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6話 黒いもやの襲撃

本日も1話更新します。


ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます!

「マキナちゃん、あれ見て!」


 リイナに言われた方向に目を向けると、ジーンと対峙している黒いボディーの人型の様な何かがいることに気づいた。その周辺ではジーンの仲間が倒れている。血が流れていないようなので、恐らく気絶だ思う。

 

 そんなジーンも、この黒い何かに攻撃を受け、倒れてしまう。


「ふっ・・・・・・、全員倒れたか。あっけないものだ。さて、全員連れて帰ってあいつらの餌にするか、実験に使うか、有効活用させてもらおう」


「ちょっと待ちなさい!」


 リイナが黒い化物の前に立ちはだかる。


「何だ小娘、お前も餌になりに来たか?若者は栄養豊富でそこらのおっさんよりはいいからな。歓迎するぞ?」


「あなた、何者よ。ジーンさんたちを解放しなさい!」


「解放するわけないだろう?せっかくの御馳走だ。それに小娘はこれからここの連中と同じになるのだから、名乗る必要もない。さて、そろそろ行かせてもらうぞ!」


 黒い化物はリイナ目がけて走り出した。マキナは直感的に姿を隠した。ジーンが気絶している状況や化物の言動から、殺すつもりはないと思う。1対1を装ってチャンスが来たら、マキナは一気に叩くつもりである。対するリイナは


 「灼熱の炎よ!無数の槍となり、敵を貫け!フレイムランス!」


 先ほど見せたファイアーボールよりも威力の高い複数の槍が、黒い化物目がけて飛んでいく。黒い化物は何事もないように余裕でフレイムランスを躱す。


「ほう、小娘にしては中々高い魔力をお持ちのようで。これは餌にするのは勿体ない。実験道具にしよう」


「実験道具って何するつもりよ、お断りするわ!灼熱の炎よ!拡がり爆ぜろ!ヒートスプレッド!」


 今度は小さな炎の粒が拡がり、周辺でそれぞれ爆発を起こす。黒い化物もこれには避けきれないようでガードの体勢を取る。


「流石だな。これは避けるのしんどいから、ガードしながら受けさせてもらった。でも、これで私を倒そうと思うと、相当な魔力が必要だぞ?いつまで撃ち続けていられるかな。その前に小娘の魔力は尽きる。飽きてきたから、そろそろ終わりだ」


 黒い化物は、大地を蹴ってリイナに詰め寄る。リイナはすかさず詠唱を始めるも、黒い化物が迫るスピードの方が遥かに速い。そして黒い化物はリイナ目がけて蹴りをかます。


 詠唱が間に合わないと判断したリイナは、相手の蹴りをガードし、魔法で反撃する。


「灼熱の炎よ!矢となりて敵を貫け!ファイアーアロー!」


 リイナはわずかながらではあるが、黒い化物に攻撃を当てていたが、不利な状況が続く。有利な場面でマキナが敵を畳み掛けるという作戦のチャンスは訪れそうにない。このままリイナに戦わせ続けると負けるだけ。マキナは、そろそろ参戦すべく銃を構えた。


「灼熱の炎よ!幾多の爆風よ!敵をなぎ倒せ!フレイムバースト!」


 先ほどのヒートスプレッドよりも大きな爆発が黒い化物の周辺で起こる。爆風に巻き込まれた黒い化物の姿が見えなくなる。


 マキナもリイナも直撃は免れることはできずにダメージを負ったと思い込んでいた。

だからこそ、爆風で見えなくなっていた黒い化物が接近していることに気づかない。そして


「いやあ、この一撃は中々きつかったな。小娘にしては頑張ったほうだと思うが。でも、お遊びは終わりだ、すこし大人しくしてもらおう」


 黒い化物はリイナを殴り飛ばす。そして、魔法で出現させた槍を・・・・・・

リイナの太腿に突き刺した!


「あ、あがっ!」

 

 黒い化物は動かれては困るといい、もう一本やりを突き刺そうとした。マキナはリイナを助けようと、銃の引き金を引き、槍を吹き飛ばした。


「おやおや、もう一人居ましたか。今日は豊作ですね。キラーエイプにこんなに人が釣れるなんてね。狩人だけでなく、こんな若者もいるんだから、最高ですね」


 黒い化物はマキナを見て、微笑み続けてこう言った。


「おや、あなたは他の者と違って、珍しい武器をお持ちのようで。その様な銃型の武器はこの大陸には出回ってないはず……。俄然あなたに興味が湧きました。名前は何というのです?」


「そっちが先に名乗るなら、答えてあげてもいいわ。リイナちゃんを傷つけたこと後悔させてあげる」


マキナは銃を構え、光の弾をイメージした。先ほどから黒い化物が使っている魔法は闇属性であり、身体も黒いので、恐らく敵は闇属性であろう。であれば、光属性の攻撃が有効なはず。


マキナは、引き金を引いた。光の弾は見事、黒の化物に命中した。記憶喪失前のマキナは銃を扱うのが得意だったようだ。


「ほう。私の見た目から属性を判断し、弱点属性の攻撃をしかける。中々やりますね。ですが、同じ手はもう通じませんよ」


 負け惜しみかと思い、マキナは続けざまに銃を撃ったが、最初の命中以来、一発も当たらない。


「先程までの勢いはどうしたんですか?そっちが来ないならこっちから行きますよ!」


 黒い化物は腕を刃物の形に変形させ、近距離戦に移行した。マキナは近距離戦に移行させる気は更々無いので、銃で化物を撃つわけだけど、すべてあの黒のブレードに弾かれてしまう。


 ここから、黒い化物の猛攻が始まる。銃では刃物を防ぎ切れないから、無我夢中で避ける。そして、狩人の方々が持っていた剣を拾い上げ、反撃に出る。


「ほう、銃の扱いだけが得意だと思ってましたが、剣術も嗜んでいたんですね。いやー、面白いですね。私の名前はハイマ。覚えておいてくださいね」


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