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喪失の神医  作者: Crowley
第六章 新人の成長
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遠足の準備はかなりの時間を要する

新章開幕。本格化し始めた夏を先取りかも?


コミュ難主人公はこの夏をどう乗りきるのか、こうご期待。


やっぱあんまり過度な期待は止めてね……?

「では、これを以て今期の訓練を修了します。」

「やったー!休みだー!」

「パーシヴァル、喜ぶのは良いが鍛練を忘れては駄目だぞ。レイを見たま」

「そうね、私は久し振りに帰ろうかしら。」

「お、そりゃあいいね。」


西の森で予想外な量の小鬼(ゴブリン)の群を相手取ってから、約三ヶ月経った七月の末日の今日、一学期が修了した。


毎日一つは似た依頼をクリアしてきた。小鬼は百体前後、粘覆核(スライム)は三百を越えてから数えてはいないがそれだけ殺した。


にもかかわらず、レベルはスキル以外上がらない。職業(ジョブ)に関しては一度変えたきりだ。


今は以前まで表示されていなかった【強魔法師】という、強化魔法に関するジョブに就いた。強さが認められた訳じゃない。


「でさでさ、レイはどうする?」

「……すまん、聞いてなかった。もう一度いいか?」

「んもー、ちゃんと聞いててよね。えっとね、明日からヴィヴィのお家に遊びに行こうかなって話をしてたの。レイも行く?」

「……まあ、構わないが少し急過ぎる。出発を一日ずらしてくれないか?」


本当は小型のライフルでも造ってみようか等と考えていたが最近は銃自体使っていない。友達付き合いも【レイ】には必要だろう。


パーシヴァルはなる程、と大きく頷いて結局出発は明日の早朝になった。


準備に必要な時間がさほど変わらない。まあ、楽しみにしてる彼女には言わぬが花というものだろう。


「……だがヴィヴィ、家は大丈夫なのか?」

「勿論ですわ!家は旅館を経営していて近くには山と川がありますし、小さいけれど頑張ってますのよ!」

「……いや、行く前に事前に言わなくて良いのか?」

「こんな事があろうかと、既に手紙は送りましたわ!」

「よっ、流石ヴィヴィちゃん!」

「ふふふっ、当然(とーぜん)ですわ!」


えっへんと効果音付きそうな程自慢げに胸を張るヴィヴィ。似たような状況を昔見た気がする。


それもそうだ、リーラは褒められると直ぐに付け上がって薄い胸を誇らしげに張ったものだ。


懐かしいと感傷に浸る俺は、彼女等が俺をじっと見ていたことを知らない。ましてや、懐かしさから来るこの涙も気づいてやしない。


「うん、それじゃあ東門前の乗合馬車広場で!……教官も来ませんか?」

「私は軍議があるから大丈夫だ。遊びも程々に、自主鍛練も励めよ?」

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