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穏便に



「 ―― なんだよ。人間にするみたいな質問だから、こっちもノッてやったのに。 ―― だからあ、・・・おれはそいつの車をとっただけなんだって。どこにいるかなんて知らねえよ。 人がいなさそうだったから中にはいって車を盗んだだけで、おれはなにもしてないし、知らない」



 言い切った後、ウィルへ顔をむけ、猫なで声ではなしかけた。



「 なあ、サウスのぼっちゃん、おれはこの通り『デイヴ・ターナー』じゃないけど、《誰でもない》んだ。 この意味わかるよな?『こっち』での身分証がないってのは、《こっちの法》じゃあ裁判にもかけられねえってことだろ? あそこにいる女じゃ、このリクツがわからないから、あんたに頼んで 穏便 に、解放してもらおうと思ったのに、 まったく ―― 残念だよ」


 とたんに、ぎゅっとしぼったように男の顔にいくすじものシワがより、顔の中心にパーツがあつまった。



 目にした警察官たちが息をのむ。


 つぎには鼻がひっぱられたように上をむいたかと思うと、鳥の鳴き声のようなギュっという声をあげ、一瞬で姿がきえた。




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