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青い国

作者: SHIMA

読みにくい点もあるかと思いますが是非読んでみてください。感想、指摘等あればお願いします。

 深く深く沈んでいく。どこまでも深く、綺麗な青に包まれていく。光を感じなくなる。どこからか声がする。私を呼んでいるのか、それとも嗤っているのか見送られているのか。私の境界が消えていく。青の国へと導かれていく。嗤う声も、見送りの言葉も悔やむ言葉も嘆きも何もかも五月蝿い。今はただこの声に導かれていく。

 この国は素敵な場所。大きな喜びや楽しさもないけれど、身を裂く苦しみも悲しみもない。ただ流れに身を任せ漂うだけ。どんなに善い人も立派な人も、最低最悪の悪人だったとしてもいっしょくたに漂う一つになる。流れながらゆるやかに溶け少しずつ消えていく。私にはそんな終わりかた信じられない。

 流れに逆らう。ありのままを受け入れなければいけないなど誰が決めるのか。私は私で在り続けたい。この国はとても気持ちがいいけれど、こんなところにいたら死んでいるのも同然だ。なぜ私が、なぜ私なのか、どうしてこうなるのか。腹立たしい。独りでこんなところにいる私など私ではない。

 不思議な声がする。願いを叶えてくれる声。このまま溶けていくか、なにか望みがあるのか。決まっている、溶けていくなんて望むはずがない。私をこの国に送ってくれた人たちも一緒に来てもらいたいな。

 国の入り口にやってきた。私は手を伸ばす。掴んで引っ張る。みんなこっちへおいで。私と一緒にずっと暮らそう。

 みんながやってきた。私は楽しくて楽しくて仕方がなかった。みんなが私に優しくしてくれる。私の言うことを聞いてくれる。これでこの国はもっと素敵になった。この国でみんなと楽しく暮らせればな。

 暫くの時が流れ一人、また一人と溶けていく。せっかく連れてきたのに溶けていく。気づけばまた独り。もう声も聞こえない。私は溶けることなくただ漂う。今日も、たぶんこの先も永遠に漂う。あぁ、いっそのこと溶けて消えてしまえればいいのに。

読んでくださりありがとうございます。何かを思ったのか、特になにも感じないのか。誤字脱字、面白いつまらない、感想等あればお願いします。また頑張って書きたいと思います。

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