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枕の下に 希望の上に(10)

未来射撃

流れ星が走る時間

何処かの誰かは

部屋の灯りを消す

枕に後頭部を

巻き込んで

百八十度

居場所を探す



結局

真上を見上げて

色付き溜め息

目の前に漂う

この煙の先に

何も無い事は

分かっている

だから

目を閉じてから

もう一度

見開いたんだ



天井が見えてくる

それは徐々に

透明になってきて

あの先に見えてくる

蛍舞う光は

自由に曲線を描いた

数ある

もしかしたらの未来



浮かぶ蛍が流す時間

何処かの誰かは

それに見惚れる

其処に自己満足を

巻き込んで

三百六十度

居場所を探す



結局

真下に肩を落として

流れる液体

目の前に溢れる

この水の先に

何も無い事は

分かっている

だから

全てを拭ってから

もう一度

見開いたんだ



空間が見えてくる

それは徐々に

鮮明になってきて

あの先に見えてくる

部屋の中

常夜灯

現実に自由を描いた

数ある

もしかしたらの未来



往来できない身体は

鉛の骨で出来ている

全てを蝕むように

時間を食い潰す

故に

それを笑うくらいに

笑い飛ばすくらいに

荒蕪の中

走り回ってやろうと

しゃかりき一歩目

踏み付けてんだ

誰にも

その足を踏み付ける

権利なんか無い

五月蝿いと叫びながら

二歩目を踏み付けろ



天井が見えてくる

それは徐々に

透明になってきて

あの先に見えてくる

蛍舞う光は

自由に曲線を描いた

数ある

もしかしたらの未来



空間が見えてくる

それは徐々に

鮮明になってきて

あの先に見えてくる

部屋の中

常夜灯

現実に自由を描いた

数ある

もしかしたらの未来


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