気付いてしまったから
休日の暮れほどに
憂鬱な気分になるものはない
明日からまた始まる
息苦しい日々に
自然と心も重くなる。
もう失敗できないよな
できないばかりで
できるが増やせない
生まれついての不器用や要領の悪さは
あくまでこちら側の問題であって
今も時々考える
あのまま逃げ切れるなら
僕はまだ逃げていたのかなって
だけど逃げているだけじゃ
手にできない
そんなものもあるって
気付いて
気付いてしまったから
あの時 踏み出した一歩が
未だ振り返れば近くに見える
そんな遅い歩みながらも
どうにか進んできた
きっと明日も腰を上げられる
重いだけの憂鬱な
体と心を
僕はまた持ち上げられる
失敗を重ねて
迷惑をかけて
足を引っ張って
白い目で見られる
そんな重圧に
胃を締め付けられながら
息を詰まらせながら
それでもきっと
僕はまた
いつもと同じ時刻に目覚ましを止めて
部屋を出ていく
このまま進んだって
手にできるとは限らない
そもそも進めている自覚だって
あんまりない
自信も手応えも
ほとんどないままだけど
それでも
逃げるだけじゃ
手にできない
そんなものがあるって
気付いたから
気付いてしまったから