表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/251

感想は忘れてくれ


「 《なぜ》、 ボーマーが彼女にそんなメッセージを送ったのかは、わかっているのですか?」


 生真面目なマークの声に「いいや」と軽くかえしてから、説明をつづける。



「 『つながり』はみつかったが、『理由』がみつからねえんだ。 ―― そんで、メッセージにつかわれた文言を調べたら、さっきウィルが言った通り、《古い童謡》とおなじだってことが判明した。  が、そんなの意味がねえだろうって、むこうの連中は首をかしげてる。 ―― おれは、・・・さっきのニコルじゃねえが、なんとなく『バーノルド』を思い出して、気持ち悪くなった。 一人目から次の二人目へ。 二人目から三人目へ、って具合で次々に『よーいどん』っていうのが伝えられて行って、それを《メッセージ》でうけた11人全員が、行方不明になってる。・・・なのに、―― 」

 手にした紙に視線をおとして一度だまりこむ。

「―― この11人には、これといった実生活での『つながり』がみあたらない。 だからといって、まったくの見ず知らずってわけでもないところが、おれが気持ち悪く感じるとこなんだが・・・」



 紙に印刷された文字をにらむようにしてから、顔をあげた。



「  ま、おれが、どう感じたかは問題じゃないな。いまの感想は忘れてくれていい。 ―― 事実確認だけをしておく。―― 一人目のアラン・ボーマーは、『よーいどん』を送る以前に、実は、個人メッセージをファーマー夫人に送ったことがある。  ウィル、そんな顔するな」


 指さされた男は生徒のようにおとなしく片手をあげた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ