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親友

親友とは何か。親しい友?もう一度問う、親友とは誰か。

・・・きっと貴方にとって特別なんでしょうね。


◇◆◇怪資料館◆◇◆


本が好きな少年(雲鎧カナメ)は、怪資料館という本をゆっくりと読める場所を確保した。

そこで、不思議な雰囲気を持つ少女(栞)に出会い。

ここぞとばかりに本が借りれないか尋ねてみたが、どうやら貸し出しはしていないらしい。

非常に残念な気持ちを抱えながら、見送ってくれる栞を背に家に帰ったのだった。


◇◆◇帰り道◆◇◆


次の日、学校を終え友人とたわいのない会話をしながらの下校。


「最近忙しいん?」


一緒に下校しているのは、幼稚園からの付き合いで一番の良い友人 唐井 優斗。

まぁ、世間でいうカッコいいとはこいつのことらしく女子にもてはやされている。が、同時に男子への人望も厚い。俺から見ても横顔は整っていると分かり。何でもできて大分嫌味な奴だが俺も嫌いではない。


「いや、何で?」


「だって、放課後も一緒に遊ぶいうて一人で足早に帰ってしまうし。・・・まさか本なのか。本の方が俺より大事なんか?俺というものがありながら~。」


すごい勢いで睨んでくるこいつを。時々殴りたくなるし。正直アホだと思う。


「・・・。」


「う~ん、あんまよろしくないな。おまえ一週間前自分がなにしたか思い出せよ。親に心配かけたばっかだろう。」


(うっ、図星。)

「痛いとこ、つくな。」


「当然。おまえの親も、もちろん俺も心配するから程々にしとけ。」


ほんとうに心配そうな表情でいうので、お世辞でないことがわかる。たいていコイツはお調子者だが嘘はつかないそんなやつだ。・・・だからいくらドライな俺でもそのことには申し訳なく思った。


「すまな・・・」

「まさか本でなく・・・女か、女なのか。オレというものがいながら~。」


真剣に謝ろうと口を開いた瞬間に、想いもよらぬ茶々が入る。


(信じられん・・・。)


「くそ、その女より可愛い自信あるぞ!どこの誰なんだ。おい。」


返事がなかったのが寂しかったのか顔覗きこんで何度も同じ質問をしてくる。


「拳が暴れたいと言っているのですが。あなたで発散してよろしいでしょうか?」


これでもかという恐ろしい笑みでカナメ睨むと、さっきまで達者だった優斗の口が止まり顔を引きつらせながら後ろに後ずさった。


「ちっと、やりすぎたかな。・・・逃げる!」

「こら。待てー!!」


勢いよく走りだした優斗の後を追いかける。

最終的に別れ際まで追いかけっこになったことは言うまでもないだろう。


◇◆◇自宅◆◇◆


さっきの優斗とのやり取りを子供っぽい事をしてしまったと思い返しながら、カナメは玄関のドアをゆっくり開けた。※主人公はまだ子供です。←


「ただいま。」


シンとした部屋に自分声と足跡が響く。

リビングの机の上を除くと小さなメモと一緒にラップのしてある夜食が置いてあったり、小さなメモには・・・【仕事で今日は帰れないから、ご飯温めてたべて。何かあったらすぐ連絡しなさいね。】と書いてある。


「俺、魚嫌いなんだけど。」


小さな溜息と愚痴をこぼしながら、魚をレンジへと運んだ。

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