表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
なんとなく歩いてたらダンジョンらしき場所に居た俺の話  作者: TB
後日談SS

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

99/134

第99話 後日談SS 颯太もついに!

 (島 颯太)


 最近の俺は【DIT】長官としての仕事をこなしながら、世界ランキング一位の討伐者として、テレビへの出演を予定としてねじ込まれる。


 俺がテレビに出演したりする時は、見栄えの問題で、大抵、東雲、鹿内、坂内の三人とジャンヌ、卑弥呼が呼ばれる。

 卑弥呼の四聖獣はインパクトが大きいし、サイズ調整も自由なので、絵面として重宝される。


 ジャンヌは言わずもがな、圧倒的な美しさを誇る。

 腰まで伸びるプラチナブロンドの美しい髪に、青緑に澄み切った瞳、百七十五センチの高身長に加え、九頭身でメリハリのある見事なプロポーションは、世界一の美しさだと言い切っても過言ではない。


 それに加えて実力も十分に備わっている。

 この世界に滞在する事になった、晴明、ナポレオンと共に正式に戸籍も取得し、【DG】カードにも登録をした彼らはいずれも俺達と同等の強さを誇る。


 そんなジャンヌに対して俺は、恋をした。


 理の側に居ながら、理と結婚をしていない貴重な女性だ。

 勿論、理は只のヤリチン野郎では無い筈だから、ジャンヌと関係を持っては居ないはずだ。


 言い切れないけどな!


 この歳まで毎月十枚以上持ち込まれる見合い写真を、全て断り続けた俺は、この恋をなんとか実らせたい。


 幸いにして、理の嫁~s達はこれ以上女性が増える事に対して危機感を抱いていたので、俺の恋心を察してくれて凄く協力的だ。


 今日のテレビ出演では、討伐者として活躍する事で得ることが出来る収入、というテーマでのトーク番組だった。


 俺は【DIT】長官として【PU】の隊員の立場での、収入を正直に発表した。

 隊員達の平均年収は千五百万円にも達する。


 公務員なのに、高すぎるのでは無いか? と言う問いかけは当然ある。


 しかし【DIT】が日本にもたらす利益は隊員一人当たり一億円を有に超える。

 これだけの実力を持つ者たちを、民間流出させてしまうと、【DIT】の組織も立ち行かなくなるために、年俸も高額にせざるを得ない。


 加えて最新の装備品や薬品類を全て、【DIT】が用意することで、【PU】や【DPD】に所属している限りは極めて安定的に狩りを行うことが出来る。

 この環境での狩に慣れてしまうと、民間に下った時に全てを自分で用意しなければならない現実には、中々厳しいと思うだろう。


 そして鹿内の会社だ、鹿内自身は国からの出向でIWASAKIホールディングスのCEOを務めていて、現在も【DIT】に席をおいている。

 彼女自身は正式な年俸は【PU】の隊員たちと変わらない。


 しかし【DIT】組織を正式に退官して、IWASAKIホールディングスの所属になっている東雲と坂内の収入は桁が違う。


 ミッションごとに設定された討伐報酬に加えて、ドロップの買取利益の歩合を含めると、世界のトップアスリート達が、スポーツ全盛の時代に稼いだ金額を凌駕する。


 そして現代ではスポーツは基本成り立たないのだが、どの時代にも娯楽を求める声が上がるのは当然で、討伐戦のワールドカップの様な企画が行われている。


 対人戦では、即死に繋がるよな事故が起こりかねないために、エリアの解放と絡めて参加者を募り、そのエリアの解放を競技として行うものだ。


 【DIT】が以前エリア開放を行う時の手法を踏襲した物で、まず解放エリアを定めて防護壁で囲う。

 防護壁にはあらゆる角度からのテレビカメラが取り付けられ、参加者はその内部に生息するモンスターの討伐数を競う競技だ。


 開催後は、防衛都市としての復興が行われる一石二鳥の競技大会で、世界中で人気が出ている。

 当然モンスターとの戦いだから事故もあるのだが、それは【PU】が行っても同じ様に起こる事故だ。


 エンターテーメントとして、モンスター討伐を行う事で産み出される興行収入は、とどまる所を知らない程に伸び続けている。


 主に後進国での開催となることが多いのだが、主催をするIWASAKIホールディングスの興行部門では、各国からの地域開放要請とのバーターで、資産を増やし続ける。


 日本国内は基本的に【PU】が討伐を行えるので開催は無いが、世界中から需要がある。

 参加資格は【DG】カードを持っていれば、誰でも応募できる。


 ただし応募が出来るだけで、開催大会毎にランキング上位者から、指定人数の参加となるために、実際はそれなりの実力者だけが参加する事となる。


 参加資格を得るために、毎日の【D特区】での討伐者も安定して増え続ける。

 まさに時代はダンジョンゴールドラッシュだ。


 討伐数は【DG】カードに正確に記録されるので、不正が行われることも無い公正な競技だ。


 そしてその大会で圧倒的な存在感を放つ、各国の軍に所属していないトップ討伐者として存在するのが、今回の出演者である、東雲、坂内、ジャンヌ、卑弥呼、通称女神四天王。

 四人共見た目の美しさと、圧倒的な実力で各開催の優勝を分け合う。

 これに匹敵するのは、晴明とナポレオンの二人で、彼らも参加した回では優勝を争う。


 日本人の大会参加者では、翔達のパーティーも毎回上位に名前を連ねるが、優勝争いまでは一歩及ばない。


 そして四天王の驚きの年収を発表して、スタジオが驚愕に染まる。


「もし島長官がこの競技に参加された場合は、優勝出来ますか?」


 と、司会者の問いかけに対して「当然です」と答え、今日の収録は終わった。


 しかし今日のジャンヌも美しかった。

 俺はもう他の女に興味を持つことが出来ないかもしれない。


 それ程に好きだ。


 鹿内が俺に、耳打ちをしてきた。


「ジャンヌはね、岩﨑さんの事は尊敬はしているけど、ハーレムは許せないらしいから、全然脈アリですよ、思い切ってアタックすることがお薦めです」


 どうしよう、振られたら一か月は寝込める自信がある。

 俺は自分のことに関しては、本当にチキン野郎なんだよ。


 ◇◆◇◆ 


 家に戻って、達也と二人で酒を飲みながら相談してみた。


「そんなもん当たって砕けろしかねぇだろ」


 うん解っていた。

 達也の答えなんて。


 だが俺は確実に決めたいんだ……


 ◇◆◇◆ 


 そして、告る事も出来ずにいたある日の、討伐ワールドカップの開催日


 今日の開催は朝鮮半島だ。

 二キロメートル四方に渡り防護壁で囲んだソウル近郊の場所である。

 上空にはドローンが飛び交い、各参加者の表情を映し出している。

 今回はジャンヌと晴明と坂内が参加している。


 式神を操る特殊なJOBを操る晴明は、多数の敵を殲滅する事にかけては、かなりの強者だが、単体高レベルの敵を相手にする場合は火力不足を感じる。


 坂内とジャンヌはどちらもバランス型だ。

 本来は東雲が参加する予定だったが、子供が熱を出したために、急遽坂内との交代になった。


 各国から集まっている高レベル討伐者二百名が並び立ち中央部分の一キロメートル四方の建築物を、UR収納バッグに収納する事が、競技始めの合図となる。


 カウントダウンが始まり、主催者の鹿内がURバッグに建築物を収納した。


 スタートだ。


 この競技は制限時間は存在しない。

 世界中に生放送で配信され、その視聴率は実に世界中で50%を超える。


 中心部分は完全に建築物はない状態で、隠れていたモンスターが顕になる。

 この地域は長くスタンピードが放置されていた過去があり、モンスターの融合も進んでいる。

 【DIT】のデータベースに無いような新種も現れるので、看破系のスキル持ちも有利に立ち回れる。


 今回も順調にTOP3メンバーを中心とした、殲滅が映し出されていたが、異変が起こった。


 まだ、建築物が残されていた地帯から、ドラゴンと人が融合したような、明らかに強者が発する雰囲気を持った敵が現れた。


 達也が使う【波動龍砲】に匹敵する衝撃波を掌から縦横無尽に打ち出す。


「こいつはヤバイ」


 テレビ画面で敵のステータスが表示されるのを待つ、魔導具部門の今井が開発した、通称スカウターと呼ばれる鑑定道具は、レベル千五百五十までの対象のステータスが表示できる。


 これまでの常識で、このスカウターで対応できない敵が現れた事はない。


 しかし表示されたデータは、Unknown だった。


 俺はすぐに【D特区】からソウルに向かった。


 会場に到着する。

 坂内が全力で結界を展開し、晴明が式神で翻弄しつつ、ジャンヌが聖属性攻撃で攻めている。


 会場の外の事務局で鹿内に、介入をする事が出来るかの確認を取る。


 鹿内は、ノータイムで許可を出し、自身も今から加わる予定であったことを伝えてくれた。

 状況把握では聖属性には耐性があるようだ。


 よりによって今日は三人共得意属性が聖属性だ。


 俺は収納バッグから一瞬でバトルスーツに着替え【ボルカノ改】を取り出し構える。


 鹿内も同様に着替え、【ヒュペリオン改】を取り出す。


 既に参加者は五十名ほどが被弾をして会場内に倒れ伏していた。

 取り敢えず坂内をフリーにする必要がある。

 すぐに坂内に指示を飛ばす。


「結界は鹿内に任せて、参加者の回復を優先だ、回復させ次第、会場の外に放り出せ」


 晴明も大量の式神を全開でドラゴニュートに対してけしかけるが、レーザービームのような衝撃波の連続射出に尽く撃ち落とされる。


 ジャンヌは隙きを伺っては、攻撃を繰り返すが属性的な相性が悪すぎて、まともなダメージが稼げていない。


「ジャンヌ下がれ、俺に任せろ」と声をかけるが、敵の動きが早すぎて、下がることも出来ない。


 俺は、スーパーヒーローの特技を全開でブーストし、更に軍師と、鹿内の教祖のスキルのバフをかけ、ドラゴニュートの前に躍り出た。

 その瞬間に俺の方をちらりと見たジャンヌの隙を、ドラゴニュートは見逃さずに硬い鱗で構成された手刀が一閃、ジャンヌの右手を剣ごと切り飛ばした。


 俺は怒りで我を忘れた。

 その時には坂内が戻ってきて、結界の展開を再び鹿内と替り、鹿内がヒュペリオンから、あらゆる属性攻撃で援護し始めた。


 ジャンヌの腕は綺麗に切り取られていたために、坂内の特技ですぐに元通りに繋げられた。


 だが許さん……


 俺の大事なジャンヌを傷つけたことは万死に値する。


 圧倒的に高まった身体能力で、ドラゴニュートは一刀両断にされ、さらに鹿内の大規模殲滅魔法を受けて、爆散した。


 その殲滅魔法で周囲に残っていた建物もあらかた消し飛び、再び現われた大量の敵も、俺と鹿内と晴明で殲滅しきった。


 討伐大会としてはノーコンテストとなったが、視聴率は過去最高をマークしたそうだ。


 しかし…… 俺は久しぶりに総理にこっぴどく怒られるなこりゃ。


 だがチャンスは今だ!


 「ジャンヌ、俺はお前を傷つける全ての存在からお前を守る。俺と結婚してくれ」


 あ、付き合ってもないのにいきなりプロポーズしちまった。


 やべぇ失敗したか……


「ソウタOK、浮気は許さないわよ」


『やったあああああああぁ』


 そして俺は世界中に中継されている中で、ジャンヌにプロポーズして成功した。


 そして、ジャンヌをお姫様抱っこして、会場の外にでて、そのまま転移門で【DIT】本部に戻った。

 そこには既に、総理と達也、東雲などの【DIT】初期メンバー達が勢揃いして、一斉に拍手で迎えてくれた。


「颯太。世界中に向けて付き合ってもない女にプロポーズをする程の馬鹿だとは思ってなかったぞ」


「総理。達也。世界とジャンヌは俺が守りますよ! 俺はスーパーヒーローだから」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ