表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
A班ファイル ― コウモリは湿地でお茶する ―  作者: ぽすしち
ケンとルイは捜査をはじめる

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

147/251

ポールとジャンの写真


 向かい側にある、さきにのぞいた殺風景な部屋にゆく。


 こちらはどうやら、ふだんポールがつかっている部屋のようで、ベッドには革のジャケットが放り置かれ、机の上にはPCが置かれていた。


 みてもいいという許可はとってあるが、二人ともそれには触れずに、引き出しをひらく。


「 去年の感謝祭のカードだ。ジャンからのもあるな。 下の段に犬用のおもちゃがある」


 必要なものだけを整理していれてあり、無駄なものはない。


「ジャンの机と同じってことか」

 おもしろくねえな、とケンがクローゼットに移動する。




 中にはジャケットが数着かけられている。


 下の隅には、むこうの部屋でファイルがつめこまれていたような箱が重なっていた。

 ひらいてすぐに、ルイの笑い声がもれた。


 つまみだした写真を渡されたケンは「箱いっぱいか?」と捜査用に持ってきていたカメラでそれを撮る。

 ポールとジャンの子どものころの写真だった。



 箱の中いっぱいに色褪せたそれが、一見無造作に、だが、順序よく放り込まれている。

 

 うまれたばかりの赤ん坊を、うれしそうに抱くポールはすでに十歳くらいだろう。


 赤ん坊は徐々に大きくなり、歩いて三輪車にのり、子供用の自転車にのる大きさのころには、すっかり《いまのジャン》ができあがっていた。



「どうやらこのころは《兄弟げんか》はなかったらしいな」

 どの写真も仲良くならび、笑っている。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ