126/251
もし『仲間』なら?
あのなあ、とニコルが太い腕を組み、まえに出た。
「 ポールがターナーの目玉を・・・まあ正しくは犬が、だが、 それを、あの《湿地》で見つけてくれたおかげで、被害者たちがつながって、おれたは捜査できるようになったんだ。 『仲間』だなんて、とんだ見当ちがいだぞ」
小さなジョーをにらみながらいいきかせる。
「でも『仲間』なら?」
なにかいいかえそうとニコルが口を開く前に《コウモリ》は続ける。
「 だいたい、『目玉をみつけた』っていうはなしが、ほんとかどうか、あんたたちにはわからないだろ? たとえ、『湿地で見つけた』のがほんとうだったとしても、背中鬼の『仲間』なら、はじめからそこに、《目玉》があることも知ってるよな」
「はあ?こいつなに言ってんの? っていうか、その、ジョーのまねやめろよ」
いままでニコルの隣におとなしく座っていたザックが、我慢できない子どものように立ち上がる。
 




