表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/251

いちばんアブナイやつ


「ポールが警察官になっちまうなんて、冗談みたいだな」


 一人オレンジジュースをのんでいたジャンにはなしかけてきたのは、むかし、頭突きで鼻血をださせてやったジムだった。

 十五歳になった彼はあいかわらず大きな体で、ジャンを見下ろした。

 


 だが、あの時以来、彼にケンカをふっかけられたこともないし、それどころか、いつのまにか会えばあいさつをする仲だ。


 隣の椅子にこしかけたジムが、むこうで人に囲まれるポールをさす。



「 おまえは知らないだろうけど、ポールはこの辺でいちばん《アブナイ》やつだ。 わらったままあいてを殴る部類だぜ。 ガキのとき、おまえともめたおれんちに来て、ナイフをおれの首横ぎりぎりに突き立てて、二度とおまえに手を出すなって警告してった。 おやじをむいて、『クレイグ家に近づいたら、即刑務所にぶちこめる証拠をもってるからな』って、おどして出て行ったんだぜ」


「・・・ポールは、そんな・・」


「見た目はおとなしそうだし、大人とはなすときは『いい子』だもんな。 あいつが専門学校の寮にはいるってきいて、心底安心したよ。むかしから、苦手だったんだ。 おれの弟を泣かすなよって会うたびにいってくるから、おまえと遊ぶのもさけてたんだ。 ―― 遊んだらあんなことになって、おれのほうが血が出た分、被害者みたいなもんだぜ」




    やっぱりおまえみたいなのと遊ぶんじゃなかったぜ!




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ