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《コウモリ》の生き方


 ウィルのいくぶんばかにしたような口調に、むきになったコウモリが「おまえら人間は、いっつもたいてい、だれかを頭に思い浮かべてるだろ?」と確認するように顔をむける。


 めずらしくこたえにつまった男の代わりに、「家族とか、恋人とか、ってことか?」とルイがきく。


 ところがその質問に、相手は声をあげてわらった。


「 そこが、人間のおもしろいところで、そういうんじゃないことのほうが多いな。 結婚してても、違う相手だったり、家族と関係ないヤツとか、有名人とかな。 あとは、架空の人物だったりするが、『欲されてる』かぎり、おれたちコウモリは、その『イメージ通り』になる。 人間が多くあつまる場所にでむいて、そこで『欲されてる』人間のイメージを受け取るんだ。  実在してたらそいつの姿を《うつして》、そいつを欲してた人間の前にいく。 ―― 相手は、大喜びでおれをうけいれて、世話もしてくれる。これで、しばらく楽しく暮らせるってわけだ。 なにしろ悪鬼あっきたちとちがって、人間の名前を持たないから、その場限りの生活をするしかねえんだ」


 いまの時代は何でも身分証を出せっていわれるからな、とサリーナを指さして、にやり、とした。




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