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《こっちで顔がきく》ウィル


 一瞬、人の形ではない、黒くて大きなかたまりに見える。

 

 まばたきしてみなおそうとしたら、興奮した男の声がきこえた。



「やった!あんたが、『サウスのぼっちゃん』だな?」

 

 予想よりも若い声に、がっしゃん、と鉄同士がぶつかるような音が重なる。



「その女ならすこしは話しがわかるかと思ったんだが、ダメそうなんで、あんたを呼んでくれって頼んだんだ。 ―― あんた、《こっちのほうで顔がきく》ってきいたんだよ。 なあ、頼むよ。おれは車に乗ってただけで、べつに変なことはしてないんだ」




「盗難車に乗ってるのはじゅうぶん『変』なことだよ。 で?その『車』、どこから盗んだんだ?」


 格子に手をかけたウィルが、男のようすをかんさつするように目をほそめる。




 ウィルたちが立つ格子から、路地裏の道一本ほどの幅をおいてつくられた拘置所の太い鉄柵にすがっていた男は顔をそらせた。


「それは、・・・えっと・・」



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