが?」


「んー目つきとか顔とか雰囲気とか色々と……僕も偶然話しかける用事がなかったら怖くて近寄れなかったかも……で、でも今は光彦くんがいいひとだってわかってるし全然平気だけどね!」



 慌ててフォローしてくれたのだが、もう遅かった。

 光彦はショックを受けていたのだ。



「いやいやほんとにちょっとだけ外見が怖いってだけだよ!」



 もう追い討ちでしかないと気付いてないのだろうか。

 わざとではないと思うのだが。



「やっぱり周りからそういう風に思われてたんだな~。そりゃ避けられるわけだ。ははは……」



 そう、俺は怖さ故にちょっと近寄りがたい存在だった。

 なんか泣けた。

 やはり人は見た目なのだ。


 自分でも顔のパーツがややきつめだとわかっていた。

 悪いわけではないがとにかく全体的に鋭い印象なのだ。

 改めて突きつけられるとつらい。

 外見ってあまりにも改善の余地がないではないか。



 そんな理由で俺の友達は親友の翔太含め数人しかいなかった。

 このまま寂しくて退屈な高校生活を送るんだろうな。

 こんな人生で本当にいいだろうか。

 今日も光彦はそんなことを考えながら翔太と帰宅していた。

 とぼとぼといつものように2人で雑談しながら歩いていると、いつもとは違う光景が急に2人を包む。



「え!? なんだなんだ!? なんか光彦の足元光ってるぞ!?」


「いやいや、翔太の周りも光ってるよ!?」



 2人を囲むように地面が突然円上に光りだしたのだ。

 白く光る半円の中に光彦、紫色の光りを放つ半円の中には翔太がいた。

 この場にいては何か拙い気がすると翔太は直感的にそう思った。

 そしてそれは正しかったのだがこの時はまだ知る由もない。



「なんかやばそうだよなこれ! 早く逃げようぜ光彦!」


「え? やばいの!? でも逃げるってどこに?」


「と、とにかくこの光ってるのから出よう! 明らかに変だ!」



 そう言って翔太は円の外に向けて走り出した。


 俺は急な出来事に呆然と立ち尽くしていた。

 何故あの時すぐに円を出なかったのか。

 この時ほど自分の行動を後悔したことはない。



 すべてはこの時から始まっていたのだから。

文章力に乏しい私ですが、

暖かい目で見守ってやって下さい。


誤字・脱字等ございましたら申し訳ありません。


不定期更新です。




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