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A班ファイル ― コウモリは湿地でお茶する ―  作者: ぽすしち
ケンとルイは捜査をはじめる
149/251

ポールは知ってた


 かなりの年代物のようで厚い紙は黄ばみ、印刷の文字はところどころかすれている。


 不気味でよく描きこまれた図解の《鬼》たちは、『本物』を目にしたことのあるルイ達も感心するほどの出来だ。




「あ」


 ページをぱらぱらとめくっていたら、そこで自然とひらいてとまった。




「 ―― 《ここ》を、よく開いてるから、ここでとまったってことだろ」



 ケンが指さした先には、『氷鬼(または背中鬼)』という大きく凝った文字とともに、毛深く背が曲がり異様に腕が長い鬼が描かれていた。




「・・・どう思う?」


 正直、ルイとしては予想外だった。




「この本を、ポールがいつ手に入れたかによるだろ。 《失踪事件》が、起こってから手にいれて勉強したのか。それとも、 ―― ずっとまえから、《湿地》と《背中鬼せなかおに》のことを知ってたのか」


ケンはその答えをしっているようにわらっている。




「・・どっちにしても、ポールは『背中鬼せなかおに』のことを知ってて、ジャンにこのはなしを持ってきたってことか。  ほんとかよ・・・」


 どうやら、かなり『食えない男』だと、実証されたようだ。




「クラークをまじえて、はなしをきいてみようじゃねえか」


 ようやく調子がでてきたケンが、楽し気に本を閉じた。




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