第八話 あれから一週間
俺は分割を覚えた!!
ロリロリ♪コンコン♪ロリコン♪コン♪
今日は転生してから七日目。
前世で言う一週間である。あれから色々な事があった……。
ロリコン♪ロリコン♪ロリロリ♪コン♪
転生して最初に目覚めたのが、産まれて一週間――つまり今日で生後二週間……だったようだ。
お七夜かよ!!!
なぜそんな事を知っているかって? こんな出来事があったのだ。
コンコン♪ロリロリ♪ロリコン♪コン♪
ロリコン♪ロリコン♪コンコン♪ロリ♪
転生した次の日の早朝。
まだ寝ぼけてる俺を抱いて、母さんが移動していた時だ。
「よいしょ! メアちゃんコレみてね?」
理解不能な言語で話しかけてくる母さんが、俺の顔の向きを変えて視界にカレンダーらしき物体――数字?が七個ずつ段々――をいれた。
「このひがメアちゃんのおたんじょうび!!」
はなまるマークしている数字?を指さしてニコニコ。母さんはとっても雑いから片手だと、とっても不安定になる。俺は必死に落ちないようにがんばって張り付いていた。
そして、はなまるマークの後ろには、丸で一つずつ囲まれている数字?が六個あって、その下段にある一番左の数字?を、母さんは顔を綻ばせながら丸を書き足していた。
「いち、にぃ、さ~ん、しー、ごお、ろく、なな!!!」
片手の指を数えだし、それを見せようと反対の手で俺の頭を鷲掴みで固定。体が宙ぶらりんになってしまったので、手足を使い必死に掴まった。
「ティアーー!!」
「ふえぇ~~ん!」
この儀式が毎日早朝にあるのだから、さすがに何の事か解ってしまう。おかげで一週間が在り、生まれた日が言葉もわからないのに知る事ができたのだ。
ようじょ♪おさなご♪かわいいこ♪
じんるい♪みんな♪ロリロリコン♪
(……ちょっとナシちゃんー!? この電波ソング。スグにやめてぇー!!)チノもよく似たの歌ってただろ? む~ねむねな~い~♪とか、ないない♪おっぱい♪って、この前、楽しそうにしてたじゃん!!
(ア、アレはナシちゃんに釣られてと言うか……それ以外の時はもっとマシだったでしょ!!)……はぁ? どれも同レベルだろ! チノチノだったりナシナシやロリロリ、きらきらだのチノの方が電波だ!!(むぅぅ~~ッ!)
こんな風に俺の脳内でチノと会話ができるのもその一つだ。
む~ねむね♪な~い~な~い~♪
(ナシちゃんー!!)
ぺったん♪ぺったん♪とりぷるえ~♪
(歌詞ーッ!!!)
転生初日の夜、さっそく魔法使いの部屋に入った(普通に回想するんかい!!――バシッ!!!)
えぇ!?
普通に来れた?
寝る前に入ろうかなと思っただけで――。
「あ! ナシちゃんおかえーりーー!!」
後ろから高周波が響き渡る。
「え~と、た……だいま?」
振り返るとチノが居る。今回は始めから服を着ているな、どう見てもクマの着ぐるみパジャマ。俺もだけど!!
「あの後は本当に助かった。おかげで母さんの授乳問題は無事解決、代わってくれてありがとうな!」
「ナシちゃんが代わっても良いと思えばできるみたいね」
「他の時はどうしてたんだ? そのーさぁ、授乳時以外は代わってないしさ、……あの時だけしか意識がなかったら、その……なんというか……えっと――」
「表に出てなくても感覚は共有してるから、だからそんな顔をしないで!!」
やっぱり授乳時以外でも代わったほうがいいのかな? これだけだとまるで道具みたい。……俺なら嫌だ。
そんな事を思っていたら――。
パンパカパーン!!
ものすごい効果音と共に紙々が現れた。
ないない♪ない♪なんにも♪ナシ♪
(ちょっと回想中もそれやるの?)
並んだ十二枚の媒体に“とってもかわいいようじょ”と一文字ずつご丁寧に書かれた姿で――。
「違っうだろ! そうじゃねぇーだろぉぉ!! フツー、人の姿だろうが!!!」
イスナー達?はツッコミを待ってました~という態度。
「で、何しに来た!!!」
『何しに来たとは《神話》の訓練に決まってんだぜ!!』
『厳しい訓練になる心してかかれよ』
「「ヒィ!!」」
すぐにチノの後ろに隠れる。
洋紙と石碑から男性と老人が書いたような文字が送られ、スパルタ教育の風景画が送られてきたからだ。
……この体になって、怖がりになってね? そして俺を前に出そうとするな。痛いぃ! 殴るな!! 蹴るなぁ!?
『怯えないでよ~? これでだいじょうぶでしょ君達~』
こどじとスポ根調イスナーの進学塾特訓写真が俺の頭の中を駆け巡る。十二の媒体が瞬く間に紙束となり、字も“神”に変化した。
『ふ~ん~、そういう事なら《神話》の訓練前に違う訓練をしよっか~』
俺達の記憶?を読んだのか、解決策を提示してくれるようだ。そして足をずっと踏むなチノっ!! イッターイーー!
ん?
俺の顔を見るなり、ヤケに優しく謝って顔を執拗に拭いてくる。……ここでの怪我は現実に影響しないよな?『しないよ~』……そうかしないのか……。
『まず向かい合って~』
「「わかった」わ」
あらためて対面をすると、すこしだけ恥ずかしいな。でもこれが今の俺の姿なんだから慣れないとな……かわいい。
「ちょっと赤くならないでよ」
「なってない!!」
『相手の手を動かしたいと強く念じてみて~』
それでできたら苦労しないだろ? しかし、伝えられた通りにやってみた。
――うごけ!
――動け動け!!
――ウゴケウゴケウゴケウゴケ
――うごき・や・が・れぇぇええーーーッ!!
「きゃあ!」
チノの右手が動いている!?
あ~あ~、すぐに戻った!
『拒絶したらダメだよ~お~』
拒絶したら動かせないのか。
……右目が閉じようとしてる!?
そして手が、首が、足が、勝手に動いて――。
「ちょっと待て、どんなポーズさせようとした!!」
「こんなかんじ♪」
なんだ、そのかわいいポーズ!? 俺は絶対しないぞ。見る方は良いがやる方は勘弁!
『これを練習したら現実でも色々とできるよ~。例えばね~、ナシちゃんが表に出ている時にチノちゃんが体を動かしたり~。その逆もできるし~、記憶の共有も自由にできるよ~。夢が広がるね~♪』
「ほ~ん……ッッ!!! や、やめろ、それを送ってくる――くるなぁーー!! チノが生まれた理由を……今一度……考えてくれ……なッ!?」
今日の食事の記憶が送られてきた。
「えへへ~、わたしだけの記憶なんてそれぐらいしかないから――」
「あっ! ……ごめん。その、えっと、ほんとうにごめん!!!」
「あ、謝らないでよ! ほら、顔を上げて? こ、こっちが困るじゃない!!」
チノがあたふたと慌てている。フードの耳がぴょこぴょこ……気のせいだな?
『君達って飲み込み早いね~。これなら《神話》もすぐに覚えられちゃうね~』
「厳しい訓練なのよね?――」
神様直伝――、
厳しい訓練――、
痛みは現実に影響しない――!!
「わあーー! 痛いのはイヤだぁ~~!!!」
ダッダッダッ!
俺は全力で逃げた。
しかし、イスナーにまわりこまれてしまった。
神からは逃げられない。
ガーン!
『痛みを感じるような訓練はしないよ~』
「よかっ――ガシィ!!
「わ~た~し~を置いて、逃げようとしたわね~ッ?」
「ヒィィィ!!」
後ろを振り向く。
可愛らしい顔を歪ませたチノが居た。
ぜーんーぜーんー迫力がない、むしろ間抜け面。これが俺の顔なのか? いってぇ! 痛い! 殴るな! 蹴るな!!
『ハイハ~イ~。訓練を始めるよ~――』
(チノとナシ♯とってもかわいい♯わたし達♯)
チノもやるんかい!!――バシッ!!!
(トゥララ~♯チ~ノ~♯トゥルル~♯)
ロ~リ~コ~ン~♪ナ~シ~♪ラ~ラ~ラ~♪
あの後に現実に戻って、あれやこれやとしていたら、脳内会話ができるようになった。それが二日後の事だ。
次に、色々試したが魔法はまったく使えなかった。二人で一人の体を動かせる事や、もう一人の人格と話せるほうがよっぽど魔法かもしれないけど。
後は、常に起きている間は自由に動けるための訓練を心掛けている。なので成果上々。
最初は五分しかできなかった訓練も、今では三十分もできる(すっご~い!! 拍手ッ、パチパチパチパチ!)ありがとうっありがとうっ!! 何ッ! 三十分だけ?と思った奴? これでも意識が飛ぶ限界までがんばっているからなッ!
だって、この体は貧弱軟弱、なんせ生後二週間だからなッッ!!!
(さっきから誰に話しかけているの?)これは己に語りかけ、頭の中を整理する。俺式まとめ術なのだ!(ふ~ん)
それ以外にも一番言いたい事がある。それは――。
「むぎゃ~~~、むぎゃ~~~!!」
「あっ! メアちゃんがおトイレしたみたい。ティアがおしめこうかんするから、エイドはみててね?」
「ティア様もだいぶお母様らしくなりましたね」
「おかあさまらしくじゃなくてー、おかあさんなんだから、あたりまえでしょー」
母さんは自慢げにおしめを掲げている。
「それではこの散らばっている宝石達も、元の場所にお仕舞いくださいね」
「コ、コレがおわったらする。……たぶん」
「……ティア様、今たぶんと「あ~~、メアちゃんがまってるからいそがないとーー!」まち、待ちなさい!!」
うまく我慢できない便意に対抗するために編み出した技(嘘泣きアラーム~)なんだその技名は、便意アラートではなかったのか?
まあいいや。この技は我慢ができないのなら、漏れる前に知らせてしまえばいい、という素晴らしい発想からできた技である技。この技はトイレをしたい時のみ「むぎゃ~」と泣く事でトイレを知らせる技である技。
これをたった一日で気づき、理解した、メイドさんは非常に優秀である技。おかげで気持ち悪い感覚がたいへん短くなったのである技。すごい技なのである技(なんで技ばっか言ってる技?)なんとなく技?
ついでに《神話》が使えるようになった。
『ちょおっとナシちゃん~、ついでじゃなくてそれがメインでしょ~』
使えても俺には良さがさっぱりわからない(この《神話》、イスナーちゃん以外とお話しできないのよね)
そうなのだ。せっかく魔法使いの部屋で訓練して覚えたのだが、イスナー以外とは話ができない。一日三分しか使えないと、とんでもないポンコツである。
絶対≪念話≫のほうが便利そうだ! けど、教えてくれない。
『ぜーーったい後で泣いて感謝するのに~』
訓練も思っていたのと違った(確かにね)
あの時の記憶が蘇る――。
(チノチノ♯とっても♯かわいい♯わたし♯)
『イスナー☆アシャラ~☆とってもとっても~☆』
イスナーもやるのかよ!!!――バシッ!!!
(ナシナシ♯とっても♯かわいい♯女の子♯)
『えらい~☆かみさま~☆ふんす~!!☆』
おまえら~♪歌詞~♪ひどいぞ~♪俺もか~♪
イベントクリア報酬
ゲットスキル
【アタマノナカニデンパガ】 ⇒ 【アタマノナカニデンパガ+】
おっぱい♪ない♪ ピピピ
補正 <new>MP消費-3%
【迷(名)推理】
珍しく推理が当たる(十回に一回)
補正 器用さ+1
【二重人格】 ⇒ 【二重人格+】
普通はこんな事できない《魔法使い+》のおかげ
補正 器用さ+1 <new>詠唱時間-5%
【怖がり】
スパルタ教育の風景画はそんなに怖い?
補正 回避率+1%UP
【貧弱】 ⇒ 【貧弱+】
貧弱軟弱ポンコツもっと訓練がんばって☆
補正 器用さ+1 <new>攻撃力+1
【よく飛ぶ】 ⇒ 【よく飛ぶ+】
意識が飛ぶまで=眠たくなるまで
補正 素早さ+1 <new>ジャンプ力が3cmUP
【嘘泣き】 ⇒ 【嘘泣き+】
嘘泣きアラームとか便意アラートとかどうでもいい技
補正 HP+1 防御力+1 抵抗力+1 <new>防御力+10%UP
secret
【心のち○こ】 ⇒ 【心のち○こ+】
体に♪ないない♪ どこにも♪ないない♪
補正 攻撃力+10%UP <new>攻撃力+3
《神話》 ⇒ 《神話+》
神技≪神様連絡≫
補正 魔法力+5<封印中> <new>神気+3 神気回復1日+3
《オラクル》 ⇒ 《オラクル+》
実は神からの声が聞こえるだけの加護
補正 魔法力+10%UP <new>抵抗力+10%UP
今回は……の所を電波ソングにしました。
機種や文字サイズでうまくできてないかも。
スマホなら横向きすればいけるはず?
創作日記:とりあえず降ってきたネタは全部使うようにしているのでカオスになりやすい
あと仕事中にスマホいじる回数が増えてしまった、すぐネタ忘れるからね
上司の目を盗むのがうまくなってきたようなバレないよね?
分割すればほぼ1週間に1回投稿できる?ペースさえ下がらねば
あと最短1週間て何のことだったんだ?まあ出来る限り1週間に1回投稿します?
未来日記:ネタはメモれ!!
仕事中によくネタが降ってくる。けど毎回はメモれないので結構な数が忘却の彼方に消えていった。
今も後も使わないだろうネタでも、そのネタから新しく使えるネタが閃くことが多かったので許す限りメモしたほうがいいよ。
毎週投稿をほぼできたけど、俺にはキツイ。基本土日で書いて平日に推敲のパターンなのだが。
だいたいフルには使えない。当たり前だが不意の用事も有るし、買い物に出かけたら半日は潰れる。
あと祝日がない! だって底辺だもん。長休は有るけどそれでも半分は何かしらで潰れる。
第二章はストック貯めてから連載再開しよう。