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なんとなく歩いてたらダンジョンらしき場所に居た俺の話  作者: TB
アフターストーリー『なんとなく家に戻ろうとした俺が世界を間違っちゃって、強くてニューゲームで頑張る話』

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第105話 この世界の現実

二千十九年八月十五日


 今は、世間一般ではお盆休みの真っ只中。

 かくいう俺も派遣の工場勤務なので九連休の四日目、絶賛暇を持て余し中だ。


 西日本の方では、まだちょっとシーズンには早いんだけどなーって思うんだが、そんな事関係なしに、結構な大きさの台風が迫っている事をテレビのニュースが繰り返してた。


 まぁ俺の住んでる辺りは直撃は避けられそうなんだけど、それなりに天気は崩れる予想だから、今のうちに食料の買い出しでもしておこうと思い、愛車の軽自動車で、近所のスーパーに出掛けた。


 連休中という事もあり、スーパーの駐車場は凄く混雑しており、随分店舗から離れた場所にしか停められず、『暑いのにめんどくせー』と思いながら、スーパーに向かって歩き始めた。


 するとにわかに空が真っ暗に曇ってきてゴロゴロと雷の音が近づいてきた。

 雨に降られたら大変だと思い小走りに走り始めた次の瞬間、横にあった大き目の街路樹に向かって雷光が走った。


 ビックリして尻餅をつきながら、落雷を受けた街路樹を見ると、ポッキリと折れて焦げ臭い匂いを放っていた。


 俺は近づくと危険だと思い、スルーしてスーパーで買物をして帰った。


 ◇◆◇◆ 


二千二十年八月十五日


「ナビちゃん。チョットいいかな」

「いかがなさいましたか? 理様」


「この世界はさ、基本的に起きる事は、俺の居た世界と同じなんだよね?」

「その通りでございます。ただし分岐ポイントに介入したりしてしまうと、新たな世界が分岐してしまう事がございますので、お気をつけ下さい」


「……ナビちゃんそれ危険すぎて無理ゲーになるからさ、そういう場合は俺が何も言わなくても教えてよ」

「かしこまりました。しょうが無いですから、分岐ポイントではお声掛けを致します」


「ナビちゃん? 今しょうが無いって言った様に聞こえたけど?」

「気のせいでございます。分岐ポイントは楽しみでございます」


「ナビちゃん? 俺はさっさと片付けて家に帰りたいんだからね」


 ◇◆◇◆ 


 スーパーから帰った俺は、テレビのニュースを見てると、さっき俺が行ったスーパーが映し出されていた。

 雷が落ちた跡に大きな穴が空いており、中に入った人がモンスターに襲われて亡くなったらしい。


「やばかったなぁ、もし俺があの穴を覗いたりしてたら、俺がモンスターに殺されちゃってたかも知れないな、亡くなった人には悪いけど助かったな」


 運が付いてるから、パチンコ行ったら勝てるかも知れないと思い出掛けたが、結果は惨敗に終わった。


「お盆の間のレジャー資金無くなっちゃったぜ、カップラーメンで過すしか無いな」


 ◇◆◇◆ 


 しかし、ドロップだけでスキル獲得するのってけっこう大変だったな。

 それでも苦労してこの一年間で


【アイテムボックス】

【錬金】

【魔導具創造】

【土木錬成】

【鑑定】

【身体強化】

【限界突破】

【重力操作】

【回復】

【時空転移】


 の十個のスキルを手に入れた。

 時空転移が中々リストに掲載されなくて困ったよ。

 他にも再び手に入れたいスキルは多いけど、殆どは魔導具とJOBで代用出来るスキルが多いから、取り敢えずは、しょうがないな。


 さて、どうするかな?


 颯太達に会いに行って、協力を求めるのも一つの手段だけど、それだと色々なしがらみで、大変そうだからな。


 一人で片付けちゃった方が早いかもな。


 そう思ってたら、コアチップになった和也が話しかけて来た。


『岩崎さん、この世界には俺がいるよね? どうせなら俺、自分の身体に戻りたいけど大丈夫かな?』


『あぁ、ちょっと確認してみるな』



『ナビちゃんちょっといいかな?』

『いかがなさいましたか理様』


『この世界の和也に、コアチップの和也を宿らせた場合って、タイムパラドックスは発生しない。で合ってる?』

『はい、大丈夫でございます』


『和也大丈夫みたいだぞ、じゃあまずはこの世界の和也を探すか』


 ◇◆◇◆ 


 豊橋に【D特区】は存在してなかったし、豊橋防衛都市だとこの世界の俺に出会ってしまう危険性があるので、取り敢えず【DIT】の本部がある筈の東京に来てみた。


 移動には俺の作った魔導具の次元航行艦グラビティ・オーディン【G.O】を使用した。

 流石に防衛都市の中はまずいので、今はアイテムボックスに収納している。


 霞が関防衛都市は皇居や各省庁、国会議事堂などを擁する、日本の中枢と言える防衛都市になっているが人間も少なく、何処か寂れた感じがする。


『和也の携帯番号教えてくれよ、直接電話してみる』

『あーゴメン岩崎さん。俺さ知らない人からの電話とか公衆電話からだと、着信無視してたから、きっとそれじゃ出ないや』


『電話くらいでろよ! どうやって連絡つければいい?』 

『豊橋防衛都市の隊長に後で連絡するって言ってただろ? そこからの連絡なら大丈夫だよ』


 俺のスマホはきっとこの世界の俺が同じ番号で使っているはずだから、公衆電話から104で番号を聞いて、豊橋防衛都市の【PU】に連絡を取った。


 隊長の名前は、清水さんという方だった。

「連絡お待ちしておりました、今はどちらにいらっしゃるのですか?」と聞いてきたが、東京に来ている事を伝え、【PU】の斉藤和也に連絡を取りたいと伝えた。


 【DIT】本部の人間が話しをしたいと言ってると伝えられたが「もうしばらく時間を下さい」とやんわり断った。


 和也の件は「所属を調べ連絡をするように伝えます」

 と言ってもらえたが、連絡先が無いことに気づいた俺は、二時間後にもう一度連絡を入れると伝え通話を終えた。


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