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A班ファイル ― コウモリは湿地でお茶する ―  作者: ぽすしち
ケンとルイは捜査をはじめる
137/251

ポール班のやりかた


「 ああ。だけど、そのきっかけは、誰のもんかもわからない指だけだよな? ポールは、ふだんから、そういう『細かい事件』に、こだわるような男か?」


「まあ、いわれてみれば、今回はすごかったかな・・・まあ、でもポールはへんに勘がいいとこがあるから、ひっかかると、ときどき単独で捜査しはじめるときがあるんだよ。 まえも、娼婦が薬のやりすぎで死んだのが何件かあって、それ捜査して、殺人犯人あげたし」



「ひとりで捜査して?」


 おもわずあやしむような声になったしまったルイを、フォーネルはにらんだ。



「 だから、うちは人手が足りないんだって。 おれたちに、っていうより、ボスに気づかれないようにポールはひとりで動く。事件のかたちがはっきりするまで、細かいことは教えてくれないんだ。でもおれたちはポールのこと信頼してるからさ。頼まれたことは協力する」




「今回頼まれたことは?」


 ケンがカップの取っ手ではなく、ふちを持ちあげてコーヒーをすする。


 行儀の悪いこどもをみるような顔を、フォーネルはケンにむけた。



「 《メッセージ》から相手をたどるのを任された。 ターナーからハットンへの道筋をポールが見つけたから、あとはそういう『道』がないかどうかを、失踪したひとたちの端末で探すだけだったから、時間はかかったけど、わりと楽だったよ」



 どうやら本心からの感想のようだとルイは感心する。


 あふれる量の仕事をもつ『警察官』のなかには、時間のかかる作業を嫌い、手を付ける前から無駄だと決めつける者もいる。




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