表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/6

6.後処理




「おおー、ずいぶん派手にやったなあ。これじゃあ、血の匂いを嗅いだ余計なやつらも来ちまうぞ」



アロンが戦っている間、座ったまま一切動くことのなかったリヒトが声をかける。


あれだけ血が舞ったにもかかわらずリヒトの周りだけ一切汚れていない。



「……悪い。胸糞悪いものを見せてしまったな」


「別にこれくらいなんともねぇよ」


「死体の処理はこれからやる。すぐに終わるからまあ、獣も来ないだろう」



アロンは剣を振るい炎を出すと死体を燃やし始めた。


幾分もしないうちにそこには血すらも残らずきれいになった。






「さっきの奴らをそんなに簡単に殺れるならなんでお前、あんなボロボロだったんだ?」


「あいつらは聖書持ちじゃないからな。聖書持ちでなければ俺は殺せない。まあ、お前も知ってる通り俺は聖書持ちの奴にやられて死にかけてたからな。死にかけの俺なら捕らえることはできると踏んだんだろ。そして、俺を聖書持ちの奴の前に引き摺って行って止めを刺してもらおうと思ったんだろうな。まあ、リヒトのおかげで俺はこの通りぴんぴんしてる。あいつらの当てが外れたってわけだ」


「その聖書持ちが自ら追ってこないところを見るとずいぶんあっちにも手傷を負わせたみたいだな」


「ああ、俺もタダでやられてやるほどお人よしじゃないからな。

それよりも、早くここを離れるぞ。追っ手を殺ったから多少は時間が稼げるがそれもあまり持たないだろう。追っ手の奴らが戻ってこないことがわかったらやつらに俺が生きてることがばれてしまう」



座って話していたアロンは立ち上がると付いた砂を掃うかのように尻をたたく。


リヒトもノアを抱えたまま同じように立ち上がる。



「お、やっと旅が始まるのか。楽しみだな、ノア」


「うい!」



リヒトの腕の中のノアは瞳を輝かせて笑う。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ