第四話 再び神の部屋へ
説明回のような何か
気付いたらブックマーク数が増えていてうれしい
ありがとうございます!!
どうやらあの後、意識が飛んでしまったようだ。この妙な浮遊感、透明空間にまた来てしまった。
で、あの紙野郎も居る。ん!? 束になってね? どうでもいいか。それより、こいつ!!!
「おい、この紙野郎ふっざけんなよ!!!」
うわっ!
自分からもの凄く甲高い声がエコーを効かせ出てきた。カラオケかよ! 何でだ?
体を見ると手足が短い、おなかがイカ腹。たぶん転生後の姿だ。
そしてすっぽんぽん、あーー、やっぱり無い。
『えっ!? もう来ちゃったの~!!』
和紙に書かれた“神”の文字が滲んで、そいつからプルプル震えている子供の字が送られてきた。せわしなく何かを済ませると、体?をパンパン叩いて身だしなみを整えた……つもりなのだろうか?
『無事に転生できてよかったね~♪』
紙野郎は幼女のように俺の周りでキャッキャッと喜んで、クレヨンで書かれた文字と謎生物が散りばめられたものを入れてくる。
そんな態度をされたら、怒りのボルテージが下がってしまう。
「なんで俺が……女になってるんだよ……」
ホラ、下がっちゃったよ怒り、仕方ないねロリコン?だもん!
『君に適応した転生先が~、あの女の子しかいないからね~。嫌ならクーリングオフで~、パパッと“輪廻”してもいいんだよ~~?』
この紙野郎はすぐに挑発する。誰が好き好んで消えたいと思う。俺は自殺志願者ではない。
「そんなの脅迫だ。横暴だっ!!!」
右手を振り回してキャンキャン声で抗議した。
『それに~、君~、転生していたいけな幼女に~、手を出すつもりだったの~?』
ふざけるな!!!
「幼女に手を出すなんてロリコンのすることじゃない!!! それは犯罪者だ!! 異常者だ!!!」
『ふっふ~♪ じゃあ女でも男でも~、どっちでもいいじゃな~い~?』
なんて野郎だ! たしかにそうかもしれないけど。勝ち誇ったようにふんぞり返り、“神”の文字が大きくなっている。
――アレ、話を逸らされた?
『今回は時間があるから~、前回省いた説明をするね~』
紙野郎は俺を見上げるような位置に移動する。ちょっと可愛く思えた。
……あ゛ーーあーーあ゛ーー!! 頭が転生しておかしくなったか? 紙束が可愛い!? 正気の沙汰ではないぞ。
『そうそうわたしイスナー=アシャラ~、第三位神なの~、イスナーって呼んでね~。敬語もいらないよ~』
イスナーが器用に目をパチッ☆とするような動作をして、自分の名前の所だけは印字、他は子供の文字で送ってきた。
「俺は――、俺は……?」
自分の名前が思い出せない――。それに関わってきた人の名前も――。
『ごめんね~。転生って色々あって~、人の名前は剥奪されるの~、でも君の願いのおかげでそれ以外の記憶はバッチシ!でしょ~』
まるで褒めて褒めてと言わんばかりの態度。
「確かに生前の記憶は全部有る。おかげで胎児の時から死ぬ前まで!! バッチリ、完璧に、鮮明に!!!」
紙束を小突きながら皮肉たっぷりに言ってやった。
『わたしがんばったんだから~』
こいつ嫌味が伝わらないのか? それともこの声のせい?
『君達には~、第二位神が送ってくる異界の魔王から~、わたし達の世界を救って欲しいんだ~』
「第二位神?」
『わたしより位の高い神でね~。今は話せないけど~、とある理由で争っていて~。異界の魔王を全部倒せばわたし達の勝ち~、わたし達の世界が滅びたら負けなの~』
説明のために子供のお絵かきみたいな、異界の魔王さんと十二人の子供ちゃん達が争っている絵と、フリー素材だけで適当に描かれた勝利の絵、ホラー映画ばりに悲惨な敗北絵が俺の中に流し込まれる。
「そ、そんにゃ強そうな奴に勝てるのか?」
噛んでいない!! まったく神々の争いに巻き込まないで欲しい。……いや、転生できなかったら、あそこで終わりだったのか?
『ふっふ~ん~、そこで《運命の子》の加護と《転生者》なんだよ~』
紙束の角が俺の顔に向けられる。加護?と疑問が口から漏れでてしまった。
『神からの特別な力だよ~?』
紙束が神様の立場な、シュールな宗教画風の洗礼絵が送られる。どんな絵だよ!? こんな絵かあぁ……。
『《運命の子》はね~。神々が君達の運命を直接変えることができない加護なの~。他にも効果あるけどね~。さらに《転生者》は~、前世の記憶があるから短い期間でぐんぐん成長するんだ~。あと願い事もあるしね~』
俺、チート無い。
『つまり第二位神に直接操られたり消されたりしない~、めっちゃ強い最終兵器になるんだ~。だからこの組み合わせは隠し玉で切り札なんだよ~』
ほ~ん、要は強くなれるのか。
『今回は第二位神の所の奴が~、転生に全員失敗して《転生者》がいないの~。だから魔王達は強くないかも~? でもでも~、君の願いのおかげでわたし達の所は全員無事《転生者》になれたんだ~。ありがとうね~♪』
手を掴まれ、上下に激しく握手される。
「ま、まあー、俺に掛かればこんなもんよー。それに失敗魔王なんて楽勝そうだな!」
『そうでしょ~、でも油断はしないでね~♪』
注意マークが文字と一緒に送られた。油断はしない、殺されるのは勘弁。
「……転生に失敗するってのは、どう言う意味だ?」
『転生もちょっと昔は君が思うようなものだったんだけど~、神々がいっぱいするから規制が入っちゃったんだ~。それで今の新転生システムになってね~。おかげで転生の数はだいぶ減ったんだよ~』
隅の方に小っちゃく綺麗で儚げな文字が書かれていた『それ以外にも減った理由があるけど』
『でね~、新転生システムでは~、人格や記憶がないと魂同士がうまく吸収合体できなくて歪になるか消滅しちゃうの~。願い事の対象にもなれないんだ~』
また例の絵だ。二つの魂が合わさると成功は輝き?を増している。失敗の方は、色がマーブル状に変色した魂と、パッと消えてしまったのを表現していた。
『歪な方は~、普通よりちょっとだけ魂の量が多くてね~、前世の記憶は少しだけ残るんだ~』
正常な色の部分だけ、記憶が残るのかな?
「魂の量がちょっと多い? 記憶も“輪廻”したら無くなるよな、なんで少しは引き継げるんだ?」
『質問が多いよ~。一つ一つ答えるけど~、《転生者》は魂の量が多くなるおかげで神の加護を多く受けられるの~。色々凄いんだよ~。それ以外のみんなは基本的に魂の量が変わんないよ~』
いまさらだが俺はなぜ、こんなミミズがはってるより、下手くそな字が読めるのだ? こっちを睨むなちゃんと理解している。ん? 口が開いている? ホントだ。
『記憶や人格は“輪廻”の時に神の力で守っていてね~。新転生システムではその工程がほとんど無くなっているんだ~。だから失敗しても少しは残るの~。それとは別に“輪廻”した時に魂の奥底にまで刻まれた事は残っちゃうこともあるんだ~』
「ほ~ん」
俺は絶賛クロール中。この空間だと自分の思うように動けてちょ~楽しい♪ ちょっと聞き流しちゃったけど、ごめんねイスナー。
と片隅に思いながらも、左右に残像ができる速さで反復横跳び。ヤベェ、マジ楽しい!
『ぶ~ぶ~~、せっかく説明したのに~~~、ぶ~ぶ~~』
怒っている紙束があちこちに描かれた文が、ぶ~んと送られてきた。ぶ~んと!! マジありえないみたいな態度ヤメロ! ちょっとキズつくだろ?
「あ~、すみませんでしたご説明を、お願いします」
謝罪のために腰を曲げた。
ガーン!
なんだこのお腹の肉!? 赤ちゃんはこんなにデブなのか。ぽっちゃり系?
『《運命の子》は集まれば集まるほど強くなるから~、しばらくは自身を鍛えて他の《運命の子》を探してね~』
大きく頷き、わかったと返事をした。
『そうそう魔法使い特典~! なんとわたし事~、イスナーちゃんとお話しできる加護と~、もう一つは君が次に寝てからのおたのしみで~』
ちゃん? やっぱり女神なのか?
「おまえと話せても、良い事なさそうだけどな」
『ん~~~~~!!!』
紙束が膨張している……のか? おこちゃまが怒りに身を任せたような字がやってきた。
「神様ってイメージと違うな?」
『そうかな~? この姿ならすぐに神様ってわかると思うし~、この文字とかも君に合わせてるだけだからね~』
くるっと横に回転して、カーテシーを決めている。うん。やっぱり俺の頭は狂ってるな。
「はぁ~、神様といったらとってもかわいい幼女神だろ~。その文字は神としての威厳がないな~」
やべ、文字のせいで口調が移ってしまった。
『威厳がある文字にしたら君とちゃんとお話ができないでしょ~。人見知りなの知ってるんだから~。姿は~、次の時に考えておくね~』
「…………」
声にならない声がでてしまった。俺がコミュ障なの知っていたんだ。ふざけた姿や文字でなかったら……。俺は顔が真っ赤に高揚するのがわかった。
『かわいいね~、今回はこの辺でいいかな~? それじゃあ~バイバイ~』
「ああ、バイバイ」
そう言って手をにぎにぎして、別れの挨拶をした。いや待てこれは、恥ずかしかったからであって、けっしてワザとでは。いやいや、天然の方がヤバイだ――意識が遠くなっていく……。プークスクスとでも言いたげな態度が目から離れない。
『あ~~!! 忘れてた~! 異界の魔王は六年後に攻めてくるからね~♪』
「ちぇめぇ~~……――。
イベントクリア報酬
ゲットスキル
【すっぽんぽん】
すっぽんぽん=裸
補正 防御力+1
【隠し玉で切り札】
どこかのだれかの最終兵器
補正 クリティカル時ダメージ10%UP
【人見知り】
初めての人と話せない 根暗になりやすいよね
補正 逃走成功率+30%UP 素早さ+1
secret
《オラクル》
神と話?ができる能力 電波な人?
補正 魔法力+10%UP
《運命の子》 ⇒ 《運命の子+》
運命と言う名の“呪縛”から解き放たれた者 ロマン
補正 全能力+1%UP 成長に対して多大な補正 <new>運命操作無効
《転生者》 ⇒ 《転生者+》
前世の記憶があるだけでチートだから
補正 初期ステータス最大化 スキル習得に大きな補正が入る <new>ステータス成長速度+30%UP
創作日記:説明回を書いていて後悔、自分の力量ではこれが限界。
自身に能力がない場合は設定無駄に作らない方がネタがふってくるかな?
そのつど設定を追加していくほうが自分には合ってる?
設定もっと考えてから書いたほうが良かった? 最初だしわかんね。
未来日記:続きから、
じゃあお前は? ここで内面を入れるですよ。奥さん!
勝気 クール 無口 熱血など、そのキャラの特徴を容姿に反映させたら、読者に伝わる……かもね?
勝気なツリ目、人を冷たく見るヒ・ト・ミ♪、眠たそうな目が半分しか開いていない、瞳の奥に炎を宿している等。
え? 内面は行動で描写しろ? イメージを作ってもらうのは早い方がイイでしょうし、展開的に全部の内面描写を行動で示すと話がね。むずかちぃ。初心者にはハードルがたっかーい。特に最序盤で複数の人数は限界があります。後に回しても良いのですが、その場合は容姿は必要最小限の性別、見た目年齢、服、色、特徴的な事だけにとどめた方がいいでしょう。
毒吐き 読み飛ばした方がいいよ
なぜ? なぜ! キャラを絵で表しやがった! お前の作品はその時点で読者の想像の翼をもぎやがった。もうお前の作品は、アニメや漫画、ゲームにドラマの劣化、小説の強みの一つを捨てた『作品』ではなく『商品』 売れない? 読まれない? ラノベが売れない? バーカバーカ! 当たり前だよ。誰が好き好んで劣化品を買う? 読書を俺より一杯しているのだろう。なぜ大切な事から目を逸らした。
あ゛! おもしろい話なら何でもいいだろ? あほらし、おもしろい話なら他の媒体でもいいだろ。その媒体としての特徴がないのなら、おもしろい話なんてゴミの山ほどある。小説としての強みがないならその『商品』捨てちまえ。
ごめんね、てへ☆ 一読者としての意見です。そして、『自分にとって最高の作品』が増えて欲しくて書きました。反省もしてるし、後悔もしてる。だが私は取り消さない。あ~離れていく読者の音があーー!