表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
102/251

いまのところは


 標準が自分に定められてるのに気づいた《男》が、「おれの身は保証されてるんだぜ?」と人間たちをみまわしてさけぶ。



「 まあ、あわてるな。彼女にお前を傷つける意思はないよ。 ―― いまのところ」


 ルイののんびりとした言葉に、サリーナがわらうように「いまのところ、な」と同意する。



「なんで、サリーナがこんなに怒ってるのかは、なんとなく理由はわかるな。なぜなら、―― おまえは、ここでまた《人間》に戻った時、下の拘置所にいたときとは、《違う》人間の男 になってるからだ」


 ルイの楽し気な指摘に、銃をかまえた女がうなずく。




 ジョーの声に飛び起きたとき、コウモリの姿は拘置所の鉄格子にもたれていた男とは別人になっていた。




 コウモリの一番近くでその容姿をながめるウィルが、ひどく嫌そうな顔できいた。


「それって誰なんだよ? それとも、実際には存在しない人間の姿になってるのか?その、長めの金髪に三十代くらいの男っていうのが、いつもの変身の基準なのか?」




「そんな変な基準じゃねえよ。 女にだってなるし。 ―― おれたち《コウモリ》は、そんときの場所で 『いちばん強く欲されてるヤツ』 の姿になれるんだ」


「はあ?意味がわからん」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ