どこまで行っても世知辛く
この小説を見に来て下さりありがとうございます。
気まぐれに書いた短編です。
いつもは長編書いてる者です。
リンクは後書きにあります。
とある男がそこに座っていた、といってもそこはあなた方が知っている場所では無い。
彼は今、地獄の門の前にいた。何、彼は生前大悪党だった訳ではない。むしろ、品行方正で友も多く、多くの人に好かれていた。彼の友を呼び話を聞くと「彼には徳がある」と口を揃えて言うだろう。ただ、彼の人生の唯一の汚点というべき信号無視が彼を苦しめていた。若い頃、遅刻しそうになってやってしまったこの所業だけが今、彼を苦しめていた。
「はぁ、どうしてだろう。あまりにも理不尽ではないか。」
彼が打ち伏すのも仕方ないだろう。
理不尽が過ぎるというものだ。彼が地獄にいってしまうとは誰が思っただろうか。彼は反省もしていた、ただ、その一瞬で今後の人生、いや霊生とも言うべきだろうか、少なくとも今後がそれで決まってしまったのだ。
さて、彼の順番が来た様で等々扉が眼下に迫っていた。
等々か、と観念し門が開いた。
そこには一人の鬼がおり、どうやら案内してくれる様だった。
釜茹ででも何でも連れて行けと思い鬼を言葉を待つが、耳に届いたのは意外な言葉だった。
「じゃあ、君は採掘場ね。」
あまりの意外さに男は聞き返してしまった。
「うん、ああ釜茹でとかにされると思った?そう言うイメージだもんね、地獄って。
でもね、ちょっと事情があって働いてもらうしか無いんだよね。」
「事情?」
「うん、君罪状信号無視じゃん。閻魔大王様悪い事に対して厳しいって言っても程があるんだよね。ちょっとした罪状で地獄にくるもんで死んだ後全人類こっち来ちゃうんだよ。
友達の天使によるとあっちはがらがらだそうだよ。てな訳で地獄の場所が足りません。てことで重罪人以外は働いて貰ってるんだ。」
そう言うからには働くんだろうがここは地獄だ、労働基準法なんて物は無い、そう思っている男だったが次の言葉に全てひっくり返される。
「ああ、1日8時間労働、残業無しだよ、労働組合起こされて対抗されたらこっちだって困るし。」
どうやら地獄は現実よりもホワイトらしい。
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いつもは長編書いてます。(ファンタジー)
現実が見えぬチーターにこの世は救いを差し伸べぬ
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