表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/251

準備する



 まだ知り合って二か月もたっていないが、じつは、すでにジュディは《結婚》を考えている。



 そんなこと口にしたらこの繊細な相手がおどろいてしりごみしそうなので、まだ口にする気はないが、《準備》をするならば早い方がいいかもしれない。




「 ―― その別荘に、おじいさまはいらっしゃるの?」

 家族に会うチャンスならば、のがさないほうがいいだろう。



 ソファで本を読む男の膝のうえにこしかける。


「いや、祖父はもう亡くなってていないんだ。祖母はいるけど、屋敷・・・ し、『施設』のほうに世話になってるから、実家には両親だけだよ。えっと、きみのほうは?」



 あせって話題を変えたいのが伝わり、微笑んでそれにのることにした。


「うちは父も母も実家と疎遠になってるから、孫としてかわいがられたことはないの。だからそこに《おじいさま》がいるなら、 ぜひ、あなたが小さかった頃のおはなしを、ききたいっておもって」


「残念だな。祖父にぜひ会ってほしかったよ。 ああ、でも、ぼくのアルバムがあるはずだ。祖父が撮ってくれた写真ばかりでつくられたのが」


「すてき。愛されてたのね」


「うん。両親がいそがしかったから、代わりみたいに、すごくかわいがってくれたんだ」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ